近年、ウユニ塩湖ですっかり有名になったボリビア。
私もボリビア旅行をするとしたらウユニ塩湖は外せない處ですが、もし余裕があれば是非行ってみたいところがありまして。
それが
世界遺産の街、スクレ。
此処にはこんなラメ色の聖女像がいるのです。
ボリビアというと世界史的な価値から言えば
ポトシ銀山 が挙げられます。
現在もポトシでは採掘が行われており、何と
内部のツアーも開催されているそうです。
これは先日取り上げた
武甲山:平成28年―昭和32年 X 笹久保伸 『秩父遥拝』 第19回音の貝合わせ にも通じるというか、産業遺産となっている山の侘しさ。ポトシではさらに劣悪な労働環境もあると聞き苦みが増しますが、ここから出た銀によって世界のパワーバランスが変わったという意味で人類史に大きな意味をもたらした山といえるでしょう。
そして、このポトシの産出物を管理するための街がスクレだったのです。ボリビアの富が集まる憲法上の首都。その象徴が
グアダルーペという名のビルヘン(聖母)。 個人的には
東千仏洞石窟の女神 観音の曼荼羅 、
ルーヴルの『プシュケとアモール』 に匹敵する死ぬ前に逢ってみたい女性像。人々の数多の想いが結晶化した歴史の花、一度謁見したいものです。
このVirgenには、
Tyondai Braxtonのソロデヴュー作『Central Market』 のきらめきが似合います。
VIDEO
特に
Uffe's Woodshop と
Platinum Rows の燦然と輝く23世紀のクラシックのような魅力には出た当時すっかり心奪われてしまいました。
誰もが平等に幸せを感じれる底が高い社会が理想郷だと想いながらも集積した富や才能の高みに心奪われてしまう。人はパンのみに生きるにあらず。とはいえ今も過酷な鉱山労働を強いられるポトシの人達を想うと胸に苦み。数百年経っても精神的な高みへ行けぬ人の世。
美が美だけでなく地上の力にならんことを願います。空気の振動と光の遠感覚が未来へ希望の矢を飛ばさんことを。人にはパンも必要だけれども、藝術によって社会意識によるパンの需給を美しく成り立たせる切っ掛けに。
cf.
Close to You ― 今一生著 『社会企業家に学べ』 伯剌西爾の黄金の教会に於ける黒人のマリア像 + Sonatas del Rosario 第11回音の貝合わせ マネー・ワールド 資本主義の未来 第3集 巨大格差 その果てに