Idol Musiqueを聴かない理由があるとすれば

代官山で下りて國學院大學博物館へ「偶像(アイドル)の系譜―神々と藝能の一万年―」を観に行きました。
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 なぜ、わたしたちは、偶像(アイドル)に心を打たれるのでしょうか。それは、人の姿をとりながらも、人を超えたいのちの力を生み出す存在だからに違いありません。この展覧会では、日本の「藝能」史を紐解きつつ、「いま」・「ここ」にないものや、神仏のような超越的存在に触れるため、人間が作り出してきたメディアの変遷を辿っていきます。その中で、現代的な「アイドル」の原型や、原初的な「偶像」にさかのぼるアイドルの根源を問い直していくこととしましょう。

というこの展示。HKT48から江戸の素人娘の浮世絵、そして神楽、土偶と偶像(アイドル)の系譜を辿る。歌川豊国の『岩戸神楽ノ起顕』はなかなかよかったです。また常設展もカメハメハ王室から有栖川親王が得た勲章や色とりどりの勾玉可愛らしい鹿の土偶など、これで無料はいいですね。

さて、この展覧会を観に行ったのは、これを端口に一度アイドル・ミュージックについてちょろちょろ書きたいなと想っていたからです。

私は基本AKBとか嫌いで、特に「恋するフォーチュンクッキー」が嫌いと言う人間で。そんな自分のアイドル音楽に関する考えを改めさせたのは、モーニング娘'14の「時空を超え宇宙を越え」でした。

モーニング娘。'14 『時空を超え 宇宙を超え』(Morning Musume。'14[Beyond the time and space]) (Promotion Ver.)


この冒頭のヴァイオリンをダブステップっぽく加工した旋律、目から鱗と言うか、モー娘。全盛期にも斜めに見ていた人間だったので、初めて「つんく凄いな」と想ったモノでした。

これで嵌って、道重の卒業ソロが入ったシングル、買って握手会にも参加するというw握手会は無くなる前の渋谷HMVでたまたまみて熱量にやられて買った無印ももクロの「行くぜっ!怪盗少女」以来。あぁ、そういえば怪盗少女は自分も好きになったなぁw←しっかり嵌ってたじゃねぇかw

ももいろクローバー/行くぜっ!怪盗少女(MOMOIRO CLOVER/IKUZE! KAITOU SYOUJO)


道重のソロ曲も、ピチカートファイヴをエレクトロスウィングでやったような感じで、すげー良かったです。そういえば一時期『マヴ論』とか、アイドルが好きなことがサブカル的に価値を持っていた頃がありました。私も時代に流れていたのでしょう。まぁ、ハロプロ聴き始めたのはちょっと時期がずれていて、ハロ好きの子に教えてもらっていったからと言うのもあります。

道重さゆみ 『シャバダバ ドゥ~』(Sayumi Michishige[Shaba Daba Do]) (Promotion Ver.)


ハロプロ,そしてヒャダインというとこぶしファクトリーの「チョット愚直に!猪突猛進」も面白い曲でした。こぶしファクトリー、「ラーメン大好き小泉さんの唄」のとき赤レンガに行ったなぁ。ヒャダイン作だけどつんくっぽくていい。血肉化してますwつんくの曲と詞って臭みの強いとんこつラーメンみたいなもんで、慣れるまではきついものもあるのですが、慣れると美味く感じるというところがありますwそこが売れなくなった理由でもあるけれど…。

こぶしファクトリー『チョット愚直に!猪突猛進』(Magnolia Factory [Foolishly Honest! Impulsive Actions!]) (Promotion Edit)


↑この曲もこぶしが効いたアイドルファンクって感じですが、ハロプロファンクといえる楽曲群では、前述の「時空を超え宇宙を越え」をハロプロ楽曲大賞で破った「イジワルしないで 抱きしめてよ」を持つJuice=Juiceのデビュー曲「ロマンスの途中」なんかも熱い。というか、自分も外側から見たらハロプロ好きと観られてしまうかも(苦笑 まぁいいんですが、ハロヲタの道は深すぎて、自分みたいなライトではとてもとてもと言う感じです。

