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春の胎動を感じさせる日々に、サルサで彩りを

井上陽水 / 氷の世界


先日NHKBSプレミアムのThe Coversにて、井上陽水が出演し、オルケスタ・デラルスをバックにパフォーマンスをしていました。どれも良かったのですが、特に一曲目の『氷の世界』のサルサ・カヴァーは出色の出来でした。

『氷の世界』は心の叫びを歌った曲ですが、これを明るい音楽で演奏すると不思議な効果が生まれるというか、これを聴いた司会のリリーフランキーは「辛い過去が過ぎ去った大人の余裕を感じさせる」みたいなことを言っていました。

陽水さん自身、タモリの開いたパーティでデラルスに触れ、サルサやラテンに嵌ったそうです。
「昔はロックって不良がやるものだったんだけれど、今じゃロックは誰もがいいなと想うモノになって…ロックって古くない?」とのこと。
確かに改めてサルサを提示されると、その熱っぽいんだけれども冷涼な感覚もあるラテンな音像が、今新しく響くなぁと想わされました。

そこで他のサルサもきいてみたくなり、真夜中にYoutubeを廻ってしまいました。
そこで見付けたのがこの楽曲。

Eddie Palmieri - Cobarde

エディ・パルミエリとチャーリー・パルミエリはサルサに疎い自分でも知っているサルサの立役者で、今回は弟のエディのアルバム、『UNFINISHED MASTERPIECE』から一曲。このハードな音像は、同時代のジャズやロックの先端、マイルスやプログレの音圧と競っていたのかななどと想わされます。

Eddie Palmieri - Unfinished Masterpiece (1974)

うーん、素晴らしい。キューバ音楽に源流を持ち、プエルトリコの音楽エッセンスがNYで華開かせたサルサ、ナイトクラブの輝瞬が目に浮かぶような色気のある音楽ですね。

La Mecanica Popular
春の胎動を感じさせる日々に、サルサで彩りを_c0002171_3413650.jpgでは最後に現在の先端のサルサを聴いてみましょう。
"サイケデリック・サルサ"を唱える不特定多数のNY/南米各国のミュージシャン達で編成されるLA MECANICA POPULAR。電子的でスペイシーなサウンドは昨今のインディ・ロックにも通じるような魅力があって、丁度今月グラミーを獲ったベックが好きな人が聴いても嵌ってしまいそうなサルサだなぁと想います。

春節を迎え、陽射しのぬくさが増してきた今日この頃、サルサで春の胎動を楽しむっていうのも、乙ですね。
今春はサルサ、聞きかじって行きたいなと想います。
by wavesll | 2015-02-20 03:50 | Sound Gem | Comments(0)
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