犬神家の一族(1976) 情と業を画角で魅せる、サブカルチャーの源流

犬神家の一族(1976)


BSでやっていた『犬神家の一族』76年版をみました。

小中高生の頃、漫画界では金田一少年と名探偵コナンが大ブレイク、私もすっかり嵌ってしまっていたのですが、金田一耕助のシリーズはTVドラマ化されたものも含め、今までみてこなかったんです。

いやー、面白かったです。音楽がルパンの大野雄二さんなのですね。エヴァに引き継がれる黒地に縦横に走る文字画面や、スケキヨのヴィジュアル、また様々な要素に金田一少年でサンプリングされていたエッセンスを感じ、自分が楽しんでいたカルチャーの源流を見た気になりました。

昔は推理小説でもミステリードラマにしても、如何にトリックが興味深いか、殺し方が異常か、そしてお色気やどれだけの金が絡んでいるかなんかに注目してみていたのですが、ここ数年で自分の味蕾が変わったのか、スプラッターな趣向よりも、骨肉の情だとか、犯人を突き動かす運命の構造的要因だとか、ドラマを観てしまいました。勿論、エロティックな画なんかも「おぉ」と想わされたし、告白の場面は恐ろしかったし、全体的に画面の構図の素晴らしさにも魅了されました。特に画面の構図には日本家屋の角々した美しさが見事に抽出されていたように感じました。一方で、足が湖からにょきっと生える殺され方のヴィジュアルは、引用・孫引きの方がインパクトあるかもとは思いました。

古色蒼然な絵作りなのにセンスバリバリというのが凄かったですね。舞台設定の戦争の影が濃い雰囲気も興味深かった。那須が舞台になっていて、昔の那須の姿がみれたのも嬉しかったです。この調子で『八墓村』とか『獄門島』とか『悪魔の手毬歌』とか、名前は知ってるんだけどみてない作品を楽しんでいきたくなりました。
by wavesll | 2016-06-09 18:13 | 映画 | Trackback | Comments(0)
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