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これぞ暁斎!展@Bunkamura -奇想の真骨頂

Bunkamuraミュージアムにゴールドマンコレクション これぞ暁斎!展をみに行きました。会期末でもあり大変な盛況で。

お目当てはこれ、『名鏡倭魂 新板』、堪能しました。
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そして他のも素晴らしい絵ざっくざくで。

入り口すぐの『蛙の学校』などの動物の擬人画は鳥獣戯画っぽくて愛らしい。中でも『山葡萄に猿』の猿がまたいい顔してて。ファンタジーだけでなく『カマキリを捉える子犬』なんかは立体的でリアルな筆致。『鯰の曳き物を引く猫たち』なんか『きょうの猫村さん』みたいなほのぼの感。

次が鴉の章。『枯木に鴉』『枯木に夜鴉』を並べるとウォーホルのような現代的な感覚が。啼いている鴉を描いた『烏瓜に二羽の鴉』もいいし、『月下 梅に鴉』の円の補完デザインは好い!

日本画は西洋画と比べると動物を主軸にした絵が多い印象ですが、暁斎の動物画はその獣の性格と言うか、キャラまでもが伝わる生き生きとした筆運びで。『象』なんかもそう。

『枇杷猿、瀧白猿』はこの展覧会随一の美をもった作品かも、やはり猿の顔が至高。画像LINK貼りましたが生は格別なのでみて頂きたい。『虎を送り出す兎』は鳥羽と書いてあって鳥獣戯画からの流れを感じさせるし、『眠る猫に蝶』のまん丸ネコの可愛いこと。『蛙の放下師』は生き生きとした大道芸をする蛙を水墨画で画いた作品。暁斎の作品はユーモラスな感性が流れていますが中でも『月に手を伸ばす足長手長、手長猿と手長海老』は最高に笑えましたw

現代的と言うか、ワールドワイドに画題を求めた暁斎は『鳥と獣と蝙蝠』ではイソップ童話に着想を得ています。『通俗伊蘇普物語』は黒でベタ塗りの迫力ある冊子。

なんというか、暁斎の絵って現代の漫画みたいなんですよね。『動物の曲芸』はちょっと『ビリーバット』っぽいし。『暁斎酔画』では寺田克也キム・ジョン・ギのような奇想天外なラクガキングぶりを魅せてくれます。

一方で『暁斎楽画』のようなリアリズムな兎を描いたり。『暁斎漫画』も素晴らしかったし、幅が広い!『雨中さぎ』では近代版画ポスターみたいな画風も。

でもやっぱり猿の表情が良くて。『松に猿』の赤いちゃんちゃんこ猿もいいし。

『とくはかに五万歳(徳若に御万歳)』・『蛙の鬼退治』・『舶来虎豹幼絵巻』・『西域舶来大象之写真』・『<天竺渡来大評判 象の戯遊>』なんてのは小学生が"こんなの描きたいな"と夢想するようなユーモラスで愛らしくもかっこいい擬人化作品。昔はカエルがこんなにも身近だったのだなぁと。

暁斎は幕末から明治維新を経る時代を生きて。当時のグローバルを描いています。『船上の西洋人』は蒸気船の上の光景。『各国人物図』は象を操るアフリカ人、ラクダと共にいるアラブ人、そしてエスキモーなんかも描かれていたり。流石訃報がフィガロに載っただけの事はある国際派。

『野菜づくし、魚介づくし』は当時の画家たちのオールスター合作で愉しい作品。『五聖奏楽図』はキリスト、釈迦、孔子、老子、神武天皇が一堂に会しています。『大仏と助六』は『聖☆おにいさん』みたいな筆さばき。

『町の蛙たち』『蛙の人力車』には電線が。文明開化の音が聞こえると共にファンタジーに技術が入るとちょっと『千と千尋の神隠し』のニュアンスを感じたり。擬人化だと『雀の書画会』の鳥人的ユーモラスもいい。

『墨合戦』はホーリー宜しくデカい筆で墨を塗り合う合戦場が描かれていて。一人一人の生き生きと板体遣いが本当に見事、素晴らしかった。また『放屁合戦』はもうアヴァンギャルドすぎるw屁がスペシウム光線のように出ているw『暁斎絵日記』は単行本のあとがき漫画みたい。

