「ほっ」と。キャンペーン

<   2014年 07月 ( 4 )   > この月の画像一覧

題名のない音楽会 大友良英ノイズ回 感想



twitter等でも話題になっていた大友さんの回の題名のない音楽会がYoutubeのおすすめにでてきて観ることが出来ました。

内容は数多の名言が飛び出したいわゆる神回で、ニヤつきが止まりませんでしたw

例えばTVの砂嵐の部分をノイズミュージシャンに担当させてほしいだとかw何しろ日曜の朝にメルツバウがかかるのはさいこーでしたね。

そして見ていて途中で思っていたのは、ノイズ好きという人種は本当に少数派で、多数派は理解できないで変人がいるなぁというような嗤いがでてくるんだなぁというどうしようもない多数派の暴力の寂寥感でした。その中で社会性を持つにはユーモアを挟みながら笑いによって共通理解をつくる。なんか昔サークルの友達とカラオケ行った時に、ネタカラオケで場をつないでいた自分を思い出して(いやそれによってかなり自分のカラオケ力は上がったのですが)"理解され得ぬ側"に自分もいるのだなぁとしみじみ思ってしまいました。

しかし音楽に真摯に向き合うという意味で、最後にはノイズは認められたし、ノイズというのは常に"いい普通の枠内の大人"からは理解され得ぬ前衛性だからこそノイズであり、それがノイズ好きにとってはアイデンティティになっている。好きな音楽というのはその人の人間性をも表していると知り、胸が熱くなってしまいました。

まぁ、胸が熱くなってしまったと書いたはいいのですが。自分のそういう音楽への幻想は近年大分薄れていて、特にロックの歌詞に惚れこむというよりはサウンドによる快楽を追い求めていくようになったアラサーからすると、まろやかでありながらも冒険的な大友さんの芯の強さに素晴らしさを深く感じる30分でした。

というか題名のない音楽会、Youtubeに上がりまくってるんですね。これは鉱脈かも。とりまメルツバウのBATTOUTAIなかなかイケてますね。


[PR]
by wavesll | 2014-07-31 20:49 | 小ネタ | Comments(0)

ハラヘラズの指輪

以前、社会人2年目位の時mixiに、"もう俺(達)は人生2周目に入っている"と書いたことがあります。

生徒・学生の時は年々どんどん自分が成長していく事を学習の内容の高度化から感じていたのに、会社人生に躓いてしまった私は仕事を通じた自分の成長を感ずることもなく、かといって文化的体験や刺激に対しても舌が肥えるというか、新しい刺激をそんなに感じなくなってきてしまっている。いわば人生の2周目に入ってしまい既視感の上に生きる度合いが増してしまっている。円環する人生に飽きてしまっている。どうする?と。

その時の私が出した答えは1つには結婚し子供をつくれば我が子の成長を通して自分も新たに鮮烈に直接的な時間の流れを味わえる。2つには仕事を通じてキャリアを築いていくゲームをすれば自己成長を味わえる。そして第3が特に趣味・行動の面で今までの自分がやってきたものとは異なる分野に手を出していくというものでした。

そこから4、5年経った今もって私はキャリアの面では燻っています。一方で同級生たちなんかは家庭を築いたり仕事で誇りと実績を創っていったりしていて『グミ・チョコレート・パイン』のような感覚を持つ場面も増えました。

と、同時に今年で30の大台に乗ることになりいよいよ転職活動において尻に火が付き始めたり、祖母が認知症になり介護になったり父が初期がんになったり、異性との付き合いが上手く行ったりいかなかったりと、"永遠に続く円循環の人生"というわけでもない、らせん構造でもなく、急にずどんと状況が変わっていきました。

このシステムどこかでみたことあったなと言うと遥か懐かしきスーパーファミコンのソフト『不思議のダンジョントルネコの大冒険』で"ハラヘラズの指輪"を装備しいつまでも同じ階でレベル上げをしていると地震が起きて底が抜け強制的に下の階に回される感覚に近いな、なんて思い当りました。

