タグ:ART ( 226 ) タグの人気記事

KINOMURA's cutting picture『I am PANCAKE GIRL』@Potter cafe

c0002171_15182708.jpg

c0002171_15184239.jpg

c0002171_15185759.jpg

c0002171_15190992.jpg
c0002171_15172894.jpg

c0002171_15175883.jpg
c0002171_15154350.jpg
c0002171_15161375.jpg
c0002171_15164318.jpg


高円寺のぽたかふぇ。にてキノムラさんの個展をみてきました。

ポップな切り絵で可愛らしくて好い良い!絵にぴったりなイメージのキノムラさんご自身も土日と最終日(12/27)は在廊されるそうです。今夜(12/16)19:00-21:00はレセプションパーティーだそう。

直に見ると切り絵の質感が素晴らしい効果を生んでいました。蜜が入った特製のマキアートラテも美味しかった◎ぜひぜひお薦めです★

by wavesll | 2017-12-16 15:23 | 展覧会 | Trackback | Comments(0)

「怖い絵」展 at 上野の森美術館 画の背後にある物語性と劇的瞬間の美しさ

c0002171_20365004.jpg
上野の森美術館で休日には2h待ちの行列をつくっている「怖い絵」展。今は連日20:00まで開館が延長されているこの展覧会に並んできました。

中に入っても物凄い人で。正直ビックリというか、”このラインナップでこんな混む!?”とw 逆に普段見てる歴史的な銘品揃いの展覧会凄いなとw

『怖い絵』シリーズは何でもかなりの重版出来らしく、世界一受けたい授業にもキュレーターの中野さんが出演しているとかで、普段展覧会をみに行かない方々にかなりリーチ出来たのかもしれません。

なので、多くの人が館内で正攻法でみようとするので、ちょっと絵を通り過ぎてから逆側からみたり、2列目からみたりサッと隙間からみたりするとかなりスルスルと見れる感じです。というかこの混み方では覇道じゃないと。箱が狭いこともあり体感は北斎展@あべのハルカス国宝展@京博並みでした。

先程”このラインナップでこんな混む!?”と書きましたが光る作品は幾つもあって。

特に女神、妖女、ファム・ファタールが描かれた作品に惹かれました。

一番美女だと感じたのはハーバート・ジェイムズ・ドレイパー≪オデュッセウスとセイレーン≫のセイレーン達。若い女の子の官能性の極致。セイレーンだと美女でなく妖獣ですがギュスターヴ=アドルフ・モッサ≪飽食のセイレーン≫も良かった。


この展覧会では作品と同じくらいキャプションが主役となっていて、背景や意味が語られていて。怖い絵といってもスプラッターではなくてじわじわと怖いものが多く、中には”「死にたい」と言っていたら髑髏が現れてしまい「この荷物を運ぶの手伝ってくれ」と翻意して言う様子”が描かれたジョセフ・ライト≪老人と死≫なんて作品も。

『サロメ』の挿絵画家ビアズリーの暗澹さが滲むチャールズ・シムズ≪ワインをたらふく飲む僕と君にこれらが何だというのだ≫やこれもチャールズ・シムズの≪そして妖精たちは服を持って逃げた≫なんてのは小人がきらゆらと描かれて。著名人やその時々の風俗・迷信という題材の面白い作品が多いのも「怖い絵」展の特長と言えるでしょう。

そしてチャールズ・シムズ≪クリオと子供たち≫は戦争で死んでしまった子供たちが血を流す女神の元で聴き入っているという、どこまでも明るいヴィジュアルなのに死が描かれている作品で、確かにこれは怖い絵だと感じました。

一方で昏いヴィジュアルの怖い絵の代表がウォルター・リチャード・シッカート≪切り裂きジャックの寝室≫。切り裂きジャックに強烈な関心を示したシッカート。実は彼自身が切り裂きジャックだったという調査が発表されていて。解説も含めて絵を見た時の負のエナジーというか、正に本展の狙い通り鳥肌が立ちそうになりました。

またその隣のニコラ=フランソワ=オクターヴ・タサエール≪不幸な家族(自殺)≫は今まさに練炭自殺をしようという場面が描かれていて。これもしみじみと恐ろしい絵。

本展はいわゆる”綺麗目”な画が多く、ヴィジュアル表現としては同じようなテイストが多い印象でしたが、中には”おぉ!”と想わされる絵もあって。凶悪な笑みを浮かべるピエロ達が舞台上?のキスする男女を眺めるジョン・バイアム・リストン・ショー≪人生はこうしたもの≫なんかはかなり好きでした。

そして展示の中に何気に有名画家の作品もあったり。エドヴァルド・ムンク≪森へ≫はまるでデジタルな森淵へ歩んでいくような心象風景が近現代な感覚。ギュスターヴ・モロー≪ソドムの天使≫は神々しく光り輝きながら殺戮をつくす天使が印象的。パリ初期の不遇な時代の鬱々とした絵が意外なポール・セザンヌ≪殺人≫やヒエロニムス・ボス風の作者不詳(オランダ派)≪聖アントニウスの誘惑≫なんてのも。

モチーフの面白さでいうとウィリアム・ホガース≪ビール街とジン横丁≫は溌溂と生きるビール街と、アルコールに冒されたジン横丁の悲哀が。今だとその内ストロングゼロ文学な絵画が出てくるかもしれません。

