『2001年宇宙の旅』at恵比寿ガーデンシネマ爆音映画祭と中目黒の桜

ひょんなことからチケットを頂き、YEBISU GARDEN CINEMAにて『2001年宇宙の旅』を観てきました。

『2001: A Space Odyssey』は、昔に家のTVでみて、”こ、こんな映像作品があるのか!?”と衝撃を受け、一度は映画館で観てみたいと切望していたのですが、今回、「音楽家と音楽愛好家のためのムジークエレクトロニクガイザインで聴く爆音映画祭 selected by 坂本龍一」でみれ、この映画は視聴覚体験の一つの頂点だという想いを再び強くしました。

クライマックスの“あのシーン”を見ているときの私は、漫画『昴』でスバルのボレロをみている観客のようにぽーっと恍惚に圧倒されていたと想います。そしてあのオープニングの圧倒的な壮大さ。またあのエンディングロールの優雅さ。本当に素晴らしかったです。

とはいいつつ、途中、故障部品交換の辺りで寝かけてしまいましたwそういえば家で見た時も朦朧としながら"あのシーン"で衝撃を受けたなぁと想いだしましたw

宇宙空間にはクラシックが良く似合い、そして当然ながら宇宙空間には音が無い。しかし、宇宙服の内部では、ダイビングをしている時の様に自分の呼吸音がするだろう。そんな当たり前のことに気付かせてくれます。面白いのは機械の通底音がまるで夏の夜の虫音の様に響いていたこと。呼吸ノイズだけの長回しのシーンは、母体の中の胎児の気分と言うか、寝落ちしかけましたw

とはいえ、今回はほぼ起きていたので、物語が把握できました。モノリスに触れた猿は道具を使って獣を殺し出し、モノリスの存在を思考することによってスーパーコンピューターHALは狂い始める。そして宇宙飛行士は、銀河の果て、超文明、遂に自分の時空の果てをみることになる。SFというより神話、映画でしか表現できないものながら、舞台演劇のようなimaginationを喚起させる作品でした。

2001年をとっくに越えても、2001年を超える作品はなかなか無いように思えますが、最近は『インターステラー』や『オデッセイ』等、宇宙映画の新流行が起きているように思えます。その中でも船橋のTOHOシネマズでTCXとドルビーアトモスで楽しんだ3D版『ゼロ・グラビティ』は出色の体験でした。

衝撃的だったのは、本当にリアルな無重力が描かれ、現実に現在有り得る技術での作劇が成されていた為、リアリティレベルがSFではなくて、『ダイハード』みたいなものだったということ。『2001年宇宙の旅』では神話だった宇宙が、人間の生活労働圏になったのか、と。映像の衝撃、そして最後に原題”GRAVITY”が象徴する生きることの重力。あれも素晴らしい、映画館でしかありえない体験でした。

その意味で『2001年宇宙の旅』は、家で見た衝撃度でも十分衝撃的だったのですが、あのエンディングロールは映画館ならでは、それも爆音映画祭ならではだなと想いました。USJで、2001年宇宙の旅のアトラクションを造ればいいのではないか、世界で最も黒いヴァンタブラックを使ってモノリスを造って…などと想いましたが、映画館でただこの映画を流すだけで最上のライドになるなと思い直したのでした。

映画上映をイベントに組み込むというアイディアは、実は今回の「音楽家と音楽愛好家のためのムジークエレクトロニクガイザインで聴く爆音映画祭 selected by 坂本龍一」にも活かされていて、このイベント、commmons10 健康音楽という今週末のフェスの中の一つの催しなのです。坂本教授が発起人なのかな?初代ネーネーズがメンバーのうないぐみアイヌ歌唱のマレウレウ空間現代あふりらんぽ等のライヴアクトの他、音楽と健康と言うテーマで、柳家喬太郎等の落語があったり、坂本教授の伴奏、やくしまるえつこの掛け声でのラジオ体操や、U-zhaan・蓮沼執太・ヨシダダイキチの生演奏ヨガがあったりと、多次元なフェスとなっていて、その一つに映画もあるという。ワールドハピネスのこれからも気になりますが、わくわくさせられる面白いイベントが立ち上がったのは嬉しい限りです。

最後に、恵比寿から中目黒まで歩いて撮った"あのシーン"並にみごとな夜桜を。エレクトロニクスの果てのようなあの光景に差し込まれるあの生々しい映像はARCAをちょっと想起させられるような妖しさがありました。『2001年宇宙の旅』は4/6水曜夜にも上映があるそうです。
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by wavesll | 2016-04-04 10:12 | 映画 | Trackback | Comments(0)
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