武甲山:平成28年―昭和32年 X 笹久保伸 『秩父遥拝』 第19回音の貝合わせ

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『秩父遥拝 』2014 (Chichibu Youhai / Shin Sasakubo)


新日本風土記にて秩父が取り上げられ、龍勢祭りのロケット文化等が紹介される中、秩父の象徴・武甲山を撮り続けている老人の方がインタヴューを受けていました。セメントの為の採石場として削られ続けた武甲山。"神殺し"で得られた資材はバブルの頃からの高層ビルに姿を変えていったそうです。

昭和32年の武甲山の雄大な姿。その雄々しい存在感は現在も変わらずとも、環境破壊の象徴、産業と自然の関係に思いを巡らさずにはいられません。

この二葉の写真に合わせたいのは異能のギタリスト、笹久保伸の『秩父遥拝』。アンデス・ギターを修得し、異次元の名盤『アヤクーチョの雨』を創った彼が自身のルーツ、秩父の “忘れられた”すでに歌われなくなって久しい仕事歌を、演奏し歌い、メタフィジカル(形而上学的)に再生した円盤。

彼の試みから私も秩父に興味を持ち、西武秩父へ訪れたりするきっかけとなりました。

エレキギターの超現実的な奏でと秩父の匂いが立ち込める名盤。秩父は初夏の芝桜や秋の曼殊沙華など美しい自然のある処。また西武線に載って訪れたいです。

また先日の熊野古道旅行で遭遇した那智勝浦のブルーズマン、濱口祐自と笹久保伸の共演映像がありました。異能と異能が惹かれあい、地域性の強いアーティスト達がセッションで交わるのはみていてわくわくしますね。

一度下北沢で笹久保さんのライヴをみたことがあったのですが、その澄明な響きは心の奥へ触れる震えがありました。笹久保さんはもしライヴを聴く機会があれば絶対的にお薦めできるギタリストだと想います。

フォルクローレなら『翼の種子』、異次元のアンデス民謡なら『アヤクーチョの雨』、秩父現代歌なら『秩父遥拝』、その他数多な作品を創られているので、気になる作品から聴かれていくのも愉しいかと想われます。

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by wavesll | 2016-10-16 19:43 | La Musique Mariage | Trackback | Comments(0)
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