Noisy 3 - 花電車, Jerzy Skolimowski / The Shout, Ametsub & shotahirama play @渋谷タワレコ

HANADENSHA - 1988/01/30/EGGPLANT

3/25発売 花電車の初期未発表ライブ音源集と最強布陣の1988年発表ファーストアルバムがリリース!!(diskunion)というニュースがtwitterのTLを賑した事で花電車というバンドを知りました。”ヒラ(vo、元ボアダムズ)、野間易通(g)、青柳(b、現ETT)、楯川陽二郎(ds、現ボアダムズ)”というメンバー。上のライヴ動画、すこぶるカッコイイっすね。野間氏というとレイシストしばき隊での活動手法や発言には全て賛同は私はできないのですが、この音楽は心の底から格好いいと思ってしまいますね。逆に言えば政治活動を格好良くやるというのは危険な事なのだなぁとも思いました。

このライヴ盤、ちょっと欲しいです。渋谷TSUTAYAに『NARCOTIC GUITAR』が置いてあり借りたのですが、なかなかいい出来でした。

ノイズロックバンドとして今新鮮に尖って響く音だと感じました。

The Shout (1978) Theatrical Trailer

その渋谷TSUTAYAで人に薦められて借りたのがイエジー・スコリモフスキ監督の'78年作、『ザ・シャウト』です。これが中々の佳作でした。人を殺すことが出来る叫びの能力を会得した男が魂を砕かれるまでの物語。最初は正直退屈だったのですが、叫びのシーンが物凄く、心臓鷲掴みにされ惹きこまれました。

この男の存在自体がノイズそのもので、世話になった夫婦に不協和音をもたらします。そこで苦しめられた旦那もサウンドクリエイターで、その旦那に「君の音には何も感じない」と言い放つ。確かに彼の音は趣味レベルを出ず、あの圧倒的な叫びは説得力をもっていました。今は亡きバウスの爆音上映会でかけられたそうで、みてみたかったなーと思います。

ちょっと面白かったのはこの特殊能力を持ったカリスマ性も感じさせる男が無敵の存在でもないところ。大体最初から食うに困って夫婦の下に訪れますしね。そこから家を支配する不気味さは荒木飛呂彦の『魔少年ビーティー』最終エピソードを想起させました。ここら辺の危うさが作品のカルトさを高めていると思います。いい意味でメジャー性がないというか。このシャウト、聴きものです。

shotahirama "Stiff Kittens" - trailer

70年代末にスコリモフスキの叫びがあり、80年代末から90年代に花電車がいたとすれば、2015年の最新系のノイズは、shotahiramaでしょう。nausea 3 - shotahirama chris watson Highrise -というエントリでも取り上げたNY出身のミュージシャン。デジタルのダダイスト、shotahiramaがパンク以後の電子音楽で継承するオルタナティヴな精神(Mikiki)に詳しい解説が載っています。

そんな彼が最新作を引っ提げて渋谷タワレコでインストアライヴをすると聴き、本日雨の渋谷へ訪れました。

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普段展示イベントスペースとして使われている8Fが会場だったのですが、広めのKATAの様な雰囲気で、ゆったりとシンプルでいい場でした。

最初にDJをしてくれたAmetsubの太くて緩やかでどこかオーガニックなビートに思わず眠くなりました。爆音を聞くとゆったりして眠たくなることってないでしょうか?羊水の中で聴く轟音といった音に引き込まれていきました。なんと全体で60分もやってくれたのですが、45分あたりのピアノが入った曲とその後のYosi Horikawaのような自然音を感じさせるビートミュージックが個人的なハイライトでした。

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そしてshotahirama. キャップをかぶってBoyといった出で立ちの彼の繰り出すノイズはCDよりも太くて、工業的なノイズで超自然的な精神性を感じさせるのが面白い。ラップトップに指を滑らせ、弾き、ミキサーのつまみを捻る。そのプレイを間近で見れたのはいい経験でした。なんと小一時間やってくれました。ほんとこのイベントフリーで良かったのかw!?

轟音ノイズを浴びると何も考えられなくなっていきます、脳の処理を越えると言うか。性的な刺激にも似ているというか、想像ですが、男ではなく女の逝くというのはこんな感じなのだろうかなどという思いが渡来しました。

あと、ちょっとくだらない思いつきだと、このノイズでスーパーマリオのゲームアプリ作ったら面白そうって思いました。動画でもいいけど、インタラクティヴな奴だと面白そう。昔やくしまるえつこの時報サイトがありましたねwいや、こないだ友達から紹介されたBrian EnoのAnother Green Worldがちょっと音的にスーパーマリオの地下ステージや水中ステージに合いそうだと思って、電子音楽でスーパーマリオって面白いかもしれんと思っていたんですよwジャンプしたりブロック壊した時にノイズが発せられたらアヴァンだなとwいや、くだらない話でした。

何とイベント終わりにCD購入者にはshotahiramaさんからCDRが配布。CDRは聴けていませんが、最新作、Stiff Kittensはこれまでで最高の出来だと想うので、これはいい特典でしたね。

彼の音楽をMikiki記事ではダダだと評していて、実際レーベル名がシグナルダダなのですが、実際に現場で音を聞いてみて、私はジャクソン・ポロックを想起させられました。

太いノイズビートから徐々に尖ったビートへ砕かれ、そしてメロディがノイズビートの海で浮き沈みする様は、まるでポロックが晩年に描いた墨絵のような世界から全盛期のドリッピングやポーリングで描かれた色彩的な抽象画、そして初期の具象画へ遡っていくような感慨を、彼のライヴ演奏に聴こえました。ノイズに色がついていくというか。いいものがみれました。
by wavesll | 2015-03-01 23:56 | Sound Gem | Trackback | Comments(0)
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