本日は大晦日。毎日この時期になるとベストアルバム企画などをやるものですが、自分のリスニング記録として
去年に引き続き 音楽体験の2016年回顧を記そうと想います。
Best Album Chance the Rapper- Coloring Book VIDEO Noname - Telefone (Full Album) VIDEO Andrés Beeuwsaert "Andrés Beeuwsaert" Best Song Rihanna - Work (Explicit) ft. Drake VIDEO 毛玉 - ビバ! VIDEO 入江陽 - おひっこし (Lyric Video) VIDEO 最初に挙げるのは、今年リリースされた音源たち。
今年の最も印象に残る音楽ムーヴメントはTLに流れてきた
シカゴでのフリーライヴから米大統領選挙投票所へのパレード でシンガロングされる
Chance the Rapper ft. 2 Chainz & Lil Wayne - No Problem でした。
今年はBrexitとTrump勝利で大きく世界の軋みが顕在化した政治的転換の年。結局現実に政治的勝利をリベラルは出来なかったのですが、これから締め付けが厳しくなるにつれてどんどん音楽が力を増していくことを予見させる瞬間でした。
今年はフィメール・ラップの年だったとも思います。NONAMEも素晴らしかったのも勿論、
DAOKO と
Moe and Ghosts & 空間現代 も素晴らしい作品をリリースしてくれました。一方漢のHIPHOPでは
Buddha Brand Live @柏まつり は得難い体験でした。
今年はHIPHOP以外もフィメールミュージシャンの勢いを物凄く感じた年でもあって。ベストソングに選んだリアーナの『Work』はとてつもない楽曲だし、サマソニでみた
Saveges もロックの勢いを感じました。
去年 に引き続きベストソングとして挙げた
入江陽はBon Iverに匹敵するくらいの楽曲で。 そしてまだレヴュー書けてないのですが
毛玉の2nd は日本の音楽の高い到達点な作品だと想っています。エルメート・パスコアルにも通ずる浮遊感と展開。
そしてアンドレス・ベエウサエルトは一度見てみたくて。
八月に根津教会でLIVEを観る機会があり 、改めて一番未来を感じる音楽だなと想ったというか、
クワイエット・コーナー 的な潮流と南米のエッセンスが究めて"今の感性"に感じたのでした。
J Dilla・ビートの浸透 ここからライヴも交えての個人的音楽潮流の感想を。
VIDEO 今年日本の音楽でJTNC的なセンスでのバンド達が大きな潮だったと想います。
私自身年始に見た
Mark Guiliana Jazz Quartet @Cotton Club のドラムには度肝を抜かれて。
David Bowie 『★』 で一気にこの感覚が伝え拡がった気がします。
その後で色々興味深く足を赴かせたのですが、 段々J Dillaなビートのもたれをするだけではレッドオーシャンになってしまっているなぁとも想ったのでした。マークジュリアナの衝撃があまりにも凄すぎたのもありました。
その上で"このプレゼンテーションは凄いな"と感じたのが
ROVO live at 代官山UNIT 。私は2日とも行ったのですが、最終日のアンコールでリズムの撓みを感じ。それはビートの揺らぎでなく上モノを撓ませていて。飛び切り洒脱に感じたのです。
2013年のロザリオス活動休止ライヴ でガレージ・ジャズロックにディジュリドゥを入れることでダブステップ的な音像を体現したのを目撃した以来の、最新モードに対するヴェテランの技を感じたのでした。
ROCKの揺り戻し さて、私にとっての2016年はROCKが再び面白くなった年でもありました。
今年のBEST LIVEは
Arca@Womb 。
夥しい人塊に圧縮されながら、まさに狂乱のライヴ体験。Arcaは本物のロックスターだと圧倒され、今一番ROCK的な破壊力をもったActはこの表現なのかもしれないと開眼させられました。
VIDEO そして、これは旧譜になるのですが
Julian Casablancas + The Voidz - Tyranny のダーティーで混沌とした音にロックの革新を感ぜられて。ここ数年は"無難なロックじゃ楽しくない"と想っていたのですが"ロックまた面白くなってきた"という嬉驚を感じました。
上で女性ミュージシャンが活躍した年だったと書きましたが、
Frankie Cosmos - Much Ado About Fucking と
ラブリーサマーちゃんインストアライヴ at 新宿タワーレコード でみたエレキギターでの弾き語りは純核音楽としてのROCKを鮮やかに鳴らしていたと想います。
VIDEO ライヴでもROVOも良かったし、
Godspeed You! Black Emperor's live at Shibuya DUO MUSIC EXCHANGE は今年描いた音楽の感慨で最も感動が現れた文章だなと想います。
そして
Radiohead live at Summer Sonic2016 には圧倒されました。『A Moon Shaped Pool』の冒頭、
Burn The Witch のストリングスの気持ちよさ。『AMSP』は一時期一番聴いていたアルバムで、このクラシック方向のアプローチは、個人的には今年題名のない音楽会が一番楽しみな音楽番組になってきたり
Freiburger Barockorchester concert at Toppan Hall に感動したりしたので、とても共響したのでした。
初夏の辺りは
Spinettaの『KAMIKAZE』と共に『The King Of Limbs』に嵌っていたし、 今年はレディヘに(漸くw)本格的に嵌った年だったかもしれません。
アルバムとしては
KING CRIMSONの高松のLIVE盤 は
Bunkamuraで生で見た のを超えるような凄味があったし、今年のライヴ納めも
笹口騒音&ニューオリンピックス/タテジマヨーコ/水中、それは苦しい インストアライヴ@錦糸町TOWER RECORDS で〆、"やっぱROCKいいな"と想った壱年でした。
後、これからどうなってしまうかは分からないけれど、ゲスの極み乙女の新曲
"シアワセ林檎" 、今の邦ロックでは頭一つ抜けた境界を交えていく美曲だったので、このまま消えないでまた浮かんで来ることを期待します。
日本の音楽を求めて 今年は個人的には日本の音楽を聴き深めた年でした。