そして目玉達。『蒙古賊船退治之図』は波と火薬との迫力満点、戦後の少年誌の特集ページっぽい感じ。画像より実物はもっとイエローが鮮やか。『名鏡倭魂 新板』はいわずもがなの名作、逃げる妖怪には着物姿や洋装姿のモノも。『不可和合戦之図』は薩長との戦をメタファとして描いたようでした。

一方で遊女を描いた『<岡田屋内>於ろく』の美少女っぷりは漫画太郎先生が萌え娘を書いたときのような驚きがw背景のアヤメを描いたのが月岡芳年というのも興味深い。

遂に植物の擬人化というか、カボチャが人間のように等身を持つ『<家保千家の戯> 天皇祭/ろくろ首』なんてのも。『<新文教歌撰>』では骸骨が楽しそう。『<暁斎漫画> 第三号 化々学校』ではカッパが学び舎で勉強してましたw

暁斎はいわゆる吉祥絵も描いていて。『鐘馗と鬼』の荒々しさ。そして『鬼を蹴り上げる鐘馗』の、蹴り上げる動きが満ち満ちているダイナミックな画。『鐘馗と鬼/酒樽を盗む雷神』がまたイイ顔しててw『鬼の恵方詣』の鬼の表情がまたよし!『鷹に追われる風神』なんて画題も。『猩々の宴会』は今でもそのまんまポン酒のポスターに使えそうな感じ。『朱鐘馗と鬼』の朱がまた効いてました。

暁斎は春画も描いていて。性のなかに笑いがあるのがまた好い。『笑絵三幅対』には女陰のハンコが押されてて草w『松茸の絵をみるお福たち』は笑うしかないw『障子の穴』では『太陽の季節』がw『稚児男色絵巻』では享楽が、『連理枝比翼巻』ではぐっちょぐちょの乱交が。『春画絵暦豆判組物』『大和らい』『屏風一双の内』でも笑いの要素が好い感じ。

展覧会のメインビジュアルにも使われている『地獄大夫と一休』はクレイジーというかスレスレの危うい領域にいる二人が自在に魅力を放っていて。一休の怪僧ぶりと地獄太夫の色気が凄かったです。

『閻魔大王浄玻璃鏡図』の鬼の造詣が相変わらず素晴らしいし、『鬼の集い』の表情がまたいい。『変化の技を練習する狐たち』は『NARUTO』っぽさがあるw『三味線を弾く洋装の骸骨と踊る妖怪』はブルックだしw『百鬼夜行図屏風』もほんと顔がいい。『<暁斎楽画> 第二号 榊原健吉山中遊行之図』もいい顔!"いい顔"ばっかいってるけど、本当に人物像が伝わる表情が見事すぎて。

『<新板かげつくし>』ではついに妖怪がサザエさんEDライクな影絵になってしまったw

最後の「祈るー仏と神仙、先人への尊崇」の章では『祈る女と鴉』が素晴らしかった。すっきりと冴える遊女の気品と言ってもいい色気と、大きくホログラフィックに迫る鴉。

暁斎は確かに変わった絵を描きます。変わってる事は暁斎のとても大きな魅力です。ただ彼は“変わってる”と言われる事にアンビバレントな気持ちを持ったのではないかとも想ったり。単なる変わり種でなく、彼の中の本質的な美意識が根底にあって。しかしそれはナイーヴ過ぎる感想かもしれません。奇想で勝負するという覚悟の生きざまをみた展覧会でした。

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by wavesll | 2017-04-03 05:05 | 展覧会 | Comments(0)

みたまに響く音 ーゆうき(オオルタイチ&YTAMO)インストアライヴat渋谷タワーレコード

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ゆうき / あたえられたもの (mv version)


渋谷タワレコにてゆうき(オオルタイチ&YTAMO)のインストアライヴをみてきました。
いっや~◎純粋な調べに心洗われるライヴでした◎

オオルタイチさんは最初Beshabyを始めとするソロの奇天烈音楽映像で知って、そこからウリチパン郡も大好きになって。

そんな経緯から最初ゆうきの音を聴いたときは”ほう…”と想ったのですが、実際に生で聞いてみるとオオルタイチさんとYTAMOさんの声や音の重なり、調べのチャレンジにとても感銘を受けて。

単純にいいライヴだったし魂というか“みたま”に響く音、なーんていったらふみカス的にヤバくなっちゃうかもしれないけれどwいやいや、とびきりな音の目茶目茶良いライヴでした。

なんとアンコールも演ってくれて小一時間のインストアライヴ!アルバムに入ってないというアンコールの歌も力強くて良かったなぁ。カツオさんの熱い音ライヴは毎回期待を裏切らないですね。素晴らしいライヴに感謝多謝!

