カテゴリ:La Musique Mariage( 171 )

Okada Takuro - Nostalgia X 冬物語 第118回酒と小皿と音楽婚礼

ex森は生きているの岡田拓郎さんのソロ・アルバム『ノスタルジア』を気が早いですが自分へのXmasプレゼントとして買いました。
森は生きている - 煙夜の夢 a,香水壜と少女 b,空虚な肖像画 c,煙夜の夢(夜が固まる前)は個人的な2014年のBest. そして岡田さんがOkada Takuro Electro-Acoustic Ensemble名義でSoundcloudに発表したReflections / Entering #22015年のBest楽曲でした。

なのでこのソロ・アルバムはまさしく待望の一枚で。
最初Spotifyで聴いたとき「これ絶対オーディオでCD鳴らしたら最高の奴じゃん」と予期させる音づくり。何か特別さを出したい、冬に似合いそうだと12月になったら聴こうと愉しみに想っていたのでした。

そして実際にVictorのウッドコーンオーディオで聴くと、音にくるまれて、オブスキュアなようで非常に透明性が高い澄んだくゆりに非常に楽しませられました。

そして、思った以上に相乗効果をもたらしたのが冬物語。円やかな味わいとふくよかな軽さが、相まって、聴験に幻想性の酔いを呉れて。
どこでもない、しかしどこでもある、”空”に満たされた記憶の中の風景、自分は子供の頃連れていかれた那須の牧場の薫りや、江の島でみた初日の出の光陰を想いだしました。

素敵な想い出が海馬の奥から濾過され立ち昇って来る聴験。これは良いオーディオで聴いてもらいたい。そして冬物語と共に摂るとファンタジーさが増してほわっと幸福感が湧き出ます。Xmasプレゼントに似合う、聖らかな音でした。

by wavesll | 2017-12-01 01:21 | La Musique Mariage | Trackback | Comments(0)

KANYE WEST - MY BEAUTIFUL DARK TWISTED FANTASY X 赤濁 第117回酒と小皿と音楽婚礼




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年の瀬。シャンシャンと鈴の音がそろそろ街に響きだす季節。こんな時期に何故か聴きたくなるのが『My Beautiful Dark Twisted Fantasy』。魔都の聖歌とでもいうか, この甘さが突き抜けてウランになったような音が欲しくなるんですよ。でこれに合わせたいのが赤濁。ナチュラルローソンで取り扱っていて大変美味いBest級の国産ビール。

苦味とフルーティさのバランスの妙が素晴らしくて。丁度いいポイントをジャストに突いてくる緋色の麦酒をMBDTFに合わせれば悪夢な宴へゆける。Rapされてる内容はほんと下衆の誇大妄想なのになんて良い音楽か。

この後カニエは『YEEZUS』と神を自称したりパブロ・ピカソと自分を重ねたりするのだけれど、そこまで突き抜けるための危なっかしい精神の発火がこの圧倒的な音楽としての見事さから生まれていて。10年代に於けるROCKSTAR。この域はArcaを観るまで更新されない怪物な音楽でした。

なので『MBDTF』に合わせるならとびきり味がいい赤濁しかなかったw奇しくも真紅の組み合わせ。もうすぐ師走。Xmasシーズンにこんな音とアルコールで紅潮させた頬でパーティーへしけこむのもまたをかし。


by wavesll | 2017-11-30 01:58 | La Musique Mariage | Trackback | Comments(0)

Nicola Cruz X 七賢 星の輝 澄明から熱を帯びていく現代南米ダンスミュージックの波動 第116回酒と小皿と音楽婚礼

未明にTwitterでNOBU HEVRAIさんにお薦め頂いたNicola Cruzを聴いています。

Nicola Cruz & Rodrigo Gallardo - El Origen (B side)
フォルクローレを現代的に昇華させた音が印象的。
ではディジュリドゥを導入していたりもして。

そして
のようにRemixでないオリジナル楽曲も水音のように潤んで跳ねる音像がとても気持ちいい。

は正に伝統と革新の両翼で飛翔する感覚。


Live Mixも
を聴くとすーごい落ち着ける刺激が提供されていて。セノーテに潜っていくような、澄明な音に心くゆらせられているうちに上がっていく音の波動に心体を躍らせられました。

