第十二回 酒と小皿と音楽婚礼 - NANOOKと晴れ茶で夏の兆しを晴涼に

NANOOK - Inuinnaagavit (fordi du bare er et mennesker)
やー、いい天気でしたねー今日は◎これからどんどん暑くなっていって、夏に突入していくのでしょうね。

夏好きの自分には最高な季節になってきたのですが、暑けりゃ暑いでうだってくるのも事実wそんな時は冷たい音楽と冷たい飲み物で気持ちよく過ごすのはいかがでしょうか?

このNanook.先日のミュージックフロムグリーンランドで初めて体験したのですが、冷涼なグリーンランドの風を届けてくれます。この時も書いたのですが、グリーンランド語の民族的な感じが非常にいいんですよね。イヌイットの語感なのか、少しモンゴロイドっぽい感覚もある聞こえ方で。

Nanook - AI AI

なんかも非常にいいなぁなんて思います。冷たい氷にひやっとするような、夏に聞くとまた気持ちいいですね☆彡

さて、気持ちの良い音楽と合わせて冷涼にしてくれるドリンクはKIRIN世界のキッチンからシリーズの晴れ茶はいかがでしょう?
これ、冬場に発売されて飲んだ時に、ハーブがひんやり体を冷やして、"おいおいこんなん冬に売るなよw"と思ったのですが、今日みたいな気候なら最高です。

ギリシャのお母さんの知恵にインスピレーションを受けたというレモングラス、ミント、ローズマリーとゼラニウムで作ったハーブソースに緑茶をMIXした晴れ茶。新緑の季節にピッタリ爽やか、賛否両論あるそうですが自分は(この時期に飲むなら)大歓迎です。

暑っつい中でグリーンランドの音楽と、冷たいハーブティーで清涼な気分に、どうぞお楽しみください★☆

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# by wavesll | 2015-04-27 21:52 | La Musique Mariage | Trackback | Comments(0)

Dumb Type S/N @roppongi art night

Dumb Type-S/N

六本木アートナイトで夜を明かしてきました。ドラビデオXヨーコのレーザーと舞踏とノイズのサイバーでプリミティヴなステージや、サモトラケのニケの複製など、面白い企画が点在していたイベントでした。ただ、私は今回が初めてだったのですが、このイベントを佳く知る連れはちょっと今回は派手さが足りないかもと言っていました。

そんな中、自分もその子もメインと考えていたのがダムタイプの作品のTOHOシネマズ六本木での上映会。池田亮司などを擁するマルチメディア・アート・パフォーマンス・グループ、ダムタイプの主要作品5本が、一本1000円で上映されたのです。

私は恥ずかしながらダムタイプは今回で初めて知ったのですが、非常に良かったです。2本とも刺激を受けましたが、なかでも一本目の『S/N』には感銘を受けました。

上に挙げたYoutubeではかなり抽象的でとっつきづらい演劇作品の様にみえるかもしれませんが、実際にはかなりの台詞の量がある演劇で、深く心を揺り動かされる感動がありました。

作品の大きなテーマの一つにセックス、ホモセクシャルそしてエイズがあり、95年という時代背景が大きくうかがえました。何と真に迫る演技なのだろう、HIVポジティヴの同性愛者そのものにみえると想ったら、後で彼は本当にそうだったと聴き、ますます切実な表現だったのだなと思いました。

同時期にあった96年の『RENT』、98年の『神様、もう少しだけ』のように、90年代はエイズは危機的な病であり、物語として表現者を刺激する存在だったのだなと思いました。劇中では「この国ではホモセクシャルをみることは珍しい」というようなセリフもあり、エイズが克服されつつあり、おねえ系がTVを席巻し、渋谷区では同性結婚がみとめられようとする2015年とは隔世の感があるなと想いながら、しかしこの劇で描かれる赤裸々な性と生の姿、その心は現代でも大いに観客の心を揺す振ると思いました。また日本では未だに、先進国唯一性感染症が増えている国でもあります。

この劇を見て、この後で見たORでもそうなのですが、すっくと立ったその表現姿勢が今見ると非常に新鮮に感じました。観客におもねらないその表現手法は、可処分時間の奪い合いからあまりに消費者優位になってしまった2015年と比べると、20年前は随分攻めた表現がアーティストに許されていた自由があったんだなと思いました。

またそうした誇り高い表現がアメリカ的というか、それ以外でも感じたのですがNYを感じるというか、日本人が創った米国的な価値観でも正当に評価される感じに、いいなぁと想うと共に、東西冷戦が終わり超大国を謳歌していた当時のアメリカは輝いて見えていたなぁとか、今は日本人はニホンサイコーになっていて、アメリカへの憧れはやっぱり落ちたよなぁとか、そういった面でも時代を感じました。ただ個人的にはこういう表現が今現在プレゼンスを失ってしまっているのは、日本の衰退を意味しているのではないだろうかとも、思います。