少なくとも自分の20代の時間はハラヘラズの指輪でのダンジョン探査の様なものであったと思います。人としての成長において、特に経済人・社会人として責任の深度を増すことに関しては非常に浅く留まり、一部のバロメーターのみレベルアップしてきたと、振り返ると突き当たります。

まぁ、ここからどんどん反省モードになって自分を追い込んでいく事も十分すぎるほど出来るのですが、あえてここはこの"ハラヘラズな人生の進め方"のポジティヴな捉え方を考えてみることで、人口減少期、あるいは移民増大期のにっぽんでの生活の指針を発案してみたいと思います。(前置きが長くなりすぎましたね、たぶん本論より前置きの方が長いと思います)

それは一言でいえば"多層複線的な歴史を謳歌しよう"という事です。

地球上には無数の歴史があります。小説・人文・雑誌・ラジオ・TV・音楽・スポーツ・学術・食事・演劇・自然・街・建築・技術・企業etc…それらの個々のプレイヤーのジャンルの中での<中心-辺境>や後世から見た"未来視"を歴史横断的に味わおうと思うにはハラヘラズモードになった上でガンガンに読み込み、実践していかなければ"ベストアルバムさえ聞いていないニワカリスナー"にすら辿り着けないでしょう。

どの道自分の持ち分の時間と精神力・体力は限られており、趣味趣向の選好、そしてチャンスは千差万別ですから棚卸をしてみれば自分だけのオリジナルな組み合わせと出力の仕方になっているはずです。その事実を意識することで、自分を知り、自分の可能性にもっとポジティヴになっていまという歴史的瞬間も謳歌できるのではないかと思います。

"莫大な資本と資源を駆使して新領域を切り開く"ことで人々に新鮮な"今"を感じさせるのではなく、本来の焼き畑農業、つまり焼き畑地域を巡廻して戻ってくるときには元の土地には森林が生えているというようなサステイナブルな新鮮さを持って文明生活をスローに、しかし印象的にできるのではないか、そしてただ単なる円循環ではなく、多分野を体験することでアイディアの交配が進み革新的創新も起きていくのもハラヘラズ的にずどんと行くのではと思うのです。などとデスクトップ上で論じてみました。

例えば音楽はハラヘラズのサイクルに入りつつあると思います。
停滞するメタルシーンと、過去のサウンドの焼き直しだったアイドルシーンが冗談のようにクロスブリードしてbabymetalが生まれたり、とかね。

あと『ランダムアクセスメモリーズ』の1点突破から80s再評価、あるいはヴェイパーウェイブの様なムーヴメントが現れては下火になりましたが、その伏流として私はブラジルの風がここ数年ずっと吹いていると感じていました。おそらくW杯もあって音楽業界が仕掛けていたのと、サンバあるいはブラジリアンジャズのリズム感、熱狂とサウダージが並列に置かれる感覚が今の時代に合っているのではないかと思います。

一昔前に若者の間で流行ったマイルスの『On The Corner』にも、去年来日したAtoms For Peaceにもブラジル人が参加し伯剌西爾の空気を孕んだサウンドを展開しています。また今年の上半期耳目を集めたNovos du blazilも大胆にブラジル音楽をクラブに持ち込んだユニットでした。更に昨年はミナスの新鋭アントニオロウレイロも来日し、素晴らしいライヴを届けてくれました。

只いくらリオ五輪があるとはいえ、ブラジル音楽ブームのピークは去りつつあるかもしれないなということで更に次の予測を私なりに打ち上げると、キーになるのはナディア・ブーランジェ女史かなと思います。彼女は、近年ブラジルEMI期の作品が再発され昨年来日公演を行ったエギベルトジスモンチの師匠で、彼に「あなたはもっと自分のルーツを研究するべき」と示唆したクラシック音楽の講師です。

その彼女の下で育ったもう一人の南米ならではの音楽を打ち立てた偉大なミュージシャンにアストル・ピアソラがいます。タンゴの革新者である彼もナディア女史の下で学んでいたのです。同じDNAを持つ者というだけでなく、アルゼンチンとブラジルはミュージシャンの交流も盛んで、地域として連携しているという点も見逃せません。