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この音に合わせたいのが七賢 星の輝.
これ、七賢のスパークリングなのです。発泡の日本酒というととろっとした濁りがあるイメージがあったのですが、これは澄んだLiquidになっていて。これをすきっと飲みながらNicola Cruzを聴くと快く酔え切れるというかw

スローハウス、テクノ、ラテン/クンビア、バレアリックを通過した南米産のダンスミュージックに発泡のSAKE、お薦めの織り重ねでした。

by wavesll | 2017-11-24 03:40 | La Musique Mariage | Trackback | Comments(0)

Beck - Cellphone's Dead X Echigo RISE UP IPA 第115回酒と小皿と音楽婚礼


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Beckという人は妙絶な楽曲を創るなぁという一曲。
突き抜け切らないで、抑えることで展開・進化の余地を残す洒脱な魅力を内在させると共にMonoNeonのようにFUNKYな音像で。

と想っていたら、Herbie Hancock 『Chameleon』をサンプリングしているとのこと。
今年MonoNeonはHARVEY MASON "CHAMELEON”のメンバーとしてブルーノートにて来日していて、細い糸ですが自分の直感案外当たってんじゃね?とww
Beck流のファンクの調理の仕方、本当にカッコよく仕上げてくるなぁと。押すだけでなく引くところが達人たる所以ですね。

さて、これに合わせたいのが日本の地ビール(クラフトビール)で今一番好きなこれ、エチゴビール RISE UP IPA
最近”麦酒の旨みって結局ホップの華やかな苦みなんじゃないか”と。そうなるとやっぱりIPAばっかり飲んじゃいますね、そして国産IPAでは華開くような突き抜け感があって特にこれが好きで。ナチュラルローソンでついつい買ってしまいますw

Cellphone's Deadのスーパーボールが跳ねるような質感に色と香りをRISE UP IPAが加味してくれて。より立体的になる善い組み合わせに感じました。

by wavesll | 2017-11-22 03:39 | La Musique Mariage | Trackback | Comments(0)

Tank And The Bangas X Goose IPA 心好い音と酒の甘苦い燻り 第114回酒と小皿と音楽婚礼


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好Actが多いNPR Music Tiny Desk Concertシリーズ。このTank And The BangasはNPRの企画に応募して通ったバンドらしくて。女の子2MCヴォーカルと、キーボード、フルート、サックス、ベース、ドラムが音楽の歓びの溌溂とした波動を放って。特に最後の曲のゴスペルっぽい風合いがまたたまらなく快くて。

で、丁度飲んでたGoose IPAのワイン樽で燻らせたホップの甘苦さが丁度フィットし。

最近は週末は金土と俄然遊んで日曜はゆるりと過ごすと身体が休まっていい山の造り方だなと想っていたのですが、そんな週末の長い休息に心地よく時を醸してくれる音と麦酒のベル・マリアージュ、最高じゃないか。良い夜半になりました。

by wavesll | 2017-11-19 19:16 | La Musique Mariage | Trackback | Comments(0)

佐井好子 - 変わり者 X BREWDOG ELVIS JUICE 第113回酒と小皿と音楽婚礼

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ここ2,3年70sDigり返しの波が来ていて。
個人的には音楽の感触って20年周期に想えて、90年代末に思春期/青春を浴びていた人間からすると、10年代中盤/後半は親和性を感じて。同時に70sの音楽にもとても刺さる想いがあります。

そんな中で佐井好子 - 萬花鏡という盤に出逢って。75年の盤。えもいわれぬ心へ届く謡を感じたのでした。
そして出逢ったのが2008年の『タクラマカン』という盤。バックが山本精一、渋さ知らズの早川岳晴、芳垣安洋、吉森信、ゲスト参加に渚にての柴山伸二、片山広明という布陣で紡がれたこの巫力を帯びたアルバムが素晴らしくて。

特に『変わり者』のエキゾな感覚が溜まらなくて。レジェンドが30超年振りにリリースするにふさわしい、気迫みなぎる快い歌でした。

それに酒を合わせるならやはりエキゾ。そしてフレッシュさが欲しいと想ってBrewDog BreweryのElvis Juiceを。ホップとシトラスのグレープフルーツビール。その鮮烈に葵その味が佐井さんのリヴィングレジェンド振りと呼応して瑞々しい境地へ連れて行ってくれる気がしました。