劇中で「未来のラヴソングはどんなものだろう?それは男女間のセックスファンタジーを越えたものかもしれない」と語られていました。その問題意識がありながらも95年ではヘテロが血を交換し、女が男のモノになる現状が描かれていましたが、考えてみると現在は"あの頃の未来"なのですよね。今のラヴソングはなんだろう?セカオワのダーゴナイトかな。確かにあの曲はエロスではなくフィリアを歌った歌でしたね。色んな意味でサイバーな鋭さを持っていた90年代から、オーガニックでゆるくなってきた日本を顕している象徴的な歌ですよね、ドラゴンナイトは。ネオテニー化というか。

劇場を映していた為、観客の後頭部がみえていたのも、映画館と地続きな気がして、音も大きくて良かったし、見れて良かったです。欲を言えばデジタルリマスターしてもらいたかったな、文字潰れてしまっていたし。ただあまりに手弁当感あふれる運営だったので、欲を言うのは厳しいのかなと、ゆるい15年の私は思ってしまいました。

本当に幸せな表現とは、本当に幸せなセックスとは、何だろうかと、大きな示唆を与えてくれるソリッドな作品でした。S/NというとS/N比を想いましたが、あるいはSex, Normal, Strange辺りの頭文字も含ませてるのかなと思いました。
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# by wavesll | 2015-04-26 11:25 | 小ネタ | Trackback | Comments(0)

インヒアレント・ヴァイスと笑い男 発達した社会管理システムの中、事件に私立探偵は今どう挑めるのか

映画『インヒアレント・ヴァイス』予告編【HD】2015年4月18日公開

横浜ブルク13でポール・トーマス・アンダーソン監督、トマス・ピンチョン原作、ホアキン・フェニックス主演の『インヒアレント・ヴァイス』を観てきました。

舞台は1970年代LA.大麻ですぐラリっちゃうヒッピー探偵が、元カノから持ち込まれた大富豪の失踪事件を追ううちに入り組んだ謎へ踏み込んでいくミステリー映画でした。

観ている内に感じたのはこのコミカルな感じは『探偵物語』みたいだなとか、『ロング・グッドバイ』のようなエッセンスもかなりあるなとか。これを深夜にTVつけたらやってたら、かなりの大当たり物件でしたが、PTAの映画の中ではまぁホームランではないかな、中ヒットくらい、って感じの面白さでした。

これは欲を言えば原作を読みたいですね。恐らく小説の方が深い感動を味わえそうな気がします。邦訳が出ている『重力の虹』、買ってしまおうかなと思わせるくらいの魅力はありました。

題名のInherent Viceとは海運用語で"内在する危険性"の事。卵は割れる、船は沈む、そのものがそのものであるために内在してしまう危機可能性は、ベトナム戦争を実行中の米国のインヒアレント・ヴァイスを示唆しようというテーマもあったのだと思います。

みていて、70年代だなぁと想う描写は、素晴らしい70s Musicだけでなく、社会情報インフラの面でも多くありました。何しろインターネットもない、監視カメラもない、GPS付きスマートフォンもない。これだけ隙間だらけの時代だからこそ、私立探偵というヒーローが成り立つのかもしれないと想わされました。

逆にいうと現在の犯罪小説では、体制側に立つ(=前述の情報システムを活用できる)人間でないと探偵役に立てないと思います。自然警察もの、あるいはスーパーハッカーの手助けを借りる形が多くなりますよね。

2015年の犯罪を描く上で、犯人が残した痕跡を追うために、指紋や靴跡と並んでwebデータを漁ることは必須です。女子高生が殺されたらLINEのやり取りやSNSでのデータから人物相関を追う描写が無ければモグリかよと思いますし、SNSやらなそうな中年オヤジが殺されたとしてもケータイの位置データを活用しない捜査は考えられません。

webが出来たことで犯罪が起きやすくなったでしょうか?いや、間違いなく体制側に利する様になったと思います。webのログを捜査することで、欧米ではテロを未然に防いでいますし、犯人自らが犯行計画を書いてくれるのですから警察側にとってはこんなありがたいことはありません。これから日本もマイナンバー制度が出来てIDと銀行口座情報と医療情報が紐づけられ、ますます管理社会が進んでいく、、我々の政府と管理システムに重大なインヒアレントヴァイスがないといいのですけれどもねw

有無を言わさず勝手に情報の痕跡が収集されてしまう現在・未来を舞台にしては、『インヒアレント・ヴァイス』の様な物語を描くのはなかなか難しいのでしょうか。

そこで想起するのは『笑い男事件』です。
士郎正宗が1980年代末にネット時代を描いた攻殻機動隊のアニメオリジナルストーリー、スタンドアローンコンプレックスで描かれたこの事件。

ほぼ全ての市民が脳を電脳化し、ネットに繋がっている社会、そこで拳銃で企業幹部を脅した犯罪者が、多数の人々に姿をみられていたにも関わらず、誰の電脳にもデータが残らなかった。その場にいた人たちの電脳にリアルタイムハッキングをし自分の痕跡を笑い男というマークで塗りつぶした事件は今改めてエポックメイキングだなぁと思います。未来の世界でかつてあったような何者でもない自分として枠から出る自由を得るためには、何らかの方法でシステムをハックするしかないのだろうなと思います。

