冬の街が少し異なって見えるような南米音楽 Youtubeより二選

街を歩くとXmasソングがかかり、イルミネーションが華やぎ、あぁ、震災の時の暗さは彼方へ行ったなと想う26年の師走ですね。

私は携帯音楽再生機を持たないのですが、たまに"あぁこれ街で聴いたらとても良い相乗効果を生みそうだ、風景が少し異なって見えるような音楽だな"と想う音楽に出くわすことがあります。

たまたま、Youtubeで最近そんな音楽を2つ見付けたので、ちょっとメモ代わりに載せておきます。私が思うお薦め風景と共に。

Paêbirú - Lula Côrtes e Zé Ramalho (1975)

ブラジリアン・サイケの宝玉のような一枚。民族風の浮遊感のある音から、呪術感のある旋律が混じり、途中の弩級の展開も含め、初聴ではアマゾンの原生林に放り込まれたような驚かせっぱなしの音楽体験を味わいました。

自分は実は最初5分ほど聞いて"もういいかな"と思ってしまったのですが、ちょっと飛ばして聴いてみると面白いことになっていたので通しで聴いたらこいつにはやられました。自分が聴いた70年代ブラジリアンジャズロックの中でも3指に入るくらいの好盤だと思います。

一昨日初めて聴き、その際は密林のような異世界を味わったのですが、昨夜2聴目をしたところ、これはもしかしたら冬の街に似合うのではないかなと想いました。

枯れた枝が伸びる街路樹を横目に、南米のスペシャリティコーヒーを飲みながら歩く曇り空の昼下りなんかに、このアルバムは似合う感じがします。見慣れた風景が少しコズミックな感覚が混じり、珈琲の酸味が味わい深くなりそうだなぁとにやにやしながら今夜3聴目をしています。

さて、冬の昼に南米産サイケならば、夜はいかがしましょう。やっぱり冬の夜と言えば「雨は夜更け過ぎに、雪へと変わるだろう。きっと君は来ない」と奏でるフラれた男の曲が、独り身には沁みますね。というか独り身にこそ音楽は必要だと思います(苦笑

というわけでこいつはいかがでしょう。
Berlioz: Symphonie Fantastique - Gustavo Dudamel - OPH de Radio France

ベルリオーズの『幻想交響曲』をベネズエラのグスターボ・ドゥダメルが指揮した演奏です。

『幻想交響曲』はベルリオーズが失恋した体験をもとに創作した、失恋した芸術家がアヘンを吸ってその夢の中で恋人を殺し地獄に落ちるというバーンスタインに言わせると史上初のサイケデリックな交響曲だそうです。

私はクラシックは退屈に感じる曲は退屈に感じてしまうのですが、この曲は飽きさせません。Youtubeで幾つかの演奏を聴いたのですが、ドゥダメル指揮が最も柔らか且つ適度な華があり、好みでした。

夜更けに一人街中を歩けば、ネオンサインがこのサイケデリックな交響曲によって虹色に輝いてみえるんじゃないかな、なんて思います。知らぬ街に来た異邦人の気分でこれ聴きながらゲロルシュタイナーでも飲みながら彷徨うと悲劇の主人公気分に浸れそうです。何も恋人と過ごすだけが主役になれるってもんでもないでしょうw

個人的には冬が一番輝くのは夕暮れの時間で、その影絵の様な魔術的な空は、特に音楽はいらないなと思うのですが、その時間を挟んで、昼と夜はこの2つの音楽で街を眺めるのもいいなぁと思います。もし良ければお試し下さい^^
by wavesll | 2014-12-11 01:08 | Sound Gem | Trackback | Comments(0)
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