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『ハウルの動く城』感想

 やっちったぁああああーーーー!徹夜が響いて途中寝ちまったぁあああ!ストーリーがわからないのは全部僕のせいとしてこの話は書きます。

※このエントリはネタばれを含みます。未見の方は飛ばすことをお勧めします。

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 まず、最初にいうと、この映画は凄かった。正直「ハウルはダメだ」という評判を聞いた上で行ったのが功を奏したのか大変感動させられ、楽しめる作品でした。何が凄いて映像!魔法のシーンのぐにゃっとした感じとか「動く城」の姿とか、めちゃくちゃ生き生きとしていて良い!宮崎アニメの西洋の街はあいかわらず良いし、敵軍の飛行艇もアノマロカリスみたいで良かった。あと音楽も最高だった。特にテーマ曲のワルツは刻々と変調していき場面場面に流れと奥行きを与えていました。

 この映画は「戦火のラブストーリー」であり、「老いと恋」の話でした。倍賞演じるソフィーは心が老人のようで自分の可能性を閉ざしていたのですが、キムタク演じるハウルに恋することで生き生きとしていくという話。戦争という舞台を使って恋の炎も燃え上がらせています。声優に関しては、キムタクは全然キムタクを感じさせなかったので良かった。倍賞は最初は下手でしたが、後半は上手くなっていました。で、若いときのソフィーが可愛い!ハウルに恋する前と後では目と腰が全然違うんすよ。ほんと恋は女性を変えますね。

 もちろんわけのわからないところもありました(寝てたしね。)。サリマンの手下は何故ハウルにそっくりなのか。ハウルの髪の色は何故変わるのか。何故ハウルは「獣の槍」を使った見たいにどんどん獣人化していくのか。何故ソフィーは最後で魔法を使えるようになっていたのか。いきなりかかしが王子になったのはなぜか?たぶん僕が寝ている間に複線が張ってあったのでしょう。

 思うに宮崎駿さんはもう自分のやりたいようにしか映画を作らないつもりなのではないでしょうか。『千と千尋の神隠し』は人間と神の共存という意味で一番説教臭い作品でした。『ハウル』も反戦が声高々と掲げられています。しかしハウルは、メッセージ性以上にストーリーとしての破綻を感じます。たぶん監督は自分の脳内に吹く風のままに撮りたいシーンを撮っていったのではないでしょうか。ストーリーよりもイメージ優先の世界。名声を獲得した監督だからこそ作れた最上のイマジネーション映像と劇的な情熱の集積を見れて感動しました。とりあえず寝ないでもう一度全部見に行きたい。
by wavesll | 2005-01-11 00:07 | 私信 | Comments(0)
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