four tet / rounds
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春を忘れてしまう前に、アイスランドと長野から息吹の響鳴。 という記事を昨年の卯月に書いたのですが、今年はもうすっかり春が芽吹き、爛漫ともいえる日が、日に日に増えてきましたね。
私は夏が好きな人間で、元来秋冬が好きな人間ではなかったのですが、ここ数年秋の良さに気付いたり、"あぁ、あの冬の晴れ間に凛とした空気に陽が暖かくて、雪がきらきらしてるのなんか最高だなぁ"なんて冬を思い返したりしています。
上の記事はアイスランドのグランマ・ローファイと長野の渋響の音でしたが、今年も何か書きたいなぁと。
そんな時に想ったのが、00年代初期のフォークトロニカ・エレクトロニカのざらっとして煌めく音の感じが俺好きなのかもしれない、と想ったのです。
Four TetのRounds はその筆頭格と言うか、まさに雪原の煌めきや凛とした冷気を奏でてくれる名盤だと想います。この音、好きだなぁ。くるりの岸田さんが色んな音楽があるけれど、90年代ロックが好きだなぁと言っていましたが、自分にとって00年代のこういう音は流行り廃りを越えた、普遍的に好む音楽スタイルだなぁと想います。
そしてもう一つ紹介したいのが、今度再発されるという
Telefon Tel Aviv / 『Fahrenheit Fair Enough』
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これは淑やかな夜気を感じさせる、艶めかしい円盤。今聴いて改めて名盤だなぁと。
時の風雪に耐え、今尚輝きを放つネオ・スタンダードともいえるこれらの楽曲群を聴くと、00年代の音楽シーンって悪いわけでも、停滞していたわけでもないのだなぁと想います。深く輝きを増す音楽がドロップされた時代だったのだなぁと再発見をする最近です。秋や冬を好むようになって初めて良さがわかる音楽もあるのですね。