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良識の府と選挙フェス ―音楽に政治を持ち込むのはいいと想うけれどその逆はどうだろう?????

20160623三宅洋平 選挙フェスDay2 JR高円寺駅北口 東京都選挙区 参議院選挙


さて、私は結構な頻度で渋谷へ訪れるので、選挙フェスなるものを生でちらっとだけ見たことがあります。ギターが爪弾かれる中で山本太郎氏が熱っぽく語りかけていて、"あぁ、音楽パフォーマンスとしては面白いけれど、政治でこれやられるのは俺は厭だなぁ"と、早々にスルーして、これまで三宅洋平氏の動画も触れませんでした。

で、投開票日、見事に三宅さんが落選したのを知り、ようやく安心してみれるなと想って上の動画を観ました。
音楽伴奏に熱っぽい語り掛け。あぁこれに"魂"とか感じちゃう人もいるのかもなぁと感じました。魅力があるのも伝わりました。

ただ、肝心かなめの演説を伴奏込みでするのは、自分は単純に反対なんです。
語っている内容とは関係のない要素で魅力がドーピングされるからです。

これがロックバンドが音楽として、心情の吐露の表現としてやるなら、或いは舞台劇で独白するなら何の問題もないし、或いは外山恒一の政見放送 [2007/03/25]や以前の鳥肌実的にネタとしてやるなら全然好きなんですが。実際、私はエレファントカシマシのアジテーションは最高に愛している人間です。忌野清志郎しかり社会的な要素が表現をさらに高めることがあると想っています。ただ、政治をまじめにやろうと立候補するなら、身一つ、身体と知力で勝負してもらいたいのです。

外山恒一の政見放送 [2007/03/25]


【右翼】鳥肌実!伝説の自己紹介スピーチ!!


エレファントカシマシ「ガストロンジャー」(Live Ver.)


エレファントカシマシ「コールアンドレスポンス」


Kiyoshiro Imawano - Kimigayo ~ 忌野清志郎 - 君が代


頭の固い人間なのかもしれませんが、自分はニュース番組なんかでもBGMで印象操作演出をするのは本道ではないと想う人間なのです。音楽を愛している分だけ、音楽の魅力に陶酔してしまう人間だからこそ、報道や政治といった分野を本業とする人の音楽の使い方には過敏になってしまうのかもしれません。

勿論、語り口や姿勢、ジェスチャー等も演説の技術ともいえるし、政治家には人を引き付ける魅力は不可欠です。でないと代表者として民意は託されないと想います。しかし、音楽にしろ、服装にしろ、声色にしろ容姿にしろ、そういった"飾り"の魅力を取り払って三宅さんがWebにあげた文章を読むと似非科学やら不用意な差別発言やら地震兵器などの陰謀論やら、とてもじゃないけれど支持はできない人だなぁと想います。

究極的には政治家に私が求めるのは知力なのだろう、と想います。勿論胆力や迫力も必要ですが、国会や外交の場には楽団は連れていけませんから。

そもそも参院選は"良識の府"のはずです。大学教授であったり作家であったり知力がある有識者達が、ともすれば迫力や党勢で決定をしてしまう衆院の案に対して議論を深めていく場であるというイメージだったので、人気頼みのスポーツ選手であったり、疑似科学を信じてしまう人はいれたくないなぁと想うのです。旬を過ぎた芸能人が政治勉学も積まずに第二の華を咲かせようとするのを見ると苦い顔になってしまいます。

小室直樹 山本七平共著の『日本教の社会学』において"「空気」メカニズム"が語られていましたが、今は音楽流す政治家なんかうさん臭いという空気が流れているから(それでも24万票入りましたが)落選したけれども、空気が変わったらどうなるかわからない。そもそも今のアベノミクスに関しても「期待したいというマインド」で持ってるような感覚があります。

そういったときに良識の府に期待したいのは『日本教の社会学』で語られるところの「空気に"水を差す"」行為です。事実と数字で水を差すそのチェック機能に期待するのが本道だと想います。

