篠山紀信 / 快楽の館 at 原美術館 "ここにいた/今はいない" 裸身の幽体

振り袖を横目に原美術館で行われていた篠山紀信 / 快楽の館女性の裸を視て来ました。

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原美にて撮影された写真をその場所で鑑賞するというコンセプトが面白い。

ヌード・グラビアに雑誌や写真集だけでなく美術館というのは面白い発表の場ですね。山口晃や井上雄彦の美術館での漫画作品なども繋がって境界を跨ぐ面白い表現の形態でいいなと。

壇蜜やAV女優達のヌードはバカエロな明性の快楽を顕わした写真もあれば不安や慄きの淫靡さのある一葉も在ったり。

女性の裸身、これほど芸術で取り上げられ、そして欲望が向けられるモチーフもないでしょう。

篠山紀信が撮った裸体群像は会田さんとも繋がるようで異質な“目”があって。或いはクラーナハのS字な未成熟な小悪魔とも、ルノワールの豊満な裸体とも異なって。ヌード写真は"実在する女性の肉体"というのが大きな意味を持っているのだなと想いました。

実際、スタッフの方に「最近の週刊誌のグラビアは修正していると聞きますが体形のレタッチなんかはしているのですか?」と思い切って聞くと、「肌のシミなどの修正はあるかもしれませんが体形の修正はしていません」とのこと。このリアルな身体の実写、しかし"みられるプロの裸身"というのが興味深くみれました。

それこそ整形だとかなんだとかあるかもしれないし、演出や演技もあって"何をもってReal/本物とするか"というのはあります。実際いくつかの写真は同じ場所から角度を変えて撮った写真を接ぎ、同じ女性が一葉の写真に多数出現したり。そうしたRealとFictionの境が曖昧になる處に文学性を感じました。「快楽の館」という題名は仏文学から採ったそうですが、変態性の色香がライトに明るいトーンで表現されてました。

ほとんどは女の人のヌードだったけれど一室だけあった新日本プロレスのオカダ・カズチカのヌードはガチムチでゴツかったw

"実際に撮った場所で写真を見る"というのは"ここにいた/今はいない"という体験でもあって。裸身の幽霊が館を蠢くような気にもなる面白い鑑賞体験でした。『サンタフェ』みたくなったなー。

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by wavesll | 2017-01-10 00:02 | 展覧会 | Comments(0)
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