実は笑い男の顔を覚えていた人間がいます。それは金がなく自分の脳を電脳化できなかったホームレスたちです。社会から棄てられた人たちだけが、社会に歯向う犯罪者をみることが出来たのです。

社会から棄てられた人たち。例えば日本でも近年、戸籍がない人たちの問題がクローズアップされています。戸籍がないと学校にも行けませんし、保険証もないし、生活上の不便は計り知れません。

また先日TBSのクレージージャーニーでルーマニアのマンホールタウンが取り上げられていましたが彼らも政府から見捨てられた人達でした。
マンホールタウンのボス、ブルースリーなんか北斗の拳みたいな見た目で、今私たちが生きている現在にこんな世界が実在しているのかと驚かされました。未来の小説では、政府から存在を認められていない人々がシステムと戦う話になるのかもしれないなぁなどと思いました。

さて、この星の中でも、社会管理システムが発達する先進国に棲む我々の時代で、インヒアレント・ヴァイスの様な私立探偵、まるで自由の象徴のような私立探偵というヒーローの物語は成立するのでしょうか?

一つヒントになるのは『攻殻機動隊2 MANMACHINE INTERFACE』。士郎正宗が2001年に出したTHE GHOST IN THE SHELLの続編です。ここでは一巻で活躍した公安9課はほとんど登場せず、そこから離脱した草薙素子が単独で事件を追う展開となっています。

自分の存在とは、大きな"システム"が作り出す支配に、どう個人として"一蹴り"いれるか。自由に生きるとはどういうことか。それがネット社会の果ての人類の未来にとっての大きなテーマだと士郎正宗先生は考えたのではないかと想います。

私は個人的に不満なのは、攻殻シリーズの映像化はほとんど『GHOST IN THE SHELL』に基づいたもので、MANMACHINE INTERFACEのエッセンスがほとんど感じられないことです。確かに攻殻2は作品として読みづらいし、荒いし、攻殻1の方が面白いのですが、だからこそ翻案やオリジナル・エピソードで膨らまし甲斐があると思います。その映像作品と、そして士郎先生による攻殻3.0が私は本当に体験したいです。

最後に、飛び切りホットな話を。2015年の犯罪として記録を残すだろうドローンを使った首相官邸への放射能散布事件の犯人のブログとされるものが発見されているのですが、そこには参考書の一つとして、押井守による「機動警察パトレイバー2 the Movie」が記されていました。
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# by wavesll | 2015-04-25 04:29 | 小噺 | Trackback | Comments(0)

スゴかった!ジミークリフ★★★★★

こないだの土曜、川崎CLUB CITTAにビクターロック祭り 番外編「IchigoIchie Join 1」に行ってきました。

いやーもう物凄かったですよ。ジミークリフ。
正直不勉強ながらジャマイカのビッグ・スターでレゲエの人、ライオンキングの『ハクナマタタ』歌っている人、くらいの前情報で行ったのですが、魅了されきってしまいました。

まず出だしから、いきなりサージェントペパーズのジャケでビートルズが着てる服をピンクのラメ化したような出で立ちで出てきて、こいつは特別な人なんだなという予感をもたらし、御年67才だというのにパワフルに動く!動く!まさにスターオーラでまくり、声量も凄いし、セックスシンボルっぷりを股間のうねりでだしまくるし、このジジイヤヴァイw!

前座のスペアザも初めて見るので期待していて、キーボードがディストーションかかったみたいに唸るんだなー、JAM系でも日本人がやるとこんな和メロになるんだな、Fujirockで青空の中やる映像みたいに、野外だったらもっとよく響くのかもなぁ

なんて思っていたのですが、ジミークリフはライヴハウスに大空を出現させていましたよ。時に青空のピースソング、時に星空のラヴ・ソング。素晴らしかった。素晴らしいショウマンシップとパフォーマンスの実力、何よりその圧倒的なプレゼンスが、素晴らしいライヴを魅せてくれました。

家に帰ってYoutubeをチェックしたのですが、これは全然生の感動とは違いましたね。彼の、土曜のライヴでプレイした演目はレゲエというよりちょっとアフリカっぽかったり、ポップス本流の楽曲でした。こうしてYoutubeで聴くと、まぁいいけど、普通のポップスだよねと想ってしまうのですが、生は圧倒的な力がありました。バンドメンバーが来ててジミーもピンクラメの下に来てたTシャツ、欲しくなってしまったくらい。俺もジミーみたいになりたいw!

ジョージクリントンもそうでしたが、ショービズの世界のレジェンドの公演は、できうる限り参加したいなと思わせてくれる一夜でした。や、ほんと、芸能人はこれくらいスペシャルな魅力があるから芸能人なんだなと想わされました。スターに乾杯!まじ67でこれやれるんだから、俺も若年寄にはなってられねぇぞと快い喝を入れられました★★★★★!