1stフルアルバム『あたえられたもの』を引っ提げての二人の今後のLIVEの予定だと2/23(木)に恵比寿のBATICAでMikikiのイベントがあるそう。なんと前売りは1500円とのこと。この値段は破格だなぁ。興味がある方は是非是非◎
by wavesll | 2017-02-19 18:04 | Sound Gem | Comments(0)

渋谷東急屋上のカーリングバーに行ってきた!

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週末に渋谷東急百貨店屋上のICE WONDER ROOFで遊んできました。

カーリング・エンターテイメントということで、ブラシのシャカシャカはない簡易版カーリングなのですが、チェス X ボーリングといった感覚。

スタッフの人から遊び方を教えてもらえて、回転をかけて壁にバウンドさせたり、ストーンを配置することで邪魔したりとか戦略性があって中々面白かったです。

1レーン15分3000円か30分4000円と値段はちょっと高いかな。最大4人だそうなので、4人なら30分1人1000円ですね。

結構投げる加減が難しく、二人で行って30分やったのですが、それくらいで丁度楽しめる位のボリュームでした。

私たちはずっと投げっぱなしで30分間何ゲームも遊んだのでドリンクは飲まなかったのですが、ホットウィスキーとか魅力的なホットドリンクがあるそう。3/12(日)まで。

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by wavesll | 2017-02-13 19:15 | 小ネタ | Comments(0)

渋谷ストリート複点観測#4 ハンドパン奏者久保田亮平

ハンドパン演奏2久保田亮平


久保田亮平 LIVE 頭バー


昨年末に渋谷で見掛けたクボタリョウヘイさん。
"これはいいぞ"と名刺を貰ったのですが、失くしてしまってその時は紹介できず…ずっと気になっていて何度か部屋を大掃除して探していたのですが、此の度名刺がみつかってYoutube映像などをみることが叶いました。

渋谷/原宿でストリートライヴを行う久保田さん。何しろこのハンドパンという楽器がそそられます。

ハンドパンは何でもトリニダードトバゴのスティールパンから派生した2001年にスイスで開発された新楽器だそうです。

メロディもイケル金属打楽器という意味ではガムランサインワインを想起しますが、直に指で弾くというのがエモーショナルでいいですね、ハンドパン、かなり大好物な音です。

渋谷エリアはストリートミュージュシャンの宝庫、クボタリョウヘイさん、是非また観たい◎

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by wavesll | 2017-02-10 19:21 | 渋谷ストリート複点観測 | Comments(0)

火焔型土器のデザインと機能展@國學院大學博物館で縄文土器をたっぷりと

火焔型土器のデザインと機能展を観に國學院大學博物館へ行ってきました。
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やー!こんなに縄文土器をみれるとは!国宝・重文もあって写真もOK!さらに入場FREE!

縄文土器に火焔型と王冠型があるのも初めて知りました。新潟、富山、山形など日本海側エリアで300年の間火焔型土器は造られていたのか。生で見ると縄目が美しく、炎は流れ星のようにもみえました。これら土器には魚介などを煮た痕跡が残っているそうです。

太古のアートという繋がりでラスコー展@国立科学博物館と共に楽しむのもありかと。渋谷・表参道・恵比寿どこからも遠いですが、これは行く価値あり。2月5日まで。
by wavesll | 2017-01-21 16:05 | 展覧会 | Comments(0)

この世界の片隅にatユーロスペース

渋谷ユーロスペースで『この世界の片隅に』を観てきました。
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EDでしみじみと、ぼろぼろと涙が止まらなかった。ユーロスペースには原作漫画の生原稿とかもありました。
感想を書きたいのですが、ネタバレなしで見て欲しいので、もうね、絶賛レポは出回りまくってるんだから何も言わずに映画を見て、それから感想読んで欲しいっすwみてから読んでくださいw

