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よみがえる和の刻(とき) 独立時計師 菊野昌宏の挑戦 “和時計 改” シンギュラリティは藝術を求めるか


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録画していたNHK BSプレミアムのよみがえる 和の刻(とき)「独立時計師 菊野昌宏の挑戦」をみました。

バーゼルの時計見本市に参加する日本人唯一の独立時計師アカデミー会員、菊野昌宏さんの時計作りに迫ったドキュメンタリーでした。

企業に属さない独立時計師。世界で30数人しかいない独立時計師アカデミーの会員の一人、菊野さんは、全ての部品を自分の力で作り上げ、今までに枯山水や折鶴をテーマに時計を造っています。

彼が今回取り組むのが、江戸時代の職人、田中久重の万年時計。その和時計を腕時計に落とし込むという試み。

田中の和時計は様々な機能があるのですが、その一つの時刻表示に、不定時時計というものがあります。
江戸時代は日の出から日の入りまでを六等分、日の入りから日の出を六等分して刻を刻んでいたので、季節によって一刻の長さが違ったのです。夏は午前が長くなり、冬は午前は縮み午後が長くなる。それを田中は文字盤自体を動かすことで成し遂げたのでした。

時計は、絶対的な時間の正確さと言うものという考えに凝り固まっていた自分にとっては、そうか、時間も文化的であったり自然環境の風土に根付いた流体を取り扱うものなのだと、目から鱗が落ちました。

そして"和時計 改"は無事完成し、バーゼルで評判だったそうです。

冒頭の動画は、時刻の感覚が伸び縮みする機構が分かりやすい映像です。

番組で取り上げられた他の独立時計師の作品も見事だし、人生で一度はバーゼルに行ってみたいなぁなんて想いました。

時計という、次元をつかさどる機械、面白いですね。このあいだ東北芸工大展でみた書き時計もそうですが、ビジュアル的な美しさだけでなく、技術として新領域や新概念を魅させてくれる時計、ラヴだなと魅了されました。自分の力で全てを創り上げるというのは奇しくも昨日見た地点の"スポーツ劇"にも通じる話で、芸術が持つ根元的な思想なのかもしれないと想うと共に、機械化・デジタル化で追い抜かれた人類の"仕事"は、究極的に言えばアートを求められるのかもしれないなとも思いました。
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by wavesll | 2016-03-22 12:04 | 小ネタ | Comments(0)
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