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# by wavesll | 2015-04-20 22:00 | 小噺 | Trackback | Comments(0)

第十一回 酒と小皿と音楽婚礼 - SIMON SCOTT / BELOW SEA LEVEL に獺祭 純米大吟醸50

BELOW SEA LEVEL by SIMON SCOTT

ようやく気候も春めいてきた今日この頃。気付けばもう4月も半分を過ぎましたものね。日が長くなって、仕事帰りが楽しみな季節になりました。

伸びた日に仕事帰りにふらふら遊んで、家に帰った夜にはゆるりと過ごしたくなる時期、家で寛ぐには最適な音が投げ銭形式で今12kからsoundcloudでULされています。

昨年フジロックに来日したslowdiveのSimon Scottが創った、採音とノイズと楽器が揺蕩う、忍野八海に身を浸すようなリラクシンを与えてくれる音源です。投げ銭形式なのは今だけかもしれないので、DLはお早めにどうぞ。

これに合わせるお酒は、やっぱり日本酒ですよね。今合わせているのは獺祭 純米大吟醸50です。獺祭はかなりの種類があるのですが、今手元にあるのは50。果実のような芳香と、するするイケてしまう飲みやすさ。これを一杯飲んでこの音を聞くと、むしろ覚醒して、より鮮やかに音世界へ翔んで行ける気がします。

今年の春は短そう。もう再来週には5月ですから、短き春を、この音で鮮やかに寛いで下さい。


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# by wavesll | 2015-04-16 23:35 | La Musique Mariage | Trackback | Comments(0)

君が生きた証→J-WAVE ROCKS→Coachella2015→George Clinton live at ビルボード東京で想うロック徒然

Rudderless - Official Trailer (HD)

先月末、渋谷UPLINKで『君が生きた証』をみました。大学構内での銃乱射事件で息子を亡くし、世捨て人になった父親が、息子が遺した歌を歌うという物語。別れた妻から渡された息子の歌を、ライヴバーで歌ったら、そこにいた若造に見込まれて口説き落されてロック・バンドを組むという筋書き。

なかなか面白い、魅せる映画でした。ちゃんと筋に仕掛けがあるし、音楽が良かった。そして音楽がいいという事が逆に色々考えさせられてしまった点でもありました。

作中の登場曲(主人公の息子が遺した歌)はYoutubeに『君が生きた証』 01:STAY WITH YOUのように字幕付きで上がっているのでcheckされると気付くと想うのですが、本当に弩直球のフォーキーなロックなのです。そもそも主人公サムが歌うライヴバーの歌い手たちの歌もそうなのですが、みていて、本当にロックというのは己の魂の叫びをメロディに載せて伝えるには最適な音楽だなという思いに駆られました。

ロックにはその人間の生き様が乗りますよね。この映画はその歌い手たちのステージを降りた部分での人生も伝えますから、"あぁこの人生にこの曲ありか、こいつなら確かにこの曲が響くなぁ"と相乗効果を上げるわけです。

と、同時に、これは映画の筋でもあるのですが、これらの作曲者がサムではなく息子が創ったものだと判明し、バンド仲間を裏切る形になってしまうのです。つまり、ロックンロールっていう音楽の中で、魂の部分で重要なのは自作自演という部分だという事。

でもこれって、視点を拡げれば、この曲を作ったのはサムでも息子でもなく、プロの作曲家と作詞家なんですよね。それでここまできちんとしたものを作られてしまうとは、ロックのメソッドってのは解明されきった、枯れた技術なのかなぁ…などと考えてしまったわけです。ただ、今改めて曲を単独で聴くとそこまでではない感じも。やはり映画の物語が見せたマジックの面も大きかったのかもしれません。

そんな事を考えた翌週、J-WAVE ROCKS!〜SPRING“BEAT PLANET” LIVE Vol.2へ行ってきました。初っ端のオカモトズのベースはやっぱり聴きものだったし、パスピエはまぁ今っぽかったし、ボウディーズはこの日一番楽しかったし、チャットモンチーには一番魂を感じました。

ただ、その日一番インスピレーションを受けたのはいわゆるロックな上の面々とはちょっと毛色の違う水曜日のカンパネラだったんですよね。まぁ一番見たかったというのもあるのですが、オカモトズやボウディーズの"まともなあんちゃんがやってる真面目に爆ぜるロック"といった風情に比べ、なんともヤバいコムアイの調子の乗り方が、今まさに起きている昇竜の勢いというか、こういう勢いやヤバい感じこそがかつてのロックが持っていたものではないかなぁなんて思わされました。

コムアイはその数日後のDOMMUNEでも良かったですね。ただ、水カンって3人だったんじゃないかなって思って調べたら、やっぱり作詞作曲してるメンバーとプロデュースしてるメンバーがいるんですね。おもろいんで、頑張って欲しい。新曲の『シャクシャイン』と風呂の曲も良かったw

さて、そんな靄靄をロックに関して感じながら、先週末はCoachella 2015のweb中継を見ていました。で、特に初日(金曜分/日本だと土曜放送分)が音響の具合かEDM>HIPHOP>POPS>ROCKの順に音が好くて、何しろCh3のEDM勢はめちゃめちゃ盛り上がってるし、一方期待してたRIDEはイマイチだしで、今の潮流、今ヤヴァイのはEDMなのかなぁ。去年の中継でもかわいい子ばっかだったし、ULTRA JAPAN今年はいってみっかね…。と思っていました。オーケストラが電気楽器の登場でバンドになったように、DTMはバンドを必要としない個人の時代を造ったなと。もうロックバンドの時代ではないと、いよいよ俺も認めざるを得ないかと。