現実には比例代表制が導入され、かつての良識の府は情勢が変わってしまい、党同士の闘いでは相手の批判だけでなく自らのヴィジョンが試される選挙に参院選もなったと想いますが、出来ることならば知力の府になってもらいたいものだと、心から思います。と同時に"有識者"の人たちには三宅さんがウケたとしたらその要因を研究し身体的なところに反映させてほしいなとも思いました。また犬式、或は三宅さんのソロで七尾旅人の『兵士A』みたいな作品を出したら、かなり好きになるかもしれません。

cf.
『日本教の社会学』読書ノート1 日本は民主主義でも自由でもない


『日本教の社会学』読書ノート3 「空気」メカニズム


ExtremeからNormcoreへ。Webがもたらした適温主義 追記:副作用としての保守化


池上彰さんにお願いしたい事 参院選マスメディア雑感



七尾旅人『兵士A』予告編 / TAVITO NANAO『Soldier A』trailer

by wavesll | 2016-07-11 19:01 | 小ネタ | Comments(0)

MAS QUE NADAはQUE SERA, SERA

Sergio Mendes & Brasil 66 - Mas que nada (introduced by Eartha Kitt / Something Special 1967)


BS TBSで放送されている一時間かけて一つの名曲の逸話を取り上げるSONG TO SOUL~永遠の一曲で『マシュ・ケ・ナダ』が取り上げられていました。

元々この曲はジョルジ・ベンが作ったもので、リオ、コパカバーナの小路、ベッコ・ダス・ガハーファスでのジョルジ・ベン、セルジオ・メンデス、ワンダ・サーの出会いなども取り上げられました。

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マシュ・ケ・ナダというと"オ~・アリア~・イオ、オバー、オバー、オバー"というサビですが、この歌詞の意味、セルジオも"意味はないんだけどノリがいいから覚えてもらえる"と言っていて、音楽ってフィーリングだなとw
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ところがジョルジ・ベンに訊くと…
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!?
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意味しっかりあるじゃないかwwww

ちなみに『MAS QUE NADA』も当時のスラングだそうです。
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この間水曜日のダウンタウンで"バンドTを着ている人にそのバンドのイントロクイズ"をする企画をしていて、正答率10%くらいだったのですが、演奏してる本人も曲のことをわかってなくても大ヒットできるんだからつくづく音楽の魔法というか、"知識じゃない、フィーリングでやるかどうかだ、MAS QUE NADA(さぁ!さぁ!)"ですね。

頭でっかちよりも野性味というか、身体的なカンがものをいうクリエイティヴな世界。ジョルジ・ベンに言わせるとこの曲を作ったころはエレキベースやマラカトゥという黒人ルーツの音楽に嵌っていたそうです。

その原曲を、また全然異なるアレンジでインターナショナル・ヒットにしたセルメンの手腕、流石…!

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MAS QUE NADA(勘弁してよ)w
by wavesll | 2016-07-10 16:56 | 小ネタ | Comments(0)

『JAWS』 舞台的制約表現と行動論理の名活劇 -『3-Headed Shark Attack』と較べて

Jaws theme!!


BS JAPAN シネマクラッシュでやっていた『ジョーズ』が素晴らしくて素晴らしくて。
あの名テーマと鮫映画として最も有名な映画として勿論その存在は知っていたのですが実際見たのは初めてでした。

この後ネタバレが含まれます。

面白かったのはただのスペクタクルホラーでなく社会性があったこと。
冒頭、ヒッピーの女の子が鮫に襲われます。保安官は浜辺を遊泳禁止にするのですが、市長や地元の人たちは「せっかくの稼ぎ時にビーチを閉めるなんてとんでもない!」と反対。結局惨事を起こしてしまいます。

こういうのは浜辺の管理者への責任追及が凄いからこういうことは起こりづらいかもしれないとも思ったのですが、リゾート地の業者では死活問題だろうなと想うし、或いは大分軸が変わった話にもなりますが原発の地元なんか自分たちにリスクがあっても地元経済の為に稼働を望むのを見ると現実味を感じる設定だなと。