そんなわけで南米の音楽大国のブラジルとアルゼンチンを中心に新世代の感覚を持ったDj達によって10年代後半の音が鳴らされていくのではないか。個人的にはタンゴをデジタルな質感のビートで表現したらどうなるのか、またロックやクラブジャズを卒業した人間が聴ける新世代のブラジリアンなジャズロックバンドが出てきてくれないかなどと考えています。
[PR]
by wavesll | 2014-07-31 04:31 | 私信 | Comments(0)

nausea 3 - shotahirama chris watson Highrise -

平成二十六年の夏、私の音楽的興味はノイズへ向かっていました。

きっかけは2年前くらいからのDommuneの視聴で宇川氏のノイズ好きが伝染したという事と、フリードミューン等で初めて音を聴いた非常階段が手掛けたBiS階段が試みとして結構気に入って、あれよあれよという内に気づけばノイズを好んでいたという所です。

そこでこの記事ではそんな俄かノイズリスナーが気に入った"広義の"ノイズミュージックを3枚紹介したいと思います。

1.shotahirama
c0002171_1591152.jpg
とりあえずsoundcloudをお聴きください。いきなり真打、バリバリ現役の音楽家shotahiramaです。

私が彼を知ったのは渋谷タワレコに置いてあったスプリットシングル(リンク先後半がshotahiramaの楽曲部分)を試聴した事でした。というかその場で買いました。

一気に気に入り他の音源も揃えようとしたのですが、どうにも評価が高そうな『post punk』が売切れてるんですよね。iTMSなら買えるのですが、どうせならwav音源で欲しく、amazonでプレミア価格払って手に入れるか思案中です。前述のスプリットシングルも300枚限定で、今現在の最新作もカセットのみで販売と、売り方も本当に今っぽいなと思います。

彼の産み出すノイズ、特にpost punkとcassiniからはきらめく美しさを感じ、単音で打ち込まれるしなやかな強度も大きな魅力になっていると感じます。新作ではドローンらしく、これはカセットプレイヤー買って売切れる前にテープ入手しなきゃ!という感じです。

2.Chris Watson - El Tren Fantasma
c0002171_1510282.jpg
元キャバレーヴォルテールで今はBBCの録音技師のChris Watsonが2011年に発表したこの作品はメキシコの幽霊列車での旅をテーマに、実際にフィールドレコーディングした音素材を駆使して創った架空の旅のサウンドドキュメンタリーです。

虫の音や風音もありますが、ノイズ的な聴きどころは車輪や車体が軋む音。穏やかなアンビエントにノイズが自然に混じり、心地よい音像をつくり出しています。Youtubeを紹介していますが、つべは音が悪いので、出来ればCDで聴いて音世界に浸っていただきたい一枚です。

3.HIGH RISE - PSYCHEDELIC SPEED FREAKS c0002171_15103117.jpg
3枚目は80年代から活動する日本のサイケデリックノイジーロックバンド、HIGH RISEのアウトテイク集、『PSYCHEDELIC SPEED FREAKS '84-'85』です。これはもう聴けば一発で分かるノイズ爆音、たまらんですな。

このアルバム、Amazonにもマケフリにも入荷してない幻状態になることもしばしばなのですが、先日神保町のジャニスに置いてあるのを発見し、聞くことが出来ました。他の曲も佳曲がいくつかあるので、気になった方で東京周辺の方は是非checkしてみてください。


さて、いかがでしたでしょうか、王道というよりかは広がりを持った形でのノイズ3枚。
最後にBiS階段の後に聴いて一気に引き込まれた、ノイズの煌めきを味あわされた音楽で〆たいと思います。
Lou Reed - Metal Machine Music
ノイズミュージックの元祖、"曲間の無音部分の一瞬がまるで性交中に秘部をかきまわされているときに急に動きを止められたかのような感覚のようとはこのことか"というレヴューをどこかでみて、うーむと唸らされた100%ノイズ音楽。いやー、ノイズって本当に好いものですね。
[PR]
by wavesll | 2014-07-28 22:51 | Sound Gem | Comments(0)