しかし夜中にみたファン撮影の(権利関係からか公式中継はされなかった)AC/DCのライヴが良かった!
AC/DC - Live At Coachella 2015

この、質の悪い荒削りすぎる音質とスマホの回線が切れたのかぶつ切りの音楽がなんかヤバめのブートレグカセットみたいな風情があって良かったのです。(その後まともな音源もYoutubeでみつけましたがあえてこちらのリンクを張っておきます)。何より音楽がこれぞロックミュージックだぞという感じで、そうだよ!これが俺が大好きなロッケンロールじゃないかという気分に真夜中奮い立たされ、まだもう少しロックを信じてみようかという気にさせられたのでした。

ちなみに最新の連中もいいですよ。翌日の土曜(日本だと日曜放送)のアクト、ROYAL BLOODは昨日とは打って変わったいいロック向けの音響もあり、素晴らしく良かったですし、勿論JACK WHITEはいわずもがなのパフォーマンスでした。

ただ、個人的には今回のCoachellaでの一番の発見はRun The Jewelsでした。昨年の音楽誌の年間ベストで幾つも上位に位置したこのヒップホップクルー、Youtubeでアルバムを聴く分にはピンと来なかったのですが、いざこうしてライヴをみると、破格に楽しい◎こんなんやられたらそりゃ盛り上がるわという感じでした。コーチェラのヒップスター共も盛り上がってましたねw

フェス中継にはこういう形でwebで幾つか平行してチャンネル作ってザッピングできると、現地でのフェス体験に近くてTVよりいいかなとも思ったのですが、PC周りの音響が弱いとちょっとあれかもなーとも想いました。

FKAtwigsなんかも、最後の曲なんかはとても良かったのだけれども、低音が全然Youtubeでは出ないから、その日の午後にみた(((さらうんど)))の艶めくデジタルビートの低音を思い浮かべて脳内補完しながら見ました。まぁ、Youtubeが音までよくなっちゃうと本当に音源買わなくなってしまいそうだから今くらいが落とし処なのかもしれませんね。

そして、徒然と最近の音楽体験を綴って来たのですが、愈々真打というか、年明けてから最大の至高感を得たライヴを書かないわけにはいきません。

George Clinton Parliament Funkadelic live in Billboard Tokyo!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

みてきましたよー!伝説を!!!
日曜の1st Setをカジュアル席なのに12000円という全然カジュアルじゃない値段だったのですが、そんなんまるで問題にならないくらいの熱狂がそこにありました!

P-FUNKはLIVE盤を持っている位だったのですが、フラッシュライトとか、聴きたい曲は全部やってくれて、何しろ初っ端の曲からクライマックス!フロアはほぼ総立ちでした!自分は4Fから座ってみていたのですが最後には立ち上がってはしゃいでしまいました。

最近のアルバムからの曲なのか、ラップが組み込まれた曲もあって、ブラッシュアップされているのだなぁと感心したり、スーツでびしっと決めたクリントン爺をみて、そうか、2015年は背広で宇宙へ行く時代かと想ったり。手練ればかりの最強の音の洪水に、途中までは「あぁ、プロの仕事っていいなぁ、俺もこの体験を活かして俺の仕事頑張ろう」とか考えていたのですが、もう最後はなーんも考えず高揚して最高に興奮の坩堝へ身体を委ねてしまいました。

サイッコーでした!うーん、やっぱり大御所はやべーなー、コーチェラでもAC/DCヤバかったし。
自分(アラサー)の世代は、もしかしたら文化の再生産しかできないかもしれないけれど、腹決めてとんでもなくクオリティの高い再生産を成し遂げてやらねぇと、上の世代を見返せないなぁ、なんて、今振り返ってみて思いました。ロックの世代としてはほぼアラサーがラストで、その内DTMだらけに日本の音楽界もなるだろうし、それは健全な事だと想うし、多分自分自身で音楽やることになったらDTMになると想うのですが、そうなったときにもロック幻想の魂が通底する何かを、自分も遺したいなぁ。

P.S. それにしてもBillboard、最高ですね。先日のTropicsで初めて行き、今回が二回目だったのですが、この近さで美味しい料理とお酒を飲みながら、この音響で、座って見れるなんて、ほんと大人に成って良かったなーと想わされるハコでした。生で聴いたP-FUNKはCDよりも音が爆音なのに、CDよりもずっとまろやかな音でした◎


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# by wavesll | 2015-04-15 23:07 | 私信 | Trackback | Comments(0)

『セッション!』、倒錯した現代の写し絵か。痛みと闘争心の果てに師弟関係を考えさせられる

映画『セッション』予告編


先日、外苑前で行われた『セッション!』の試写会へ行ってきました。
音楽大学の二年生が、超高名なバンドを指揮する教授にスカウトされ、狂熱のしごきを受ける果ての結末は…!という映画でした。現代の『Whiplash(鞭打ち)』の方がジャズの曲名にもかかっているしより精確だと思いましたが、『セッション!』の方が分かりやすいかな。