現実味。その言葉はこの映画を捉えるときに本当に芯となる概念だと思います。
昼に午後ローでやっていた『トリプルヘッド・ジョーズ』という映画をみたのですが、三つ頭の鮫というのが荒唐無稽なのも兎も角、登場人物の行動がイチイチ合理性がなくて。例えば背景に陸地が映っているのに「近くに逃げる陸地が見つからない」とかいったり、わざわざイラつかせるように危険な選択を喚いたり。こういうB級映画と比べるのは失礼な話かもしれませんが、『JAWS』にはそういうところがなくて。

それは演技や脚本が本当に論理的に人の感情の流れを突いているからだと思います。例えば粗野な態度をみせるハンターにも、実は第二次大戦中に恐ろしい思いをした体験があったり、一つ一つの行動に過去が裏付けの重みが感じられるのが上手いなと。

そして演出も光ります。こういう映画では肝心要と言える鮫の登場シーンの見せ方。前述の3ヘッドジョーズは余りに鮫を登場させ過ぎて怖くない。ジョーズでは不意を突いて出てくるものだからうわっ!っと怖くなる。また恐怖表現にも脚本のロジカルさが表れていて、「この鮫用の檻じゃ壊されちゃいそうだよなー」とか思ってるときっちり壊れたり、脚本に無理を感じません。

そしてCGの時代ではないこと。これが緊張感や機知を感じさせるのです。
メインの鮫のヴィジュアルも、一瞬の登場では気になりませんが後半白日の下に大々的に出てくると「あぁ作り物だな」と想います。しかし水中を泳ぐシーンとか、「これどうやって撮ってるんだろう」という驚きが大きいんです。

ワイヤーアクションやCGだって技術上の創新は幾つもあるのだろうけれど、そういうものが未発達だった時代の映画には舞台劇をみるような手触りというか、CGじゃない中工夫して面白味が凄かったスーパーファミコンのゲームのような魅力というか、前述のロジカルな脚本と相まって、作劇のお手本をみるような、映画の手に汗握る感じはヴィジュアルの情報量とは違うのだなと感じ入りました。

まぁ、『トリプルヘッドジョーズ』もB級お馬鹿映画として魅力的でしたけどねw午後ローでは今月はサメ特集ということで、何でも宇宙でサメが暴れるやつもやるそうですよw

午後ロー2016年7月サメ特集



cf.
千葉館山に鮫を餌付けした夥しいシャークダイビングスポットがあるそうです。

by wavesll | 2016-07-08 01:32 | 小ネタ | Comments(0)

器じゃねぇなぁ、俺という話

B'z / HOME


ここ数日、政治の話とか、10年代論とか、まぁ音楽でも美術でもそうですけれど、自分の記事にどうにもムズムズするというか。何というか、高尚(だと私が思う)ことを書いていると、不様だったりしょうもない話をしたい発作に襲われてしまっています。

自意識過剰と言われればそれまでなんですが、Twitterやらblogやらで時事やら何やらを偉そうに話す自分が、大嫌いなTVのコメンテーターみたいに想うことがあります。私には何の権威もないし別に嘘をついている気はしないけれど、自分の発言に欺瞞を感じるのです。

そういう時盛大にズッコける呟きがしたくなります。「最近のグラビアアイドルは一時期の暗黒期を抜けかなり眩しい子が増えてて嬉しいんだけど、漫画雑誌や週刊誌のグラビア話ができる奴が身近にいなくて寂しい。缶詰とビールで一晩中ギターと女の裸で盛り上がりたい」とか。

露悪志向ではないんだけど、自分が書いている文章が創るペルソナが私自身の自己認識と合わないというか。自分自身に「こいつこんなこと言いながらも仕事で疲れたときとかプレイボーイ立ち読んで缶ビール路上で飲んだりするしょーもない野郎だぜ」と突っ込みたくなるというか。

それこそ、本当に救いようがない下ネタとか厨房みたいなノリへの憧憬というかそうしたどうしようもないネタで、高く積まれたトランプのピラミッドを崩したくなるというか。偉そうな立場は自分の器じゃねぇなぁという感じになるんです。こういうのこじらせるともし社会的に地位が高くなったらSMクラブとか行く阿呆になりそうだな、俺…。