Juice=Juice 『ロマンスの途中』 [Romance is on its way] (MV)


さて、ハロプロはここら辺にして他のを。
「時空を超え宇宙を越え」は普通に音楽として好きなのですが、同じくらい好きなアイドル楽曲がEspecia「海辺のサティ(Vexation Edit)」です。このクオリティ!和製Vaporwaveのアンセムといえるくらいの楽曲だと想います。

Especia「海辺のサティ(Vexation Edit)」VJ MIX MV


Especiaは「これは次来るでしょ!」と想って、渋谷のフリーイベントとか何度か通ったのですが、今年に入りメンバー3人抜けてしまいました。うーん、このネオAOR感、好きだったけどなぁ。美味しんぼのテーマ曲「Dang Dang 気になる」とかカヴァーしてもらいたかった。でも大阪から東京に活動拠点を移してまた動くそう! PVのセンスも最高だし、期待です!

楽曲派だと東京女子流の「ヒマワリと星屑」もグルーヴがヤバい。そしてNegiccoも外せません。小西さん作曲の「アイドルばかり聴かないで」とかも面白いですが、ここはベタに「圧倒的なスタイル」を。これ、一時期めちゃイケのエンディングテーマだったけど、やっぱりいいなぁ。そーいやPASSPO☆とかも番組みてたりしてたなぁ。野球フィナーレに台風当ったのは残念だったけど。少女飛行は可愛らしいアイドルパワーポップで良い歌でした。あとインドネシアのクラブ音楽ファンコットをフィーチャーしたhy4_4yhも面白かったなぁ。ヒップホップよりファンコットの方がハオ!

東京女子流 / ヒマワリと星屑


Negicco / 圧倒的なスタイル (MV) 高画質ver.


ぱすぽ☆ - 少女飛行


hy4_4yh「ティッケー・オン・ザ・ビーチ」公式 MV


そして楽曲に拘るアイドルという枠を超えて、もはや世界的なスター・バンドになってしまったBaby Metal。
彼女たちの「ギミチョコ!」、猿の様に聴きましたw

BABYMETAL - ギミチョコ!!- Gimme chocolate!! (OFFICIAL)


ほんとの出始め、さくら学院重音部としてデビューした時、今はなきMore'sのタワレコの洋楽フロアでマキシシングルをみて、それからちょっとしてから「イジメ、ダメ、ゼッタイ」のカップリングにアーチエネミーのクリストファー・アモットが参加してるとのポップをみた時は「面白いことしてるなぁ」とは想ったのですが、所詮企画ものアイドルだと想っていました。しかしギミチョコをYoutubeでみたときは麻薬のような嵌り方をしてしまいました。

その後どんどんビッグなステージを踏んで留まるところを知らない彼女たち3人+神バンド+KOBAMETALや振り付け等の人達。凄いの一言では収まらない快進撃ですね!4/1に出た2ndアルバム、早速聞いたのですが、この魅力はYoutubeやTVのしょぼい音じゃ伝わらないと思いました!オーディオで爆音で鳴らすと、重低音が凄い!その神バンドのヘヴィな音をSU-METALの高音が突き抜けるのが本当にかっこいい!最近聴いたアルバムで一回通した後すぐさまリピートしたのはPrinceの『LOVESEXY』とベビメタの『METAL RESISTANCE』だけだと言ったら私の嵌り振りも伝わるでしょうかwこのアルバムの感想が書きたくて、このエントリを書き始めたところがあります。

アミューズの先輩、Perfumeもアイドル枠からは外れた、アーティスティックなステージをしてます。彼女たちも宇多丸やらQJあたりで知って、「Dream Fighter」あたりが一番好きになってた頃だと想うのですが、一番アイドルの楽曲として魅力的なのは「パーフェクトスター・パーフェクトスタイル」だと想います。特にこの動画のかしゆかの髪型が可愛いことこの上ない。やー、ystkさん、才気爆発してます。

Perfume - パーフェクトスター・パーフェクトスタイル(LIVE)


