森美術館へ村上隆の五百羅漢図展をみに行ってました事前予想で、
SkrillexのULTRA JAPANでのLIVE音源が合う展示なのではないかと想ったのですが、想像たがわず、ほんとこんな感じの展覧会でしたねー。
村上さんは昔は『ギャラリーフェイク』の影響もあり大嫌いで、ヴェネツィアの現代美術館で爆乳少女と巨根少年のでかい人形が展示されてるのを観て係のスタッフに「I'm ashamed」と言ってしまったりしてましたが、絵解きと言うか、欧米人が日本のサブカルチャーを面白がりながらも気持ち悪いと思ってることを批評的に示した作品なのだと思ってからは結構面白く感じていたというか、アニメ・漫画のスタイルを日本美術に反映させるという、美術界に対する強烈な使命感を持った人なのでは、と今は想っているのです。
しかしDJ的と言うか、過去のモチーフを如何にRemixするかという姿勢はどうにも軽く感じてしました。派手さ・DJ的という意味でもこのライヴとの共通性は大きいと想います。もしかしたら想像を超えて魅了してくれるのでは、と想ってはいたんですけれどね。
単純に言えば"アウラを感じない"
実際、この作品の面白い所は非常にフォトジェニックな作品だということ。今回、写真撮影OKだったのですが、Twitterやら何やらで画面越しにみると非常によくみえます。しかし生でみると感動がそんなにないというか、のっぺりとしている。で、展覧会から帰ってきてから再び画面で確認すると、やっぱりよくみえる。なんかCDはいいけどライヴは駄目なミュージシャンというか、メディアを通すことで魅力的に見える絵作りをしているのでは、と感じました。それこそベンヤミンで言う"アウラ"が、現物ではなくメディアで複製された時に立ち現れるというか、そんな感じ。
それすら計算だといわれれば"まぁ凄いけど"と想いますが、ライヴが愉しい人ではないなぁ。
アウラと関係あるかは分かりませんでしたが、寧ろ五百羅漢図以外の作品に惹かれました。
例えばこの『欲望の炎 - 金』とか。
この犬も面白かった。
五百羅漢も面白い顔の奴とかあるんですけどねー…。やっぱりフォトジェニックだなぁ、彼の作品は。
展示の中には五百羅漢図を多数のスタッフで創る際の指示書も書いてあって、色んな意味で大先生としての社会性を使命感持ってやっておられるとは想ったのですが、やはりこれも事前の想像から予感はあったのですが、
一人きりで創りあげた鴻池朋子 『根元的暴力』 @神奈川県民ホール 天地を結い彫り描いた巨大な霊性の塊とアウラの面、そして震災に対する反応の面で対照的なものになった展覧会でしたね。
ULTRA JAPANのSkrillexのライヴにはスペシャルゲストとしてBABYMETALが参加していましたが、日本のPOPカルチャーを駆使して欧米を魅了するという意味でも、コーカソイドの観客が多かったこの展覧会とあのライヴの共時性を感じるなぁ、POPなパワーあふれる展覧会ではありました。