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エグベルト・ジスモンチ ソロ ~ナナ・ヴァスコンセロス追悼コンサート~@練馬文化センター

朧月夜の練馬、エグベルト・ジスモンチ ソロ ~ナナ・ヴァスコンセロス追悼コンサート~@練馬文化センターに行ってきました。
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大きなケーナ?のハモニカのような音(ラオスの笙で、ケーンという楽器らしいです)で始まった第一部。ギターで爪弾かれるジスモンチ節。スポットライトだけの演出なのに、走馬灯がスクリーンに映されたような、あるいは時空の果て、銀河のさんざめき、セノーテのような心の深い処に灯るような音楽。一緒に行った彼女が「ギターであんな音出るんだ!?」って言っていて、3年前にヒカリエで観た時の俺と同じだなぁと想ったり。柳の笛すら超絶技巧で吹いた上で「左手は関係ない」とユーモアを飛ばすジスモンチwナナとの思い出を語るアットホームなMCと、異次元のライヴ音像のギャップ。凄かった。5、6時間でも聴いていたい感じ。なかでもDança das Cabeçasは特別に響きました。

15分の休憩の内にナナの追悼展示を撮影。会場のそこかしこで挨拶が行われていて、業界の人が多そうだなと想ったなぁ。まぁ、知ってたら来たいですよね、このライヴは。
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そして第二部はピアノ・ソロ。これが美しさの究み。7aneisから始まり、波を創りながら鳴らされる音。知らなかったメロディも聴けて、素晴らしい時間を過ごせました。本当に特別な時間だったなぁ。銀河が天開していました。ギターもそうなのですが、ピアノでも音外れたかな?という瞬間があっても、それが未完の完のような可能性を残す良さがあるなぁと想いました。ギターも、ピアノも、フルートも演奏の高度が本当に天上級。深くて、高い。素晴らしかった。星付フレンチのスペシャリテを食べるよな幸福感がありました。一曲一曲終わるたびにお辞儀をする。達人は驕らないんだなぁ。

アンコールはスクリーンが下りてきて、ナナがビリンバウを鳴らす映像が投射され、それにピアノでセッションするジスモンチ、泣ける演出でした。この化学反応の一端を感じられて、良かった。音楽の美しさに心の底からあったかい幸せを感じました。

真の達人による音楽の純粋な歓び。みれて本当に良かった。最上の一夜を味わえました。最近、余りにいいライヴを観すぎてて、これが普通の水準だと勘違いしたらヤバいなーと想ってます。奇跡水準の一夜でした。

egberto gismonte live laser disc rip


Egberto Gismonti & Naná Vasconcelos - Dança das Cabeças - Kaiser Bock Winter Festival 1996


2016.06.13 Interview with Egberto Gismonti
盟友死してひとりステージに立つ。ブラジルの至宝 ジスモンチが明かした創作の奥義と「あの日の出来事」

by wavesll | 2016-04-21 00:32 | Sound Gem | Comments(0)
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