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勤労の強度

今日くらいは休みたかったのだけれど、子ども達のためだと想って三時間教えてきた。

しっかしびっくりしたなぁー、電車が止まってるから間に合わないっていったら「チャリでくればいいじゃん」だもんなぁ。渋ったら「今回はタクシー代出す」とは言ったけど、なんとか自力で辿りついてもねぎらいの言葉すらなく、ましてや特別手当すらなく、仕事して当り前って態度だったもんなぁ。

普通、こんな日に働いたら特別手当出すのは労働者へのねぎらいとしては当り前だよ。日本の労働者はサーヴィスのダンピングをしてると想う。本当はこんなにサーヴィスするならそれ相応の給料を支払われて当たり前なんだが、どうにも<働けるだけで満足>という感じだ。

これは労働者同士で団結して主張すべきことだと想う。あまりにも日本の労働者は主張しなさすぎ。ストライキとかやれば労働環境が良くなるのになぁ。なんかそういう行動がKYみたいになっちゃってむしろ労働者同士で蔑むからダメなんだよなぁ。奴隷根性だ。

『ナニワ金融道』を画いた青木さんがその著書の中で<労働の強度>という概念を話していた。つまり同じ時間働いても、労働の強度が違うとそれを回復させるため、労働力を再生産する為には大きな快楽や休息が必要になるという話だった。

現状の日本のサーヴィス業を労働の強度で、高額なサーヴィスと低額なサーヴィスにするのもいいかもしれない。サーヴィスも商品だとして労働者が選べるようになるべきだ。

勤務間インターバルにしても、欧州は11時間なのに対して日本では8時間や三菱重工は7時間だ。

また2000時間近く働いているのに国際比較で一人当たりのGDPは23位に甘んじている。生産性が低い労働が行われているんだよ。絶対。

日本のGDPが低いのは労働者にきちんとした報酬が支払われなくて企業の内部留保ばかりが増えて、結局市場に金が回らないからではないかとすら想ってしまう。もっと内部留保を吐き出すべきだ。これは経団連ですら言っている。

内部留保があると確かに企業の安定性が高まり、株主にとっては好意的にみられるが、企業のステークホルダーは株主だけではない。従業員もステークホルダーであり、下請け・孫請け企業も上流企業の<顧客>であるというのはドラッカーも言っていることだ。現在のように上部だけが肥え太る体質は改善しないといけない。

思うに日本では勤労が所与のものとして考えられているというのが諸悪の根源な気がする。国民の三大義務のうち一つが勤労であり、これは裏返せば<消費者>にとっては勤労は<権利>であるというのが意識の上で消費者をモンスターにさせてしまっているのではないか。その結果労働者としての自分の首を絞めて仕舞っているのではないかと想う。

俺は、日本人は<勤労の強度>をもちょっと柔らかくした方が幸せになれると想うなぁ。
by wavesll | 2011-03-15 02:25 | 私信 | Comments(0)
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