Amazonの『タクラマカン』のレヴューをみると70年代の盤と比べて妖気が落ちるサウンドだという批判評価が。自分は”この風変わりな明るさがいいのに”と想いました。

けれど考えてみると中高の頃椎名林檎の昏さにどっぷりだった自分が『真夜中は純潔』に”セルアウトだ”と想ったり、東京事変に”薄まってしまった”と想ったのに対して大学の友達が「ソロ時代は好きじゃないけど『群青日和』はいいね」と言っていて。

闇が晴れることに靄もやを感じるコア・ファンの気持ちもわかりながらもAmazonで五つ星をつけていた人が70年代にライヴを観ていた人で、その人が佐井さんと同じ年月を経過しての今の音に五つ星をつけているのがなんかいいなぁと想いました。

佐井さん、なんと2015年にライヴしていたようで。観たかったー!Fujirockあたりの伝説枠で演ってくれないかななんて思います。時空を超えた心躍るうずきが在る聴験でした。

by wavesll | 2017-11-18 17:25 | La Musique Mariage | Trackback | Comments(0)

Shpongle - Codex VI X ≪大洪水図屏風≫ 第40回音の貝合わせ


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この秋は京博にて国宝展、東博にて運慶展、奈良博にて正倉院展、そしてあべのハルカスで北斎展と各地でチカラの入った展覧会が開かれていて、訪れることが叶って多幸感があったのですが、まだまだ素晴らしい展覧会に素晴らしい画があって。

九博で開かれた新・桃山展にメキシコ・ソウマヤ美術館から来日した≪大洪水図屏風≫もそんな一枚。
主題は旧約聖書に出てくる「ノアの箱船」。唐獅子のモチーフや金雲が桃山美術を想起させ、周囲の装飾帯や蝶番に日本の影響が強く顕れていて。こうした海外で創られた「ビオンボ(屏風)」は大航海時代の東西の混じわりとしてとてもエキゾチックな趣がありました。

そんな画に合わせるとしたらやはり霊性感覚のある東西融合な音を。
シュポングルはラジャ・ラム、サイモン・ポスフォードの2人からなるサイケデリックトランスやアンビエントサイケを宗教・魔術的に織り為して民族的な味のする宇宙的な音をつくっているグループ。

この最新作『Codex IV』でもそんな妖のある世界を魅せてくれ、神々しくもぞわめく様はこの大洪水を描いたビオンボにSoundとしての物語を与えて呉れてくれる感覚があって。Globalな神秘を放って呉れました。

by wavesll | 2017-11-16 01:06 | La Musique Mariage | Trackback | Comments(0)

Carioca & Devas - Mistérios da Amazônia X パンタナル 第39回音の貝合わせ

Carioca & Devas - Mistérios da Amazônia (1980) [Full Album/Completo]


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Egberto GismontiのレーベルCarmoからリリースしているリオデジャネイロ出身のギター奏者CariocaことRonaldo L. Freitasが放った新感覚なジャズ・フォーク。

ブラジルの自然を強く感じさせるという意味でEgberto Gismonti『Dança das Cabeças』にも通じるものがあり、タイトルにもAmazoniaとあるのですが、聴いていて、密林よりも寧ろアマゾンの南にある大湿原、パンタナルの方がフィットする気がして。

大オニバスが繁茂する世界最大級の熱帯性湿地。雨季の間はパンタナルの80%以上が水没し地球上で最も水量が多い平原と化すそう。

翠の水原に湛えるアコースティック・ギター。大いなる自然を感じさせてくれる良盤でした。
by wavesll | 2017-11-03 08:51 | La Musique Mariage | Trackback | Comments(0)

The Beatles - Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band 50周年記念盤 X 煎茶 第112回酒と小皿と音楽婚礼

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本日、33歳の誕生日を迎えることになりました。
それで、誕生日プレゼントに貰った『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』50周年記念リマスターを聴いています。

ビートルズは中高の頃、赤盤・青盤から入って、近所にあったアコムがやってたレンタルCD屋かTSUTAYAで借りて。当時は洋楽のキラキラした伝説を味わうというか、ロック名盤でありながら人懐っこいポップさに魅了されました。

