今月は結構映画を見た月で、MAD MAX Fury Road以外にも劇場で2本映画を観ました。
一つは
『THE COCKPIT』。
"SIMI LAB のMCでトラックメイカーであるOMSBと THE OTOGIBANASHI'S の bim らヒップホップアーティストが、楽曲作りに取り組む姿を記録した音楽ドキュメンタリー。とあるマンションの一室で、楽曲が生まれるまでのプロセスをつづる。"
という、ほんとにそういう映画でした。レコードをかけて気に入った部分をサンプリングするところから、曲作りが始まり、トラックづくり、詩作り、そして歌入れ。何度も何度もレコードを変えたり、ビートを入力するのを何度も何度も繰り返したり、そしてラップも何度もNGを出しながら完成形へ持っていくその試行錯誤がきっちり描かれるのが面白く、あぁレコーディング映画って初めて見るジャンルだけどこういう感じなのかと想いながら見てました。
そしてもう一つの主軸がOMSBとbimらのその空気感。大学の頃たまり場になってた友達のアパートの一室の様なあのいーい雰囲気が最高にピースフルで、いいなぁって思いました。
そして出来上がった音源も良かった。remix verがこちらになっています。(webサイトのTOPから聴けます)
私が見た日は渋谷ユーロスペースでの最終日で、三宅監督の挨拶もあったのですが、その時アナウンスされていたOMSBのリリースパーティ、気になります。昨日WWWで行われた入江陽のライヴの客演も評判良いし、何より新譜がヤバイ!
OMSB "黒帯 (Black Belt Remix)"
きいて買っちゃいましたよ!最高じゃん、この曲。みたいなぁライヴ。
そしてもう一本はこの間の土曜にポレポレ東中野で封切された
Beauty of Tradition-Under the sky of YANGON - (邦題 : BEAUTY of TRADITION_ミャンマー民族音楽への旅_)
昨年、ひょんなことからミャンマー音楽が自分の中で熱くなったのですが、その頃に丁度タイミングよく出されたミャンマー伝統音楽の現地録音盤、そのレコーディング風景が写された映画でした。
ミャンマーの伝統楽器にサインワインというメロディを奏でる輪吊太鼓があるのですが、これがヤバいんですよ。まずはこれを観てみてください。
ヤバくないっすか?ガムランと、インドと、中国とタイが混じったようなハイブリッドな民族音楽オーケストレーション。これで一気にハマって
第四回 酒と小皿と音楽婚礼― Folk And Pop Music Of Myanmarと常陸野ネストだいだいエールでスパイシーになんて感じに音源をDigっていたのです。
この映画は現地スタジオでの録音風景と、ヤンゴン紀行的な感じですかね。『コクピット』は1時間だったので、まぁぎり耐えられましたが、2時間レコーディング映画は結構きつかったですw
ただ、サインワイン以外の色々な楽器が音と名前とみれたのがかなりの収穫で、更にタンジャッという交互にうたう囃子歌がパンキッシュにも聞こえて気に入りました。
何より、この映画、CD付きなんですよ!
映画で取り上げられてる曲は大抵入っていて、正直これだけで1700円くらいの価値ある一品です。レコーディング映画のおまけにそのレコーディング作品をつけるというのは非常に良い企画だと思いました。やはり後半の旋律太鼓が非常に良いです。
私が見た回は監督らのトークが上映後にあったのですが、今後もトーク企画目白押しで、ASA-CHANGの回もあるようです。この映画、お勧めです。CDとトークだけでもお釣り来ると思いますよ!
ちなみに『THE COCKPIT』もユーロスペースでのアンコール上映や、関東だと他には横浜シネマリン、その他全国劇場でこれからまた上映されるそうなので、こちらも要チェキです。2本とも、音楽の魔法の作られる泥臭い部分がきちんと描かれていて興味深いですよ◎