未来のこと

c0002171_563696.jpg

やっぱり人類は滅亡することがNASA出資の調査で判明。資源浪費と貧富二極化で

お久しぶりです。色々ブログに書きたいなと思う感銘を受けるイベントなどは多かったのですが、140文字で書いてしまうと意欲が発散されてしまいなかなか更新できてませんでした。

そんなtwitterで流れてきたのが上のリンク、理系の学術専門誌「Ecological Economics」に掲載中の論文をもとにガーディアンに載った政策研究開発研究所事務局長のナフェーズ・アーメド博士の言葉によると先進国に多く住むエリートによって資源浪費と貧富二極化がもたらされ、現在の文明は過去5000年の間に隆盛した文明と同様に崩壊するそうです。

爛熟する現代文明の余波は、近年とみに増えた猛暑日によっても感じられます。気候変動によって今世紀末には地球の多くの地域が人間が住むには適さない環境になってしまうという研究もあるそうです。

311の際、Eテレに出ていた学者が"文明災"という言葉を使って原発を批判していましたが、うーむなかなか、そして徐々に生活レベルで環境が変調を興している様にも思います。違った視点で言えば鰻の絶滅の危機(なにやらマグロも怪しいらしい)も、先進国に棲む我々のライフスタイルが持続可能なシステムになっていない事の顕れになっていると感じてしまう今日この頃です。

さて、"ポスト文明"なんて大きなくくりで語るのは私にはあまりに巨大すぎる話なのですが、たまたまそのニュースがtwitterで流れてきたとき、録画していた佐々木希のバリ島滞在番組を私は見ていたのでした。

バリ舞踊に挑むことを主軸に、舞踊の先生との心の交流、信仰と平等を大切にするバリの暮らしなどの、東京地方からするとゆったりとしたバリの生活様式をみて、サステイナブルなサイクルを維持するにはこれくらいのスピード感がいいのかなぁなどと素人目に思っていました。先生が言うにはそんなバリも資本が入り昔からの土地がどんどんホテルになるなど文化が消えて行っているそうで、美しい文化が消えていくのは残念だなと思うのですが。

思うに、現代社会がスピードを増していく主要因は都市への集中に尽きるのではないでしょうか。都市への集中、言葉を変えれば自然からの遠ざかりが、"楽しさ/満足"を得るためにマネーが必要にどんどんなっていくスパイラルを生み出している様にも思います。

海が近くにある、あるいは山が近くにある生活が日々にもたらす美しい満足感から遠ざかり、狭い部屋や凝縮した街並みの中で体を満足に疲れさせることが出来ないと、夜が深くなりエネルギーや快楽エンタメをどこまでも消費する生活リズムを形成しているのではないか、などと感じ、まぁ平均寿命位生きれば21世紀中盤を生きる人間として、自然/都市、物質/情報/精神のベストバランスを探っていく事、経済的な折り合いと取捨選択、ままならぬ"運命"の中泳いでいくすべを、身体を意識することで実現していきたいなと考えています。

もっと端的にいえば30代半ばまでメガロポリスを愉しんだら、もう少し自然のあるところ(それでも最近は通信と配送インフラ、SCが整備された地方都市があるし)や海外に棲みかを求めてもいいかなと、最近アラサー同士と話していると感じます。その為にどの土地でも食っていける専門技術とアイディアの編集力、そして文化の翻訳力をトレーニングしていかなければ、日々積み重ねていく事と何かを始めるまで時間を短くする心の筋力を鍛えるのを目標に、今年後半をやっていきたいなと思いました。

あと自分自身がメディアを通じて情報を発信する事で、今までは特に何も考えずにやりたいことを霧散していたのですが、これからはもうちょっと"結果を出すこと"を意識しながら鴎庵も更新していきたいかな。もうそろそろ(ブランクはさむけど)初めて十年超えそうだし。
[PR]
by wavesll | 2014-07-28 06:18 | 私信 | Comments(0)