それから真心ブラザーズじゃなけれども、ビートルズを離れてもっとハードな音や心に刺さる邦楽ROCKの世界へ行って。「ビートルズなんてポップだよな」なんて言って。

大学を過ぎた頃、社会に出て、”ロックさ”では立ち行かない壁に当たった頃、ビートルズのモノラル盤リリースがあって、その時赤盤青盤ダブル盤のリリースがあって、そしてその発売日が10月18日で。なんかロックの神様が誕生日プレゼントしてくれたような気になったものでした。

そして今、大切な人から贈られた『Sgt. Pepper's』を聴いています。

時代はどんどんと戦争と貧困の悲劇へ侵食され、どんどん息苦しさと享楽の二極化したリアリズムに突き動かされています。そんな中で、ロック音楽は”ダッド・ロック”なんて言われて、不良の音楽と言うよりもいい子の音楽になったと言われ、尖った魅力を捉えられない存在、死んだというよりも老衰したと言われるような昨今。

しかしそんな中で純音楽としてBeatlesの音がとてつもない力を持っていると、今年4月に東京ドームで観たPaulのライヴで想って。圧倒的な魅力が音楽から放たれていると。

そしてその時知った『サージェント・ペパーズ50周年リマスター』。タワレコで試聴した時、”おいおいこれテイムインパラ級のサイケロックの新星のアルバムといってもいいようなイマの音になってるぞ”と衝撃を受けて。

家のオーディオで聴いてみると、寧ろDISC2の『SGT. PEPPER SESSIONS』に最初惹かれました。

Led Zeppelin Physical Graffiti Outtakesでも想ったのですが、ラフに中断され、レコーディング時の会話も差し込まれる感じがHIPHOP的なカットアップ感とストリーミング時代のラフな感覚にフィットしていて。

こういう音源がボーナストラックとしてオリジナル音源の後に入れられると体験を損ねると感じるのですが、ボーナス・ディスクとしてそれ自体で流れをもって円盤をつくられると非常に好ましく感じました。

そうしてSESSION音源を聴き込んだ後で『Sgt. Pepper's』本編を聴くと凝縮された音楽の楽しさ、センチメンタルさ、真情と愉快さが鳴り続けるROCK MUSICの至宝を真新しく感ぜられて。インド音楽の取り込み方も”俺は此れが好きなんだ!”って感じのあっけらかんさが好きでしたw

この一年は個人的に60's 70'sのロックを聴き過ごすことが多くて。それはリアリズムの中でもげた翼を芸術によって解き放つと共に、粗悪な暴言から一歩進み人の間において本音2.0とでもいうべき、コミュニケーションの中で真情を達成すべくための主張と傾聴、矛と盾の心の在り様を自分自身のルーツを辿ることで血肉化しようとしたのかもしれません。

ロックはもうわざわざ"ロック"と言わずとも、生活のすべてに遍在しているように想います。

煎茶のようにライフの中に当たり前となり、結果として”空気”になったROCK.

それを凝縮させると”ムチャクチャやってもどうにかなる陽気さと生硬さ”がそのコアにあるように想います。そして『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』はそれを50年鳴らし続けてきたのだなぁと。

HR、HM、グランジとどんどんシリアスに突き詰めていったロック、しかしこのROCKの至宝には、未分化な自由さがあふれて、その肥沃さにこそ未来の種子があり、今また音楽の豊饒さが開化していくのだなぁと。

無限の未知の中でこの円盤を羅針盤代わりに携え、この先の大海を渡っていきたい。そんな冒険心がくすぐられる聴験をすることが出来ました。
by wavesll | 2017-10-18 21:18 | La Musique Mariage | Trackback | Comments(0)

FKA Twigs X 銀魚 第38回音の貝合わせ

FKA Twigs - LP1 (full album)(Deluxe Ed)


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近年のVisual Imageで一番クールに感じたのが彼女。
この質を狙い澄まして達成する処に英国の凄味を感じる。

生体工芸とでも言えるようなプロジェクトにも感じて。
先日緑の金魚の繁殖成功との報せがあったが、FKA Twigsの音には船堀の銀魚が似つかわしい。

幽美な生の煌。淡々とした綺麗さにどこかこの世の物ならぬ様をみるような、そんなヒトの翳も感じる業を、寒気深まる朝に。
by wavesll | 2017-10-14 07:01 | La Musique Mariage | Trackback | Comments(0)