ただ、世の中には弱みを見せるとそこへ突っ込んできて人を見下し攻撃材料にする輩もいるし、そういうネタに不快に感じる人もいると思うので、そういうことは公には語らない方が賢いよなぁとは想い、また別の晴らし方を考え中です。

実際、私も「この坊さん、興味深いtweetしてるけど、偉ぶりたくないのか毎日ウンコの話を連投するのは悪癖だなぁ」と想う人がいて、結局フォロー外しちゃったり。

学食で男子でつるむグループとかで爆笑できる話も、人間関係が広がると中々バランスが難しいものだなぁと思います。まぁ何というか、器が狭いんだなぁ、自分。権威は振りかざしたくないんだけれども、蔑ろに扱われるのはムカつくという(苦笑 でも裏アカはポリシーに反するし、上手い平衡感覚を模索していきたいです。Webという公共空間に書いてしまってますしね。往来でSMプレイは良くないw自らを躾ながらも、酷い話ができないものか…。

Pleasure 00・03・08 ~人生の快楽~【Mix Full Ver】

by wavesll | 2016-06-21 17:26 | 小ネタ | Comments(0)

都知事選の金で何が買えるか

昔、拙い分析ですが死刑のコストを計算しようとしたことがありまして。今回もそういう話です。

ホテル竜宮城くらいの額だと実感しやすいけれど、都知事選の50億だとその無駄遣い度合いがわかりづらいなーと。村上龍『あの金で何が買えたか』じゃないけど、330円の松屋のカレーを3食365日間何人に提供できるかをGoogleに計算させると5,000,000,000/330/3/365=13,837。一方、熊本地震で未だ6400人が避難所におられるそうですがその方たちを2年食べさせられる計算。巨額の金を"可視化"するって案外大切というか、この国では自分の払った税金の遣われ方があまり注視されないので、こういう工夫もいいのではと想ったりします。

レームダック化してしまって実質リーダーシップを発揮するのは難しくなってしまいましたが、50億かけて都知事ガチャを回すより、反省した舛添氏に改心した都政をさせた方が効率がいい気もします。

政治は実務力と権力闘争ですし、確かに民主党は拙すぎる面がありましたが、彼らにも改心し再チャレンジできる、成長させられるようなチャンスを与えられなかったものかなぁとも思います。まぁその為には膿を出すというか、炉心融解口止めのニュースといい、円高デフレ政策といい、猛省があってこその話だとは思いますが、日本の政治が成熟した姿になるためには政治家が打ちのめされた後に改心して成長することができるくらいの余裕が大事なのかな、とも。

今更ながら、舛添都政の2年間は都政関係者からどう評価されているのか、ご紹介という記事を鈴木けんぽう渋谷区議員が書いていますが、次の都知事選は単に金にクリーンで政治的に無能な人が選ばれないように、政策で戦ってほしいです。東京都の総生産は日本の1/5を占めますから、どう運営するかは日本全体に影響します。石原の馬鹿のように領土問題に火付けを行う輩も過去にいたし。本来は選挙の度に現職はこういう成績表がWebに掲示されるといいのになぁと思います。その意味でもマニフェストへの信頼を破壊させた民主党の連中は、残念だったなぁとは思います…再チャレンジという意味では安倍さんは一期目はメディアに倒されましたが、リフレ政策を勉強してひっさげ返り咲き、二期目ではメディアをコントロール下に置くなどしたたかになりましたね。経験値を積むと人間超回復するものだなと思います。敗者復活には敵失の運が必要のよう。

参院選では憲法は最大争点ではあると思いながらも、いかにリベラル派らしい経済政策が出てくるかを私は期待してしまいます。日本の革新派が読み間違えているのは、舛添さんもそうですが、権威に頼りすぎるきらいがあるところ。「誰それがこう言ってる」とかで主張しがち。保守派は権威には適当に扱うというか、実利と相手の迫力で動きますから、いかに利益を生み出せるかというのを主張するか、「これは変えるより、こんな価値を生み出しているのでこうブラッシュアップしたほうがいい」みたいな実利に訴える主張をしたほうがいいとは思いますね。

cf. 『スッキリ!!』で宇野常寛が舛添報道を「イジメエンタテインメント」と正論の批判で、加藤浩次が凍りついた(LITERA)
by wavesll | 2016-06-18 07:05 | 小ネタ | Comments(0)

