北京消息VI イデアと影と光

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起きたらグラミー賞の中継がやっていた。パフォーマンスはiTunesで買えて、販売金は津波の支援に使われるらしい。ボノやスティーヴィー・ワンダーが"Nothing gonna change my world"と唄っていた。

昼は近所の餃子屋で食べた。ホイコーローは肉がトントロみたいで旨く、チャーハンはさらっとしていておいしかった。水餃子や野菜炒めもジューシーで美味かった。

部屋でフランスのチャンネルをBGMに『エレガントな宇宙』を読み進める。世界で一番美しく響くように設計されたフランス語は極めてスムーズに振動するので本を読む時に流すにはおあつらえだ。
現代の物理学は時間と空間が一体であること、全ての力、つまり電磁力・大きな力・小さな力・重力は微視的なひもの振動であること、マクロな時空とミクロな時空は一体であることを数学的な近似と実験結果によて示唆している。物理学は数理的なソナーによって様々な角度から宇宙の本質、イデアを浮かび上がらせる試みだ。これは普段の生活で人と関わるときも行っていることだと思う。例えばある人は一方から照らされると父親という性質、影が浮かび上がるし一方から照らされると友達、一方からだと息子、一方からだと上司、一方からだと部下、そして一方からだと恋人という影が浮かび上がる。文字によって描かれる現実も同様だ。ただ、ライトにセロファンがかかっている可能性もあるし、ほとんどの場合、照らし出される影にはなにかしらの色がついているはずだ。メディアリテラシーとはそういった色味を排し、影からイデアを認識する能力のことで、人生はその理論と実験の試行錯誤なのだろう。また、量子力学ではミクロな範囲では空間は台風の時の海のように荒れ狂っているらしい。宇宙空間を滑らかな織物とみる相対性理論と整合性を持たすために、超ひも理論ではプランク長さというミクロな長さのひもを宇宙の最小単位にとる。こうすることで再び宇宙に平穏が訪れる。これは精神活動にも応用できるかもしれない。微視的なこと、非常に細やかなことに気を使うと、神経症気味になってしまう。たしかに繊細な精神を持つのは素晴らしいことだと思うが、自らを傷つけてしまわぬように心の中におのおののプランク長さのひもを設定するといいかもしれない。

夜は近所のタイ族料理店に行った。ベトナムの近くの雲南省に暮らす少数民族タイ族の料理は、唐辛子とトマトを味の基本としていて辛かったがどれも食べやすくて美味かった。特に鍋で出てきた牛肉の煮込みはなかなかの味だった。

部屋で万里の長城に行った人に話を聞いているとグラミー賞の再放送がやっていた。ノラ・ジョーンズやスティーブン・タイラーが"Something gonna change my world"と唄っていた。
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北京消息VII
by wavesll | 2005-02-15 00:44 | | Trackback | Comments(0)
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