みて、非常に面白かった。そういや高校でドラムやり始めた奴の腕がどんどん太くなっていったなぁ、ドラムは格闘技の様なものか。と想ったり、でもこの主人公の子、この子もすげーけど当て馬のがたいの良い奴の打音の方がいい音なるなぁとか、鬼教授のバンドメンバーの音楽の魅力を当然だと信じぬいている姿にいいなぁと想ったり、でも世間的には音楽って今は大きな評価ができるところでもないのだなぁとか思ったり、作中に「無能はロックをやれ」というポスターがあるのですがこの二人はまじロックだぜと想ったり、このコンテストの演奏の緊張感は部活モノに通じる、一音一音間違えないか見入ってしまって音楽として楽しむというより競技だなと想ったり。

最終的にはフルメタルジャケットとスミス都へ行くがドラムの打音の闘争心で打ち抜かれる迫力の爆発が、すげーなー、血みどろの栄光に乾杯。

と想ったのでした。更にいうと、作品のクライマックスで、鬼教授にひとつふわっとした外しというか裏切りがあるのですが、それについては賛否両論あるかもしれません。自分は大学時代に、厳しく後輩を先輩が指導するサークルにいて、結局逃げ出すのですが、その後も繋がりがあって、自分の同期が後輩を教えるのをみたり、自分自身が教える立場に掠ったりした経験があったのです。

一年の時はあんなに緊張と恐怖があった軍隊の様な怒られる場も、裏では教える側も人間であって、怒ってる裏で悩んだり、仲間と笑ったり、偉大な指導者というより人間的な駄目さもあるなぁと感じた経験があったので、そういった意味でも非常にリアリティがあって、非常に納得感があったのと、単なるフルメタルジャケットのジャズ版にしなかったところが(自分には)いい裏切りで非常に楽しめました。と同時に重ねての話になりますが、今の自分に足りないのはこの闘争心ではなかろうか、等とも想ったのでした。

さて、試写会でも「twitterやblogで宣伝してください」と言われたはいいが、ネタバレしないように話すにはどうしたものか、映画の感想記事はやはり難しい。しかも公開前だし。。。と思っていたのですが、

町山智浩が映画「セッション(原題:Whiplash)」を解説


をみたらほとんど内容話しちゃってるじゃないですかw気が楽になりましたw
そして、町山さんも「ジャズの人はこの映画を全く評価していない」と言っていたのですが、菊地成孔の酷評、 「セッション!(正規完成稿)~<パンチドランク・ラヴ(レス)>に打ちのめされる、「危険ドラッグ」を貪る人々~」にははたと考えさせられました。

彼のジャズ的見地から何にもこの映画は評価に値する音楽を届けていないという感想には、"あぁその道の人から見るとそうなのだなぁ、確かに記事を読むと試写に来たのはRIZEのドラマーだし、やはりジャズというよりロックな映画なのかもしれない"と想ったり、"この程度のいびりはどこにでもある、問題はそれが成果に結実していないことだ。成果に結実しない単なるハラスメントには1ミリも価値はない"という部分に特に考え込まされました。

前半は、確かに自分自身、そういう緊張と恐怖感のある場面は味わってきましたし、今まさに就活生の皆さんなどは圧迫面接をうけているのかもしれません。こういったハラスメントは、この国には(そして恐らくはアメリカにも)無数に存在しているのでしょう。その意味で自分もこの映画をみて、この鬼教官に、凄まじく頭抜けて厳しい特殊な教官という印象はありませんでした。

問題は後半です。この『成果に結実しない単なるハラスメントには1ミリも価値はない』という部分。ここにがーんとやられました。

この国では、苦役を強いられることが美徳とされます。嫌な事をするのが偉い。好きな事をしている奴はどっかしょうもないとされる世間。自分自身、そんな風潮が嫌いで、大学時代にサークルからドロップアウトした身なのに、まさにこの映画の迫力に押されて、(というか日本社会に染まっていた面も多分にあるのでしょう)、この映画の緊張と破綻の刺激に感動してしまったのです。

自分はAKBが嫌いなのですが、それは彼女たちが明らかに自分が厭なことをさせられているからで、そしてAKBを評価する評論家どもが、「あの子たちはあんなに辛い思いをしてShow Must Go Onしているのが感動する」なんていっちゃってるのがこの上なく嫌なんですよ。そして何より、その結果出てくる楽曲が、どれもこれも糞ばかり。焼き直しの既視感の恋するフォーチューンクッキーも、自分は好きじゃないです。(ちなみに、ここまで正直に書いているので、AKBでいいと想う曲もあるとも、正直に書いておきます。『フライングゲット』と『真夏のSounds Good』はいいと思いました)。あんだけ頑張って、結局成し遂げてるのがそんな低レベルなのかよ、それで音楽チャートを席巻!?最悪だな、と想っているのです。