日本のマスコミ報道の貧弱さ ―BSドキュメンタリー パナマ文書 〜”史上最大のリーク”追跡の記録〜をみて

メディアスクラムによる舛添協奏曲がクライマックスに達した6/15の深夜、NHKBS1にてBSドキュメンタリー パナマ文書 〜”史上最大のリーク”追跡の記録〜が放映されました。

詳しくはhohon77’s diaryさんのこちらの記事で内容が文字起こしされているので読んでいただけたら幸いなのですが、ICIJ(国際調査報道ジャーナリスト連合)のメンバーでもある番組スタッフが、彼らのパナマ文書に載った不正を行っている人間たちへの取材が、まるでミステリー映画のような展開で描かれています。

こちらがパナマ文書を入手した南ドイツ新聞の南ドイツ新聞のバスチアン・オーバーマイヤー記者。海外の記者は署名記事を書いているだけでなく顔出しまでしているとは!覚悟の決まり方が、日本のジャーナリスト/報道企業とは一線を画している気がしました。
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取材はパナマにあるプラティニのオフショア企業、次にWebで検索したら出てきた(!?)オフショア企業設立指南の金融業者への囮取材。そしてタックスヘイヴンを使ってアブダビ首長国の高官であるカデム・アル・クバイシが不正な資金操作を行うのを援けているとみられるエドモンドドゥロスチャイルド銀行の男爵夫人への突撃取材の様子が流れました。

ロスチャイルドなんていうと陰謀論めいたものでしかみたことがなかったもので、関係者の顔をみたのは初めてでした。写真の右側のロスチャイルド男爵夫人に攻め入る番組記者。自分も反撃されるリスクを負ってのインタビューをする勇気といい意味で"強きを挫く"姿勢は、舛添氏を寄ってたかって潰した日本のメディア達の醜悪な姿勢とは異なり、胸がすく気がしました。
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本当に、ただの地方行政の首長の不正問題にこんなに日本全体に放映するニュース番組や新聞の枠が咲かれ続けたのって異常というか、水に落ちた犬を叩くようでみていられませんでした。本来なら、このICIJが行っているようにパナマ文書に切り込んだり、パナマよりもっと日本人が利用しているケイマン諸島に切り込んだりすべきなのに、全然調査報道を行わない。菅官房長官が「パナマ文書は調査しない」と言いましたが、安倍政権と懇ろの報道各社は完全にアンダーコントロールにあると苦言を呈したくなります。

舛添おろしに味を占めて、基本的人権が制限されるなどの自民党改憲草案の問題点を連日連夜報道してもらいたいものです。後は東京五輪などで暗躍する電通も報じてほしいのですが、報じられそうにもありません。

この「報じられない」という問題、私は安倍政権や電通が圧力をかけているのかと想っていたのですが、この間興味深い記事を読みました。

なぜ大手マスコミは「電通の疑惑」を報じないのか 東京五輪の裏金問題 (ITmedia)
マスコミの記者たちは「当局が動くまで静観」というスタンスだというのです。これを"はじける"といい、「はじける」というのは事件記者の用語で、「事件化」を意味する。つまり、「疑惑」に対して捜査当局や文科省などがオフィシャルに動きをみせた段階で、一斉に報道解禁をする準備を進めているとのこと。

捜査当局、公人が言及しない「疑惑」を報じない、ということは裏を返せば、日本のマスコミの報道スタンスというのは、実は国会、役所、警察などの公的機関がイニシアティブを握っているということになる。つまり、今回の「電通カット」報道というのは、日本のテレビ・新聞が、英・ガーディアンやFACTAという調査報道に力を注ぐジャーナリストの見解よりも、公的機関の見方にお伺いをたてているという「情けない現実」をものの見事に浮き上がらせてしまったというのは、裏取りを完全に当局に頼り、自力で調査報道できない日本の報道各社の貧弱さが浮き彫りになってしまった感があります。これでは権力の悪を暴くなど夢のまた夢。

