RC SUCCESSION - 明日なき世界
RCサクセション サマータイムブルース〜LOVE ME TENDER
ARABKIにて『カバーズ』のカバーライヴがあったと聴いて、5/2は清志郎の命日で。5/3は憲法記念日。聴きたくなってスポティファイで探してみたけれどなかったのでTSUTAYAで借りてきました。
音が良かった。そして『デイドリームビリーバー』ってこの盤じゃなかったw(タイマーズだった)。
冒頭の『明日なき世界』から
東の空が燃えてるぜ 大砲の弾が破裂してるぜ お前は殺しの出来る年齢 でも選挙権もまだ持たされちゃいねぇ 鉄砲かついで得意になって これじゃ世界中が死人の山さ
(中略)
奴らは俺がおかしいと言う でも本当のことはまげられやしねえ 政治家はいつもゴマカシばかり 法律で真実はかくせやしねえ そりゃデモするだけで平和がくるなんて 甘い夢など見ちゃいねぇさ
でもよォー 何度でも何度でもおいらに言ってくれよ 世界が破滅するなんて嘘だろ 嘘だろ
とバーリトゥードな歌詞を飛ばしてる。2020年に憲法改正を目指すという自民の基本的人権の尊重を抹消する憲法草案が報じられる昨今、北朝鮮有事も囁かれ、平和ボケしてられない今ではまた違った風に聞こえる盤でした。
ただ、この盤のいいところは辛気臭く抹香臭くなってないところ。音がまず明るいし、清志郎のメッセージがチャーミングに響いていいて説教臭くないのが良かった。
清志郎のライヴは生きている時に2度フェスでみているのですが、JBの復活パフォをやったり、そのまんまパロるステージングスタイルはある意味「邦楽なんて洋楽からパクってきてるんだろ」という批評性にも繋がっている気がして。
堂々と「カバー」という名で本歌取りする姿は、自分が叫ぶ正論に酔い溺れずに、ユーモアで俯瞰したアティチュードを示しているのがいいなぁと想いました。
宗教の始祖に心酔した信者たちは、教祖・預言者をいかにも神格化しがちですが、当の本人は結構「いやいや俺も先人の遺産をちょろまかしてるから」とか「ダメダメなとこあるし」とか思ってそうで。そうしたCharmingさを忘却してしまっては、さりげなくそばに寄り添ってくれる歌からは離れてしまう。
チャーミングさってそうしたクレバーさの気がした朝でした。
Rcサクセション 風に吹かれて 音源のみ
忌野清志郎 IMAGINE