歌舞伎町のBe-Waveにて弓神楽を視てきました。広島、上下町に伝わる土公神、荒神に五穀豊穣・家内安全・厄除けを祈念する神事。
今回、
俚謡山脈×em records「弓神楽」がリリースされたことを契機として実現したこのイヴェント。
広島県府中市上下町井永八幡神社より、弓神楽の唯一の後継者である田中律子宮司、笛(佐々木康弘氏/矢野神楽保存会)そして鉦(田中勲氏/元井永神楽保存会)のお二人を招き、フロアに祭壇を設けて行う演奏。
弓を横に置き両手に持った棒で叩いて音を出すスタイルが、まるでビリンバウの様な響きをもたらします。そこに謡いが入り、笛と小さなシンバル、鉦、和声がその時々で入る。ミニマルな繰り返しで天岩戸の話などが歌われる。神と人の関わりを歌うのが神楽なのでしょう。"かしこみかしこみ"という言葉が何か脳内に残っています。
最後は神の力で厄を払い、矢を射って〆。歌舞伎町のクラブで神事。やろうと決めて下さった田中宮司達も、企画した俚謡山脈・Soi48の皆さんにも感謝。
CDは田中重雄宮司の演奏も収められているのですね。試聴Fileを聴くとまたとても良さそう。
上でブラジルの楽器、ビリンバウのことを書いたのですが、この弓神楽を聴き想起したのは
ハミロ・ムソットでした。Ramilo Musottoのミニマル化って感覚とでもいいましょうか。
17 Ramiro Musotto tezcatlipoca DVD SUDAKA ao VIVO- solo berimbau
Civilizacao & Barbarye - Ramiro Musotto (2007)
Sudaka - Ramiro Musotto 2.004 (Álbum completo)
地球の裏側ともlinkするような日本の伝統音楽の懐の深さ。
木曜に見た
すみだ錦糸町河内音頭大盆踊りのドラッギーなサイケグルーヴや大学生の頃チャリで遊びに行った
高円寺阿波踊りのトランシーなぶっといリズムグルーヴ、そして2010年に行った出雲大社・神在祭でみた笛と太鼓の非・バランスな霊性音楽etc etc…この国で神代から現代までに育まれた音たちの豊饒さを想い、改めて舌を巻いた夜でした。
ちなみに千道(髪飾り)や神事の道具は持ち帰れました。以前我が部屋にはチベット仏教のタルチョが飾られていたのですが、日に焼けて大分薄っすらとしてしまい、本場では1年で取り換えていくという話を聞いて外していたのですが、これから壱年くらいは弓神楽の御串が部屋の護り神アイテムになってくれそうです。
cf.
△Animal△Vol.8 ~アニマル民謡 at Bar Bonoboに俚謡山脈民謡DJ Setを聴きに行ってきた!