感想は予告編の後に。

映画『この世界の片隅に』予告編


広島の夢見がちな少女だったすずは、見も知らぬ青年に見初められ呉へ嫁ぐ。
戦時下の日常が淡々と、すずのキャラクターも相まって時にほんわかと描かれます。

戦時下、どんどん配給が厳しくなっていく様子、彼女たちは工夫して少しでも楽しみをみせようとしながら暮らすけれど、社会の切迫さは色濃くて。社会主義的な国、例えば北朝鮮やヴェネズエラ、キューバなんかでも今もそうなのかもしれないと想いながらみていました。

私は去年アピチャッポン・ウィーラセタクン 『光りの墓』をみて、軍というものが日常化している国の案外に危機が張りつめていない空気を想いました。一方で年始に見た七尾旅人/兵士Aでは戦争の最前線で死ぬ兵士の感情、総力戦のおぞましさを感じました。

そして『この世界の片隅に』。"戦時下の日常"で、あんなにもほんわか笑っていたすずさんの笑顔と人間性が崩れていく様が、今の平成の日常と地続きだった"呉の日常"の怖ろしさを味わされました。

そして戦争が終わって、孤児を拾うという人間性の回復が起きたのをみて、笑顔が戻ったのをみて。"あぁ、こんなにも愛らしい人でも戦争の中では人間性を失ってしまう…!"と頭が殴られた気がして。のんさんの声演の素晴らしさも相まり、本当の戦争の恐怖を覚えました。

またすずさんが幼馴染と一夜を過ごすとき、「好きだった」と告白しながら、夫を選んだシーンも響いて。

私も今まで生きてきて、淡い気持ちを持った女の子はいたけれども、今の彼女を選ぶだろうと。
DQ5やったときはビアンカしか考えられなかったけれど、今はフローラを選ぶ気持ちが理解できる。人生を重ねる事の、その重みを感じました。

この映画は『火垂るの墓』というより、『風立ちぬ』との位相づけられると自分では想います。

方や市井、方やエリートとして"あの戦争の銃後"にいた彼ら。
それでも、自分の能力を最大限に活用して"自分の美意識で戦争へ能動的に関わった二郎"に対し、"ただただ成すがままに戦争へ付き合って、そして裏切られるすず"。

『この世界の片隅に』には「この戦争は間違っている」というようなキャラは出てきません。みんな"好い人"で"自分なりの闘い方"をしてる。寧ろエリート層の方があの戦争の無謀さを高い知見から知っている。

市井の人にとっては戦争に巻き込まれたことは『仕方ないこと』だし『したいと想った犠牲』だった。
けれど、『自分がやりたくてやっていたはずの犠牲』でも自分への負荷・反動・傷は深く、"裏切られた"と想った瞬間にすずの怒りは爆発しました。

『したくてした犠牲』も火薬の澱は溜まり、すべてが終わった後で焔が燃え盛る。しかしその時にはすべては終わっていて、後の祭り。行ってみれば犬死の様な激昂。

だから、本当に大切なことは『己を大切にして、空気に流されて犠牲を差し出さない、誇りを持つこと』なのかもしれない、そんなことを、想いました。と同時に、日々の生活の丁寧で実直な"仕事"の細やかな描写がまた愛おしく想えた映画でした。

In This Corner of the World Trailer

物語を思い出してもうこの予告編見るだけで泣ける…(この海外版トレイラー、日本上映版にないシーンもあるのでお薦めなのですがネタバレ要素もあるので映画館で観た後でみるのがおすすめ)。何も言わずにこの映画をみてくれ!!!
by wavesll | 2017-01-18 22:06 | 映画 | Comments(0)

Lake Street Dive live@渋谷タワレコ→GROOVISIONS 5X27→エマーソン北村 live@渋谷タワレコ

渋谷タワーレコードにてLake Street Diveをみてきました。
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Lake Street Dive Plays "I Want You Back" On a Boston Sidewalk

Lake Street Dive: NPR Music Tiny Desk

ソウルのある歌声、小気味いいタンバリン、ギターの人はトランペットも。そしてウッドベースが魅力的で。演奏する指に魅いられました。あっという間の楽しい時間でした。

その後青山スパイラルへ歩いてGROOVOSIONS 5X27展へ。
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Chappieってこの人たちの作品なのかと初めて知って。自分の知ってるプロダクトのデザインも数多く手がけているのを知り感嘆しました。

