Music Discovery Project (hr-Sinfonieorchester Official Web Sight)
Music Discovery Project 2017 ∙ Francesco Tristano ∙ Moritz von Oswald ∙ hr-Sinfonieorchester
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去る29日午前4時(現地時間28日20時)からhr交響楽団とフランチェスコ・トリスターノ・シュリメ、そしてモーリッツ・フォン・オズワルドのライヴの生中継があるとTLで知り、実は3者とも良く知っていなかったのですが"これは良さそうだぞ"と。
宵を更かし、そして聴いてみると此れがとっても好い!
hr-Sinfonieorchester はドイツのフランクフルト市にあるヘッセン放送協会所属のオーケストラ。このオケが毎年やっている
Music Discovery Project という外からミュージシャンを招いてコラボレーションするコンサートの2017年版がこのライヴ。
今年はルクセンブルクのピアニスト
Francesco Tristano と90年代テクノ・シーン黎明期から現在まで活躍する
Moritz von Oswald を招き、クラシックとテクノを縦断融合するライヴを魅せてくれました。
聴きどころは先ず20分辺りから始まるラヴェルのボレロ。美しく瑞々しいhr-Sinfonieorchesterのハーモニーに、Francesco Tristanoがピアノで、そしてMoritz von Oswaldがビートで共鳴していく。高まっていく『ボレロ』、その旋律がピアノの綺羅めきと、そして電子音に侵食され融け合い魅惑が爆ぜていきます。そしてノイズへ…!
Moritz von OswaldはCarl Craigと共にドイツ・グラモフォンのRecomposedシリーズでBoleroを再構築していますが この夜のこの『Bolero』の輝きは円盤のさらに先にある恍惚が芽吹いていた気がしました。
そしてもう一つの目玉が終盤に演奏された『Strings of Life』!!!
Rhythim Is Rhythim名義のDerrick Mayのオリジナル も素晴らしいですが、木琴のビートで打ち鳴らされるこの曲も昂がる昂がる!
昨年
凸版ホールでFreiburger Barockorchesterのコンサートを観たとき や日曜朝に題名のない音楽会をみている時も想うのですが、オケの音って勿論重厚さを感じるけれども、本当にみずみずしくて。
華怜さとでもいうか、かぐわしさを楽しむような綺麗なオーケストレーションでテクノのソリッドな強度をあるアンセムをやるのが素晴らしい。今夜のライヴは
Jeff MillsがMontpelier Philharmonic Orchestraと組んだ『Blue Potential』 をRhythm隊の面で凌駕していると想います。
『Strings of Life』は動画の1h47mから始まりますが、シークするより流れの中で聴くとより愉しいかと。
Derrick May - Strings of Life - ft. Francesco Tristano & L'Orchestre Lamoureux - 4K なんて動画もありました。
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2時間強のライヴが終幕したのは日本時間の朝6時。クラブで踊らずに音楽の祝祭で朝を迎える事なんかもあるんですね。素晴らしいコンサート、是非是非楽しまれていただけたら。