ブラジルのフォークロアに新たな次元をもたらしたEgberto GismontiのCarmoレーベルの良質ラインナップの中でも、ひときわ才気を放つ傑作『Fragmentos Da Casa』を残している打楽器奏Marco Bosco。その3年前の83年に発表していた作品。民族楽器のミニマムなリズム、鳴り物のたまゆらの響き、降りしきるスコールや雷鳴といった森の息遣い、そんな五感的に訴えてくる濃密な響きの空間に、電子音やコラージュを交えた激イマジナブルなサウンドスケープ仕立て。次作へと直結する空間の錬成術にぐ~っと引き込まれる逸品。打楽器に向かう佇まいはまるでシャーマンのよう。脳内辺境探検家に猛烈ぷっしゅ! (SHE Ye, Ye Records)