中でも映像作品が良くて。透明な道路の下からみた映像図なんかは大和絵の逆で面白い。図形化された鉄道の映像作品はジュリアン・オピー展@外苑前MAHO KUBOTA GALLERYにも通じるずっとみれる感。この明るさと記号性は時代を創っているなとかこんな映像が自動生成されるアプリが出来たらヤバイなと想ったり。いいものみれました。

そして再び渋谷タワレコに戻ってエマーソン北村さんのインストアライヴを聴きました。
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帰り道の本 / エマーソン北村

エマーソン北村「ロックンロールのはじまりは」第3弾動画「スピニング・ホイール」

emerson kitamura live @ pyung2 biyori takutaku kyoto, 20120204 short.mov

初めてみる"エマソロ"。Diggin' the Carts的な感性での再発見と言うか、"こんなBGMのスーファミソフトなら名作ゲー間違いなし"というような温かみのある音がとってもよくて。

『スピニング・ホイール』のカヴァーも素晴らしかったし、アンコールまで!キーボードの打音や「へっ!」という掛け声が聞こえるくらい間近で演奏を観られる貴重な機会。すっごく好い時間を過ごせました。
by wavesll | 2017-01-16 06:58 | Sound Gem | Comments(0)

毛玉の毛玉7 「しあわせの魔法」リリースパーティー@渋谷7th Floor

昨年度の楽曲Best3なインパクトだった『ビバ!』を創った毛玉のレコ発ライヴへ行ってきました!
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(写真はkitajimanさんのご厚意で使わせていただいております。)

毛玉 - ビバ!


オープニングアクトはhikaru yamada and the librarians .

山田光さんがラップトップと機材からエナジーのある極彩の音を奏で、Voの穴迫楓さんが北欧エレクトロニカ的な美唱を重ねる形。電話の着信音が使われたり"おっ"と想わせる音遣いなのですが"やっぱりライヴだとCDJとかより楽器演奏の方が絵になる感はあるなぁ"と想っていたら山田さんがサックスも吹いて!これがカッコよかった!

さらにMCで楽曲のサウンドは既存のアーティスト(例えば東京女子流)の音源から作ったものとのこと。おぉ!アヴァランチーズ的音づくりじゃないか!?と知るほどにどんどん好きになっていったユニットでした◎soundclud音源も素晴らしい。めっけものだったなぁ^^

そして愈々、毛玉の登場!
『船』から。最高の幕開け。フォーキーで穏やかな歌から一気に轟音が炸裂する構成が本当に好き。上野さんのギターのうなりはライヴ全編通して最高でした!露木さんのドラムもベースの石黒さんもいい仕事してたなぁ。

そして『ビバ!』

この曲は本当に私の好きなモノどんぴしゃで。
元々毛玉は1stが出たときに横浜タワレコ試聴機で聴いて「フィールドレコーディングを取り入れたチェンバーポップでいい新人バンド出てきたな」と想ったのですが、この『ビバ!』、私的2014年ベスト楽曲、森は生きている - 煙夜の夢 a,香水壜と少女 b,空虚な肖像画 c,煙夜の夢(夜が固まる前)にこれまた大好きな南米音楽の感覚が掛け合わされたかのような質感の超名曲(勿論オリジナリティにあふれてるのがまた大名曲な所以で!)。個人的には2017年の幕開けをエルメート・パスコアールと毛玉で迎えられたのがとても嬉しかったのです。

今夜はゲストに引き続きの出演となる山田光(A.Sax)さん、岸真由子(Chor.) さん、 池田若菜(Fl.) さん、 福岡宏紀(T.Sax)さんを招きフル編成!この音楽はこんな軆を持っていたのかとただただ感動しました。祝祭が此処に鳴らされていました。金管の玄妙でマッシヴな音、いい。

『船』から『プラネテス』までの円盤通りの流れから1st楽曲を交えたライヴを聴きながら『音楽の拠り代』を考えました。黒澤さんの、起伏が穏やかな歌があの好奇心をくすぐられるサウンドを召喚させるような感覚というか。『シャーマンキング』に出てくる“オーバーソウル”とでもいうか、楽器を媒介にとてつもないものを呼び起こすというか。楽器演奏の肉体性と音楽の魔法性に心動かされました。

本編ラストは観客も巻き込んでの『ダンス・ダンス・ダンス』の"らららら"コーラス。そしてアンコールは新曲も。幸せな時間でした。

そして今、帰宅し、予約特典CDで『キジバト』の弾き語りを聴くと、あのとびきり素晴らしいサウンド無しでも、歌そのもの、メロディそのものに温かい素晴らしさがあるのだなと沁みました。『ビバ!』には南米的な音を感じたけど、黒澤さんの唄にも南米の空気を感じる気がしてきた…!

