90年代に東京に移り住んで活動していたこともあって日本のブラジル音楽愛好家の間では馴染みの深い打楽器奏者Marco Bosco。ジスモンチのプライベートレーベルCarmoに残した最も実験的な86年の2ndアルバムがこちら。ビリンバウや打楽器もろもろに加えて電子楽器各種を大胆に取り入れ、ブラジル原生音楽を新たな解釈で再構築。土着リズムと電子音のスリリングなせめぎ合いから穏やかな霊性描写へと脳内旅情まんてんの展開をみせる三部構成のサウンドスケープ『Fragmentos』、深遠な音響空間にビリンバウの滋味深い倍音がこだまする『Sol Da Manha』などなど、 土着と洗練の端境へと誘う霊性ブラジル音楽名盤。