なのに、『セッション!』を評価してしまった。彼の苦行とShow must go onに心動かされてしまったのは、うーん、、どしよか。。。といった感じです。迫力は凄いけれど、彼のドラミング自体はプロレベルには感じなかったので。。まぁ『学生の部活モノ』というレベルで見ていたからかもしれませんが。今後もちょっと考えてみたいです。

更にいうと、鬼教官の指導が、その程度の結果しか生まないことにそこまで落胆しなかった自分は、今までの人生で、本当にハラスメント級の苦難を乗り越えて、つまり「上達するために自分が苦痛になるほどの不得手なことに挑み、成長した。その成長を実感できた」ことが、ないのかもしれない。とも想いました。だから鬼教官には期待をそこまでしていなかったし、結果として裏切られたと感じることもなかった。人生において師となる存在がいないというのは、自分にとっては不幸なことかもしれないと、思わされてしまいました。

自分から見た尊敬できる大人に学んで、より知ることで、メンター的存在に出会いたいな、そんな場を今後数年で探してみようか、と自らを振り返る意味で言っても、やはりこの映画観て良かったです。試写会に誘ってくれた人に感謝。苦行と快楽を同一に倒錯する現代の写し絵ともいえる作品ですし、まぁ町山さんもいってたけど、この迫力はボクシング並ですから、見て損はないと思いますよ!


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# by wavesll | 2015-04-09 22:17 | 小噺 | Trackback | Comments(0)

第十回 酒と小皿と音楽婚礼 - セルゲイ・パラジャーノフ / アシク・ケリブ & 余市12年 WOODY & VANILLIC

Ашик-Кериб

以前、『ざくろの色』で言及したアルメニア人映画監督、セルゲイ・パラジャーノフの遺作となった『アシク・ケリブ』を観ました。

正直いうと『ざくろの色』は私には高度すぎて、非常に透徹とした美しさは伝わるのだけれども、解説を聴いてようやく場面の意味がわかる有様だったのですが、この『アシク・ケリブ』は原作がロシアの文豪レールモントフがトルコの昔話をもとに書いたものだけあり非常にわかりやすく、面白かったです。

柘榴が非常に効果的に小道具として登場するのですが、ペルシャ料理では柘榴が多く使われるから、彼の地でのソウル・フード的な営みへの結びつきがあるからだろうなと想ったり、ヒロイン初め女性陣の眉が繋がっているのはウズベキスタンのように、繋がった眉が女性の貞節を顕すからなのかななんて思ったりとか思いました。吟遊詩人アシク・ケリブが恋する女性と結ばれるために放浪の旅へ出るシンプルな筋立てと、明るい演出が、パラジャーノフ入門にはぴったりだなと思いました。

そして何より音楽がいい!現地の民族音楽が全編にわたって展開されていると想うのですが、『リヴァイアサン』以来のその映画ディスクを音楽として流したくなる完璧なサウンドワークでした。

と、いうわけで、今回はこの企画始まって以来の、映画一本を音楽ととらえるという形でのご紹介でした。

昨年も一本、音楽が素晴らしいなという映画がありまして、それは高倉健さん追悼で午後ローで流れた『網走番外地 北海編』なんですよね。(今月20日に新文芸坐で上映があるみたいです。もし宜しければ是非!)

網走番外地シリーズは初めて見たのですが、濃ゆいキャラクター達の丁々発止と、荒唐無稽な位のアクション、そして特にこの『北海編』の昭和ジャズな趣は、ルパンの原型ってこれだったんじゃないのってくらいの痛快な面白さがありました。同日に新文芸坐で上映される『南国の対決』も午後ローでみたのですが、こちらもほろりとさせられる名作なので、ほんとお勧めです。

最近、映画を見る機会が多くこの間もエビスガーデンプレイスシネマのこけら落としでのウッディ・アレン『マッチポイント』を見たのですが、これも快作でした。何か表現をする時っていうのは、どうしても魅せたい一点を定めて、きらりとまとめるとシンプルに響く作品を作れるんだなぁと、この鮮やかな結末の映画を見てほれぼれしました。映画は人生の局面の生き方を教えてくれますね。エビスガーデンシネマも、椅子がほんとうに心地よくていい箱だったので、上手いこと言ってほしいです。

あぁ、すっかり話がそれてしまいました。そう、『アシク・ケリブ』。実はこのエントリの冒頭に載せたように、Youtubeで全編上がってるんですよね。字幕がないからあれですが、中東のいい音楽無いかなという時にBGMとして流すには最適かな、なんて思います。

また、『アシク・ケリブ』について検索するうちに、パラジャーノフに関する卒業論文のpdfを見つけました。DVDについている解説映像や、関連書籍の内容がよくまとめられているので、ご興味がある方にはお勧めです。

さてさて、今夜の酒を紹介しましょう。

余市12年WOODY & VANILLIC、マッサンの御当地、余市蒸留所限定のシングルモルトです。
今年の雪まつりに両親が出かけ、その北海道土産で呉れたこのウィスキー、ちびちび飲んで、ついに今夜飲みきってしまいました。琥珀色が写せずすみません。