ジャーナリズムで飯を食うのは大変な職業だし、政府批判だけに偏ってしまう左派ジャーナリズムにも反動が来た日本の情報空間ですが、自主独立し、権威を恐れず、覚悟の決まった報道をしてこそ社会の公器、現状は惨憺たるものですが、Web時代におけるジャーナリズム空間を上手いことできないものかという観点で考えれば"Webにモノを描いている"人間としても、何かできないことはないか、模索していきたいです。

それにしても日本の"ニュース番組"ってなんであんなに芸能ニュースが多いんでしょうね。スポーツも入れたら相当な時間を芸スポに割き、タブロイドみたいな質。政治・経済・社会をしっかり報じてもらいたい。視聴率がとれるのかもしれませんが、舛添氏の件でもそうですが、同じニュースを繰り返す必要、ないでしょう。それで数字がよくなってしまうのが絶望的なのかもしれませんが。後固定のコメンテーターもいらないと思います。それぞれ専門家をブッキングすればいい。そうした意味では文化欄と報道欄が分かれ、専門家に話を聞くTBSラジオのSession22は、形式としては好きですね。後は打ち切られちゃったけどニュースJAPANとすぽると!の感じとか。

もっとコアな話を言うと、BS1で朝4時から放送している世界各国の放送の同時通訳ニュース番組、あれを3h位にまとめて夜も流すようにするといいと思います。同じニュースでも米・英・仏・独・露・中で報じ方が全然違い、それぞれの国の報道のスタンスがみれるのが面白いので。もっと言えば、日本だとアフリカ・南米のニュースが足りてない気がします。ビジネスチャンス発見という点でも、ここらを補強するというのはいかがでしょうか?
by wavesll | 2016-06-16 16:05 | 小ネタ | Comments(0)

天へ挑む究道者 ETV特集「曜変~陶工・魔性の輝きに挑む~」 をみて

ETV特集 「曜変~陶工・魔性の輝きに挑む~」を観ました。

宋時代に造られ、製法が歴史の闇に消えた曜変。これまで現存する曜変は日本にある三碗のみでした。ところが近年、四碗目の曜変天目が中国で見つかり、科学分析で曜変を現代に蘇らせるプロジェクトに陶工が挑む!という内容。

宇宙の色のような美しく輝く曜変天目。鎌倉時代に日本に交易で来て以来、足利義政、織田信長、徳川家康…天下人達が曜変を手に入れようとした世上にないもの。

これが杭州の宮殿の迎賓館跡の地中から発見された第四の曜変天目。
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中国へ向かう日本の研究者たち。日本にある曜変は全て国宝に指定されているため科学分析がこれまでできませんでした。ところが杭州の曜変は個人所有の為、交渉がしやすい。数年に及ぶ折衝の結果、科学分析させていただけることになったのです。

チームの一員にいる長江さんは瀬戸の陶工。父上の代から曜変天目に挑んでいます。
ところが、曜変は未だかつて再現できない技術、これまで曜変の再現に挑戦し、破産したもの、精神を壊したものも多数。数学界でいえばリーマン予想のような存在。神域の御業ですね。

実際、長江さんが今到達している地点はこの辺り。左の国宝と比べると歴然としています。ぼやけてしまうというか。
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この制作に、科学分析を行うことで研究を進めたいという願いがあったのです。

しかし、いざ杭州の所有者のところへ着くと、中国学会からの"日本人に科学分析データを渡すな"と圧力がかかり、残念ながら科学調査はお流れに。しかしそれでも、収穫がありました。発掘された曜変は割れていて、その断面から焼き上げの温度が1300度から1350度だということが推察されたのです。これまでの定説では1250度で焼かれているとされていたので、大きな発見でした。
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それでも失意で帰国した長江さんに朗報が入ります。日本チームの一員で、国宝の曜変を擁する藤田美術館の館長が文化庁にかけあって、藤田美術館の国宝曜変を科学分析できる運びとなったのです。