師走にヘンミモリさんの個展でみたエレファントノイズカシマシといい、本当にわくわくさせられる若手のバンドが続々出てきているのが嬉しい限り。今年も色んなバンドをみていきたいです◎
by wavesll | 2017-01-15 00:25 | Sound Gem | Comments(0)

Helmeto Pascoal E Grupo Live at WWW X

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渋谷WWW Xで楽聖エルメート・パスコアールのライヴみてきました!超々良かった!

サンパウロを中心に活動するドイツ・ケルン出身のトラックメイカー/DJ, Thomashの客入れ時のDJからしてハイレベルで気持ちを上げてくれて。祭(パスコアール)の準備の楽しさというか、この時間が永遠に続けばいいのにというような常春具合!そしてパスコアール・グルーポがこれまた凄腕!
最高のクラブ音楽というか、ブラジリアン・ジャズの一番気持ちいい艶がでていて。ポリリズムの奔流が明るく爽快な溌溂さで開放されていて。

エルメートのキーボード(ヤマハDX7)もぐわっと惹き付けられました!電子プログレの頃のジスモンチみたいでもあり。生涯で一番好きなBaião Malandroのあのティルティルした音の正体がトリアングロ(トライアングル)の連打な事を知ったのは最大の収穫かも。
パーカスの人超絶にヤバいなと思ったらパスコアールとコールされて。息子のファビオさんだとか。サックスの人もベースの人もドラムスの人も、ピアノの人も技が凄い!Academia De Dançasってこんな感じなのかなぁと想いを馳せました。

またエルメートが飛び道具的にヤカンや豚笛といった特殊楽器ソロするの、マッドサイエンティストの博士が自分が開発した秘密兵器を出してくるっぽくてすげーツボでw
特にヤカンはディジュリドゥぽく歌い吹いたりめっさアヴァンギャルド!水入れて吹いた時はペルーの古代楽器にも似た始原の感覚を感じました。最後の捌けはバンドのみなが豚のブーブー言う人形で音楽を鳴らして。にっかにかしてしまいました◎
このシズル感はライヴならでは!ハイレベルのその先の実験性も鳴らされて、伯剌西爾の楽団に求める最上の音でした。

ケペルさん達を交えての合奏を挟んだり、アンコールではエルメートが"この場で得たエナジーを表現"とピアノソロからバンド演奏へ行ったり充実の2時間のAO VIVO!!
これ最高のクラブミュージックだなと想ってたら、終演後もThomashが鳴らしてくれて。そしたら皆そう思ってたのか踊る踊る!最高に楽しいエピローグでした。音が止まったのは22時半頃。

WWW Xは初めてだったのですが、階段は面倒かったけど音とても良かった!新春からいい機運を味わえました^^

エルメート・パスコアール(キーボード、ヤカン、豚笛、角笛)
イチベレー・ヅァルギ(ベース、パーカッション)
アンドレー・マルケス(ピアノ、フルート、パーカッション)
ジョタ・ペ(サックス、フルート)
ファビオ・パスコアル(パーカッション)
アジュリナン・ヅァルギ(ドラム、パーカッション)


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by wavesll | 2017-01-09 11:01 | Sound Gem | Comments(0)

七尾旅人/兵士A at 渋谷UPLINK 国家総力戦の苛烈とシンプルな私人の想い

渋谷UPLINKにて七尾旅人『兵士A』を観ました。
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3時間にも及ぶALL新曲による、先の大戦から百年後までの物語で、"現代の戦争で戦後初の戦死する自衛官"を描いた渋谷WWWで2015年11月に行われたライヴのフィルム。映像作品としてリリースされたものをUPLINKが上映したのです。

壮絶なライヴでした。開始のノイズとフィールドレコーディングに乗せたギターの語りから掴まれました。物語は先の大戦で駆り出された"親爺"が炭鉱で働き、原発で働き、"僕らの光を輝かせる"時代から、311、そして"戦前・戦中"へ。ただ中盤迄は“ギターのみの弾き語りだとつまらなく、辛気臭かったり説教臭いのは厭だな”と想っていました。それでも『戦争が始まる前にショッピングモールで買い物』というフレーズは刺さって。