グラスに注ぐと甘やかな香りが部屋に広がり、この香りと滋味を味わいながら聴く『アシク・ケリブ』はまた格別となります。ペルシア地方も、イスラムが広まってからは禁酒でしたがその昔、『ルバイヤート』の時代なんかは美味い酒に喉を鳴らした事でしょう。ウズベキスタンはワインの生まれ故郷とも言われていますしね。遥かな中東に、乾杯。


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# by wavesll | 2015-04-08 21:40 | La Musique Mariage | Trackback | Comments(0)

第九回 酒と小皿と音楽婚礼 - Hermeto Pascoal / Por Diferentes Caminhosとさくら緑茶で春の宵を

風が強かったけれども、温かな夜で、今夜花見だった方々は心地よく花や団子や酒や歓談に興じられたのではないでしょうか?私もよなよなエール片手に公園で散っていく桜を眺めてました。

これからどんどん気持ちの良い気候になっていくのが楽しみです。町が華やぎますね。
そんな快い春の日にぴったりのアルバムを今夜はご紹介します。

Por Diferentes Caminhos


ちょっと前にバナナの叩き売りでジャズをやってることでバズったブラジルの鬼才。彼が奏でたピアノソロアルバムです。端正な曲から、ちょっと不安定な曲から、まるでエギベルト・ジスモンチの『光の束』の冒頭を思わせるような疾走と絢爛を感じさせる曲まで、春の気候で全身にどわっと血が廻ったような可笑しさと美しさにあふれた盤です。個人的には春の宵にはぴったりだなと想うのですが、いかがでしょうか?

そんな曲を掛けながら、ちょっと葉がでてきた桜を愛でるとしたら、どんな飲み物がいいかな。やっぱり日本酒?いやビールもいいしなぁと思ったのですが、ちょっと趣向を変えて、お茶で清々しくなるのをご提案したい。

横浜元町のユニオンで売っていたさくら緑茶。日本茶なのだけれども、桜餅の様な香りが鼻に抜けてなかなか乙なのです。丁度今花弁から葉桜に入れ替わる時期ですし、移りゆく春の日々を、健やかに楽しむってのも悪くないと思います。

とか言いながらやっぱり酔いたいって方はエルメート爺の不可思議なジャズに酔うってのもアリですよ。勿論お酒もいっちゃってもあり◎明日明後日で今年の花見はラストになりそうですから、みなさん、是非是非思い思いの週末をお楽しみください。



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# by wavesll | 2015-04-04 01:29 | La Musique Mariage | Trackback | Comments(0)

MAIA BAROUH @ Shibuya WWW


エリス・レジーナとも共演し、日本におけるフレンチボサノヴァブームに火をつけた映画俳優ピエール・バルーの娘さん、マイア・バルーのライヴをみに渋谷WWWへ行ってきました。



日仏ハーフの彼女は、普段はパリに住んでいて、日本の民謡などのエッセンスを活かした歌を歌っているそうです。今回のレコ発ライヴではフランス人ドラマー、パーカッショニスト、KORG、コーラス、とベトナム人エレクトロニクスでのライヴでした。


初っ端からソーラン節がクラブバンドアレンジで朗々と歌い上げられ、一種演劇的な空間が展開されていきました。途中で福島や相馬の歌も歌われ、昨日書いた"誰かのための歌"の事なんかも想いながら見ていました。

ただ、凄いクオリティ高いし、民謡とEDMは相性良いし、コーラスのミッシェルはめちゃ可愛いんだけど、凄い努力というか、秀才って感じで圧倒されることはないかもしれない、非常にいいライヴではあるのだけれど、とちょっと思いながら見ていました。芸術家にはどこか自分の想像を遥かに超える天才性を求めてしまうところが自分にはあるのかもしれません。

しかし、本編ラス2のマイヤさんのフルートがインスパイアされたインスト曲にはときめかされました!

ここで私の中で閾値を越え、ただの"いい音楽家"から、"素晴らしい、好きな音楽家"へと圧倒されたというか、ラインを越えました。スキャットとフルートが入り混じる演奏は刺激的で魅力的。その後の民謡EDMも、前とは違って心から楽しめました。

自分の中で、全く新しい体験、高次元の感動に圧倒されることで、相手を特別な存在だと認めること、ありますよね。自分の中でも一種の発見になりました。

いい鍛錬を重ね、年齢を重ねることで、感動水準までパフォーマンスの質を上げる。また人と触れ合うこと、繋がりを作ることで、自分の表現活動を成り立たせる。大人に成ることは表現にとっては悪いことばかりでもないなぁと想わされました。

昨日は同世代の旧友と話してもちょっとあれに感じることもあるよなぁと書きましたが、じっくり話を聞くと彼らの感性の魅力に気づかされますし、美味しい食事やいい服なんかの楽しさも、いいなぁと最近思ってきてしまう自分の変化を感じます。大人の愉しみに興じながら、いい人生を積むのも悪くねーなーと想わされたライヴでした。




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# by wavesll | 2015-04-03 00:24 | 小ネタ | Trackback | Comments(0)