この調査で判明させたいのは、曜変が持つ星紋とよばれる斑点の付け方。酸性ガスが釉薬を破裂させてできたという説と、重金属を塗って焼き上げたという説があり、長江さんは酸性ガス説を採って研究を進めていたのです。

蛍光X線検査で判明したのは、重金属を平均以上に表す数値は現れなかったということ。酸性ガス説が強まります。一方で、釉薬の成分としては長江さんと国宝ではケイ素とマンガンで違いがありました。
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長江さんの父上がのめりこんだ曜変天目研究。長江さんは最初、一般の瀬戸物で商売がしたいと主張し、お父さんと軋轢を起こしていました。そして時がたち、そろそろ謝罪して仲直りし自分も曜変の研究をしようと考えていたところに父上が逝かれてしまう…そこから商売も放り出し、ひたすらに曜変研究に没頭する日々を過ごされてきました。

この黄色い曜変はお父さんの研究の成果。これはこれで素晴らしい出来です。
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長江さんは、父の夢をかなえ、父を超えるために、科学分析を元に焼き上げます。
1st Tryでは酸化ガスの幽霊を最初は捉えられなかったのですが、椀の底には今までとは全く違うくっきりとした輝きが。そこに陶工の感を加えて微調整し、素晴らしい成果が!
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しかし長江さんはまだ満足しません。曜変天目の完全再現を目指します。

自分は日本にある3碗の内、静嘉堂美術館のものと藤田美術館の碗は幸運にもみることができたのですが、京都龍光院の曜変と、杭州の曜変、ぜひ拝んでみたいなと思わされました。

そして何より、男の仕事への熱情、人生の渋みが滲む長江さんが曜変の技法を完成させた暁には是が非でも個展を拝見いたしたいと、強く想います。匠の究道精神に、兜を脱がされました。

ルーシー・リー展@千葉市美術館 / 藤田美術館の至宝 国宝 曜変天目茶碗と日本の美展@サントリー美術館
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静嘉文庫美術館 金銀の系譜~宗達・光琳・抱一の美の世界~
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cf.
◆ラスター彩 故郷に還る~陶芸家・七代 加藤幸兵衛の熱き思い~(テレビ愛知)

◆虹色を追う男たち~ペルシャの秘宝と友情~(テレビ愛知)
by wavesll | 2016-06-14 01:27 | 小ネタ | Comments(0)

Metropole parasol 世界ふれあい街歩きでみるセビリアの都市観光開発

世界ふれあい街歩きで、スペイン・セビリアの回を見たところ、2012年に完成した世界最大の木造建築、メトロポール・パラソルが素晴らしい建築でした。
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世界最大の木造建築物がついに完成「メトロポール・パラソル」…スペイン・セビリア(らばQ)スペイン南部の街セビリアで、世界最大の木造建築「メトロポール・パラソル」を見てきました【スペイン・ポルトガル旅行記その1】といったページで、街にアクセントを与える新世紀の建物でありながら、街に調和する様がみてとれます。

メトロポール・パラソルの中は市場。市場の建築でこんなにわくわくさせられるとは。ビルバオのグッゲンハイム美術館も素晴らしかったし、スペインは「街の次の一手」をプレゼンテーションするのが本当に得意ですね。それでいながら大聖堂や旧市街も保っているのが本当に凄い。片や日本は原宿駅の立て直しや百貨店などの近代建築をないがしろにしたり。メトロポール・パラソルの地下フロアは、工事中に出てきたローマ時代の遺跡をそのまま活かしたり、エスパーニャが羨ましいです。

観光を考えるとき、一回目はその街の歴史的な建造物や土地の名物料理を楽しみたいなと想うのですが、ヨーロッパなんかをたびたび訪ねていくと、どこもカテドラルばっかりで、それぞれ違いはあるのだろうけれどちょっと食傷気味になったり。そんな時、"2度目の欧州"なら、都市的な、ブラッシュアップされ続ける文化が楽しみたくなる気が自分はします。リピーターを招くには"如何に街をアップデートしていくか"が大事なのかも、と。

そんな時に番組で紹介されたヴァーチャル・ツアーは面白いなと思いました。広場でVRグラスをかけると、その広場の中世の姿が見えるという。VRサーヴィスって幽玄な楽しさがありますよね。

