Gotch 『Taxi Driver』Music Video
とってもいい。快いナンバー。
アジカンはどちらかというと色眼鏡で見ていたのだけれど、この等身大から出た、それでいて今の風を拾っている音が素晴らしい。
ゴッチは今まで、どこかディスカウントしてみてたというか、アジカンが出てきたときは"ナンバガとくるり混ぜた感じ"に思ったのが大きくて。
『未来の破片』とか好きだったし、スマッシュヒット群はいいと想ったけど、どこかで"ホンモノじゃない"みたいな気がしてました。
ただ、先日InterだったかJwaveでのFujirock特番聴いてて、トシローのふざけに辟易してたとこに次のゲストで出てきたゴッチのヘルシーな物言いに"ロックスターへの期待"という色眼鏡を外して真面目でいいなと想い、その時流れたこの『Taxi Driver』に”おわ!かっけえじゃん”と唸らされたのでした。
深い打音の心地よいトラックにギターが奏でられ、ブラックなヴォーカルが乗っていく。破滅的だったりヒリヒリする感覚ではないけれど、等身大の音楽が快く鳴っていて。ceroとか、それこそCorneliusなんか好きな人でも好きなんじゃないかな。
時代の幻想を背負って、自分の存在を限界まで肥大させるのもロックだけれど、さらっとこんなピースフルなナンバーを弾き鳴らすのもロックの容。『アイデン&ティティ』のYO-KINGの寄稿を想いだしました。