楽曲派というかファン(研究員)の暴動振りがヤバかったのがBiS。ひょんなことから解散ライヴを横浜アリーナでみたりその直前の新宿駅前のフリーライヴみたりしました。BiSの活動の中でも非常階段と組んだBiS階段は、異常な空気と言うか、汚物が飛ぶ現場はばちかぶりとかあの頃のパンクバンドみたいなもの、ありましたね。アイドルファンとロックファンは表裏一体な気もします。デスメタルの会場ばりに飛んでる歓声が野太いし。

BiS階段 - nerve @ WWW



ここで少しブレイクというか、アイドル楽曲を使ったMush Up2選。一時期マッシュアップブーム、ありましたね。
パフュームXスチャダラパーと、モー娘。Xライムスター。クオリティが高すぎて正規リリースしてもいいんじゃないかってくらいって想ってしまいますw

ライツカメラアクション x マカロニ MIX


アマチュアリズム・レボリューション21/モーニング娘。にライムスター


さて、冒頭で秋元系をディスってしまったのですが、ちょっと乃木坂には籠絡されそうなのが怖い昨今です。「今、話したい誰かがいる」もちょいエモかったのですが、西野七瀬の「待ってるガール」が、相対性理論みたいな実験性と言うか、ベビメタもそうなんですけど、コンセプトが強い楽曲が好きなので、この方向でこなれられると恐ろしいものがあります。

西野七瀬 待ってるガール


最後に今一番きてるアイドルを一つ。ゆるめるモ!のあのちゃんもいいけれど、2015年のベストディスクにも挙げられることの多かった3776(みななろ)の『3776を聴かない理由があるとすれば』を!
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この"富士山御当地アイドル"3776が出したこのアルバム。NO WAVEともいわれる快楽原則ギリギリの楽曲も含まれる気持ち悪い気持ちよさもさることながら、全体で3776秒で、富士山を上っていく御当地ガイドなナレーションが入ったり、コンセプチュアルアルバムとしての完成度の凄さがとんでもない!

実は今年の正月に渋谷タワレコにインストアライヴを観に行ったのですが、CDだとヘタウマのぎりのラインを攻めているところがアーティスティックな絶妙なバランスだったのが生だと単純に外れるというか、イマイチ乗り切れなくて…。というか、濃いアイドルの現場って苦手なんですよ。ヲタの皆さんの感性が妙に上から目線と言うかアイドルもオッサン転がしと言うかぬるい共犯関係の空気があって。元々ロックバンドファンだったせいか、私の眼から見ると敬意のないなぁなぁにあしらいあう感じがどうも…なところはありますが、この盤は最高!今ならTSUTAYAでもレンタル開始されてます!0号目から登り始める富士登山、最後は311を越えていかなければならない日本にとっての偶像として心を歌う3776、傑作だと思います。



こうしてみるとDDじゃねぇか俺(苦笑  まぁアイドル好きの人からみたら浅すぎる特集でしたが、大目に見てください<(_ _)> 考えてみると松浦あやもLIVEでみたことありましたwただ、広い意味で言うと自分にとっての初めての異性のアイドルは椎名林檎だったかもしれません。中高生の頃ロキノンとか買ってグラビアにドキドキしてたなぁ…大学時代に嵌ったのは相対性理論。林檎好きでまるえつにも嵌った同輩は結構いるのでは。というわけでラストはやくしまるえつこがアイドルを歌ったこの曲で〆。

個人的にはアイドルブームは2013年末の紅白での潮騒のメモリーで頂点に達し、今はピークアウトしてると想います。"アイドル"というと花も命も散っていく定め、という存在とみられてしまうかもしれません。TIFなんかみても、技量よりも若さの熱量が場を沸かすカルチャーをアイドルは持ってると思います。Extremeな部活というか。ただ、今回紹介したアイドルの子たちは、歳を重ねてますます大きな存在になっていったらいいなぁ。SU-METALは女性ヴォーカルとして大成してほしいし、アイドルを卒業した子がいつかプロデュースに回る、なんてのもみてみたいですね。

相対性理論『YOU & IDOL』

by wavesll | 2016-05-10 18:32 | 小ネタ | Trackback | Comments(0)
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