昔からこんなのあったらいいなーと想う企画で、全国の小学生に「僕の私の江戸城」を描いてもらって、その優秀作を3DCG化して、皇居の広場に作った小屋で絵を展示。VRゴーグルを貸し出して、外でつけてみるとオリジナル江戸城が見える、みたいなイベント、誰かやってくれたら、なんて思ったり。

またスペイン、行ってみたいなぁ。歴史と最先端、そして技術と物語を組み合わせ日本も観光地をさらに魅力的にしていけたらいいですね。東京に限らず。そんな意味でセビリアの試みはとても参考になるのではないかと感じました。
by wavesll | 2016-06-09 13:28 | 小ネタ | Comments(0)

荻上チキ・Session-22 HMV音楽バイヤー・山本勇樹「新しい世界の作曲家特集」楽曲をYoutube回遊

荻上チキSession22にHMV音楽バイヤーの山本勇樹さんが出演し、『クワイエット・コーナー』や『Bar Buenos Aires』系の楽曲を紹介していました。(podcast)

楽曲群をYoutubeで貼り付けてみます。

『Bright Days Ahead Closing』/ クエンティン・サージャック


『Fui Al Rio』/ セバスティアン・マッキ&クラウディオ・ボルサーニ&フェルナンド・シルヴァ


Viva Julia』/ タチアナ・パーハ&ヴァルダン・オヴセピアン


My Last Tears Will Be A Blue Melody』/ ジョルジオ・トゥマ


『Head In The Clouds』/ モッキー


『Suddenly』/ アラ・ニ


『Stormy Weather』/ ファビアン・アルマザン
は見つからなかったので代わりに

Fabian Almazan Trio - Sin Alma


ここら辺のテイストはポストクラシカルの次辺りの位置にある、今ヒップとして推していこうという感覚のものなのだなと思いました。

クラシックやエンニオ・モリコーネ等の映画音楽に影響を受けたなんて話も面白いし、ALA-NIは"40s‐50sのオールドジャズにネオソウルの感覚を取り入れた"なんて話も興味深く聴けました。細野さんのデイジーホリデーな感覚を思うとあの人は流石だな、最先端は40年代かなんて思ったりしました。

Session22の0時代の文化面特集では結構いい音楽の特集があったりするので侮れません。ミャンマー音楽特集なんかもあったし。毎回必ず音楽特集をやるわけではないから、企画がきちんと詰まっていて美味しく聴けるのかもしれません。

自分がほぼ毎週聴く音楽番組は水曜23時のInterFM Tokyo Moonくらいになってしまいましたが、また興味深い音楽番組探したくなってきてます。Interが最近弱ってきてるけれど、野心的な番組作り、やってほしいなー。InterFMには邦楽はあまりいらないと感じているのですが、聴取率があれなのかなぁ。5月末でまた改編があったので、いい番組ができたらなるだけ聴いていきたいなと想います。普段から聴かないと良番組も終わってしまうし。

TBSラジオの音楽番組は結構攻めてると思います。Session22にしても、チキさんが音楽愛好家ではなく、しかし音楽に敬意を払った部外者としてコメントを入れるのも、マニアと一般人の橋渡しとしては面白いし、情報番組の音楽コーナーとしては質がいいと感じました。

ちなみにこの番組のエンディングテーマはDCPRGで、一方右系ニュース番組 ニッポン放送ザ・ボイスのOPナンバーはGalaxy 2 GalaxyのHi-tech Jazz。報ステのOPテーマはJTNC系の日本人セッションだし、報道番組にジャズ系ってのは合うのかもしれませんねw『Dancing古事記』をテーマソングにした混沌のニュース番組もみてみたいw
by wavesll | 2016-06-02 13:19 | 小ネタ | Comments(0)

Virtual goes reality, reality goes virtual

Final Fantasy XV - World of Wonder Environment Footage


Keiichi Matsuda - HYPER-REALITY


Avalon - Film complet en Français

by wavesll | 2016-05-25 18:31 | 小ネタ | Comments(0)