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cero MODERN STEPS TOUR at Tokyo Studio Coast

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新木場スタジオコーストでceroをみれる機会に与かってきました。これがとても面白いライヴ体験で!

(I found it)Back Beardで始まり、Yellow Magus、Summer Soulと一気に場を持っていくの刺激を受けながら、数日前にスタジオコーストでみた相対性理論が後期フィッシュマンズの発展形ならばceroは初期フィッシュマンズの発展形に感じて。フィッシュマンズの香りのするグループが自分は好きで、今Tokyoでハイレベルな楽団が音を鳴らしているんだなぁと想ったのでした。

とは言え、ちょっと不安だったのは去年"Obscure Ride" Release TourをZepp Tokyoでみていたことから、単純にその繰り返しや想定の範囲内だったら物凄く傲慢な話"面白味に欠けるな"と想ってしまうかもしれない、と。舌が肥えすぎてしまってる贅沢な話なのですが><

しかし彼らはその期待と不安をすべて昇華してくれる新モードを鳴らしてくれました。
トランペットとボンゴ・パーカスが効いている編成がラテン・モードで。これまでの3曲も”なんかNYっぽい感じがする”と想っていたのですがElephant Ghostにサルサを感じ、"これは新しいフロンティア拓くのをみれるのかもしれない"とわくわくさせられて!

かと想うと新曲「ロープウェイ」の"人生の次のコーナーが来る"という詩が沁みて、沁みて。ceroのメンバーと自分は同世代なので、尚更同時代を生きる人の言葉がすっと入って、心象風景が開ける気がしました。

さっきNYラテン/サルサと書きましたが、このライヴでのceroのモードはラテン以外にもエレクトロな音像にも試みていて。新曲「よきせぬ」や「Exotic Penguin Night」の突き進む感じ、一番想起したのは2015年bandcampで聴いたサイケデリック・サルサのLa Mecánica Popularでした。

電化サルサ。2015年のceroはD'angeloを始めとするブラックミュージックを日本のPOP/ROCKとして咀嚼するという形で一つの時代のテーゼを示して。"シティ・ポップ"という一段の中でも一つ図抜けた作品をドロップし、時代の空気を醸造して。その"J-POPにおけるブラックミュージック"という稲穂は星野源が刈り取った気がしましたが、まるでR&Bブームから颯爽と脱皮したUAのようにシーンに滞らずに"次"を貪欲に模索するceroの姿勢に勇気づけられました。鳥の声のサンプリングなんかはChassolとの対バンからの影響かな?

そして荒内君の新曲がモロに中南米なグルーヴが効いていて!こりゃたまらん!中南米音楽やるにしてもクワイエットミュージック的なものでなくゴリゴリのグルーヴものを嚙み砕くのは格好いい。心躍らせ驚嘆しました。ゴリっとしたまま出すのがFreshで好い!

そして「街の報せ」。どこかXmas Songのような靜な美しさをもった名曲。
さらにアンコールの「Comtemporary Tokyo Cruise」の祝祭!まるで既に新年がやってきたかのような多幸感に手をあげ、祭り拍子に跳ねました!

この美しさと歌心が一本通っているからこそ、ブラックミュージックやラテンで肉付けしてもぶれずに、軽やかに時代を越えていくのだなと。World Happiness 2014で惚れたバンドは現在地でもときめきをもたらしてくれました。TOKYO2020へ向けて"今の東京の音"ってこれだと想います。みれたことに感謝。

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by wavesll | 2016-12-03 08:27 | Sound Gem | Comments(0)
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