しかしサックスは常に良かったし、梅津和時さんが登場してからは感情が振りきれました。戦争、それも総力戦の惨禍を伝達する激情。そしてシンプルな人と人の想いあい。ギターだけでも強く心打たれて。最後の『誰も知らない』

『あの子は馬鹿だから わからないのという
どれほど望んでも 叶わないよという
ここは火事だから 残らないよという
爆弾が降り注ぎ 止まらないのという
かなしい世界は 終わらないのという
もしも願っても 変わらないよという
だけど 誰も知らない ほんとは知らない』


には心鷲掴みにされました。

政治的・社会的テーマにアーティストがエモーショナルに迫ると『現実を知らない』と唾されるけれど、立ち昇る心情こそが核で。『兵士A』は七尾旅人の『JAM』ではないかと。

“あの偉い発明家も凶悪な犯罪者もみんな昔子どもだってね” “君に逢いたくて、君に逢いたくて、また明日を待ってる”

そしてオリンピックを批判的に歌うパートにF/T 岡田利規 『God Bless Baseball』との共時性を感じたのですが、音楽はテロの速度に追いつかないといけない:七尾旅人が『兵士A』で日本に刻みたかったこと(WIRED)にてBlu-Rayの特設サイトに岡田利規のコメントがあることを知り驚くと共に納得して。

ナショナリズムと競争の一元化された栄光への嫌悪が"国際的なスポーツのコンペティション"にあるのかもしれません。

私自身も半年前リオ五輪を観ながら
スポーツの世界は階級別だし、細かくレギュレーションが決まっていてなるだけその分野では公平にしようとしているけれど、“人生”は無差別級だし、法律はあれどかなり自由度が高い。さらに言えば“競技”ですらないかもしれぬ。人生は一つの観点だけでは評価できない。そこに豊穣さを感じる。
のようなことを想いました。“私”を尊重する“公”が編めればまた違うのかもしれません。

個人的には、例えば現在のシリアの状況に対して手をこまねいて虐殺を許していいのか、緩慢な言論での対処で失われた命は戻らない、と想いながらも、それは米国の手先としてではなく、独立国となるウルトラCとして行うのが理想だと想うし、"独立"の為には経済的、或いは社会福祉という意味で痛みを受け容れる覚悟がないと出来ないと想います。

そうした意味で政治的に日本を救うためには経済成長が欠かせず、一人当たりのGDPを上げるための不効率な悪癖の打破と人間らしい生活の保障による出生率増加が欠かせないと想います。

日本政府には軍事であったり"国際的名声"を追い求めようとする前に経済成長を、その為には"私"的人生の安全網を創ることでイノヴェーティヴな起業への支援すると共に内向きでなく外へ打って出る人間作りという面で制度・空気作りに精を出してほしいと想います。

戦闘の雷撃の後に歌われた『赤とんぼ』は311の後に向井秀徳が歌った『ふるさと』を想起しました。
また『サーカスナイト』"今夜だけ生き延びたいピエロ"という詞は明確に311を経た詩だと想います。

今が戦前だとすれば、"平成"という時代が終わるとともに仮初の平和も終わるのかもしれないと感じたり、平成という不協和音が多かった時代にそれでも戦争なく生きたと愛おしさを覚えたりします。しかしそれもセンチメンタル過剰な話で。

例えばアピチャッポン・ウィーラセタクン『光りの墓』での戦争や兵士の日常性を想ったり。タイはカンボジアと領土紛争があるしアジア唯一占領されたことのない独立国。日本は零or百、いや零or兆に、不安を高めすぎている嫌いがある、というか激昂しやすく半端を許せない悪しき完璧主義で何事にも当たってしまうように想いました。

呪いの螺旋に墜ちずに、ふるさとへの自然な想いを。それを達成する一番の功労者は日々傍を楽にしていく市井の人々。その末席にいる私も自慰に陥ることなく、働きを積んでいくしかないし、オルタネイティヴな視点をそれぞれが持つことの重要性を旅人から襷を受け取った想いになりました。何より七尾旅人のエコーをかけた叫び、すげー好きだなと改めて想いました。音楽としても心打つ名演でした。

向井秀徳 - ふるさと

by wavesll | 2017-01-05 00:27 | Sound Gem | Comments(0)