絵画の物語性でいうと死体を出廷させて有罪を言い渡した場面を描いたジャン=ポール・ローランス≪フォルモススの審判≫や噴火という大災害を描いたフレデリック=アンリ・ショパン≪ポンペイ最後の日≫、そして後に運命が暗転する前の栄華を描いたフレデリック・グッドール≪チャールズ1世の幸福だった日々≫も「怖い絵」でした。


王位継承権をめぐって反逆の汚名を着せられ処刑された若き乙女の白く透明な美しさ。それぞれの登場人物がきちんと素晴らしい演技が込められていて、劇的な場面の物語性と絵画表現としての圧倒的な美しさが。正に真打。これは観れて良かった。

なんだかんだで結構楽しい展覧会でした。そして物語性や意味性の解説がこれだけの需要を喚起するとは。これに味をしめられてこんな感じの展覧会をやられまくったら困りますが、寧ろ他業種、洋楽PRや翻訳書PRの人達にとってはかなり刺激を受けるプロジェクトなのではないかと想いました。

12月17日まで。最前列で全て見たいというのでなければ平日仕事終わりにサクっとみるのがお薦めです。

by wavesll | 2017-12-07 21:36 | 展覧会 | Trackback | Comments(0)

安藤忠雄建築の地水火風. 安藤忠雄展@国立新美術館の≪光の教会≫に『風の建築』をみる

c0002171_18412677.jpg
c0002171_18413937.jpg
c0002171_18415130.jpg
c0002171_18420418.jpg
c0002171_18421650.jpg
c0002171_18422890.jpg
国立新美術館開館10周年 安藤忠雄展―挑戦―に行ってきました。

出掛けにコンビニでチケットを発券し、9:30頃に現地についてまだ開いてないチケット売り場をスルーして展覧会に並ぼうとしたらもう大分人が並んでいて。

≪光の教会≫のまっさらな写真が撮りたかった私はやきもきしたのですが、入場してみると先に入った人達は直島ブースに人だかりをつくっていました。

今日は安藤さん自らによるギャラリートークの最終日だったのです。

順路の途中に野外に出る形で建てられている≪光の教会≫にも既に人はいましたが、お互い察していただけたお陰で満足のいく写真が撮れました。

その後、安藤忠雄さんと藤本壮介さんのギャラリートークを拝見。

「アジアには活気がある」「日本のように消費をしない国には未来がない」「仕事や資金をいかに社会に還元するか」「二度とやりたくないと想う位一度は働いてみるといい」「最近の人は本を読まなくなった。子供向け図書館のプロジェクトをしている」「大学生で可能性があるのは2年まで、3年からは自由がない」「自分で考えろ」などを楽しい語り口で語られていました。

安藤さん自身も「自分のつくった家は住みずらい、けどそこは自分で何とかしてほしい」とw

安藤さんの設計した渋谷駅は全くもって使いづらいし、表参道ヒルズなんかもイマイチなユーザビリティだと感じるのですが、Artとしての建築づくりには強烈なエゴが必要となるのかもしれない、そしてそれは"人生に於けるディレクション"でもそうなのかもしれないと想わされました。

その後最初に戻って展示を観ようとして、個人の邸宅の模型や写真が並んでいたのですが、まぁ混みあっていて。なかなかスムーズにみれなくて。

そして大きな模型展示なんかもあってヴェニスの≪プンタ・デラ・ドガーナ≫やパリの≪ブルス・ドゥ・コメルス(進行中)≫なんかの展示には”おぉ!こんなストレートに近い引き出しもあるのか”とも想ったのですが、建築系の展示はオスカー・ニーマイヤー展以来だったのもあり、通常の展覧会とはいささか鑑賞の勝手が違うなという感じ。

そんな中でも1/1サイズの≪光の教会≫は大きなインスタレーション体験となりました。混みあってきてからも、前に人が入る時もあれば、みなで写真を撮るために人が引いたりしたりもしていました。

2回目の今度は1人でのギャラリートークを聴きながら眺めていたのが≪真駒内滝野霊園 頭大仏≫という大仏を丘で覆ってしまった作品。”この作品や≪地中美術館≫なんて、古墳みたいだよなぁ”と想ったときに、私の中で”地水火風”という想念が湧きました。

≪頭大仏≫≪地中美術館≫等が『地』、北海道勇払部の≪水の教会≫やその他多くの水を湛えた建築作品が『水』、そして≪光の教会≫が『火(日)』、四大元素の建築を彼は造っている。では安藤忠雄は『風の建築』もつくっているのではないか?この視点を引っ掛かりに展覧会を見ることが出来るかもしれない。

しかし中々『風の建築』をみつけることは能わなくて。確かに≪ロックフィールド静岡ファクトリー≫なんか風車もあったり、或いは映像展示≪もうひとつのANDO作品ー継続する力≫でのビルや街区の緑化事業は植物が風に揺れる様がありましたが、自分の中でパキっとこなくて。

”そろそろ帰るか。。最後にもう一度≪光の教会≫をみるか”と、内部に入り、ベンチに座り、十字の光隙を眺めていた時にすっと”その先の空間、空気”がダイレクトに感ぜられて。それは風や冷気が直に入ってくることもあって、”そういえば茨木の≪光の教会≫の十字はガラスで埋ってるらしく、今回安藤さんたっての願いで孔として明けたんだよな”と想ったときに”これは風(空気)の建築と呼べるかもしれない”と想って。

広大な外の空間を予期させるイコンとしての光の十字に、この展覧会のヴァージョンで安藤忠雄は地水火風の風も成したのだと想ったのでした。

ちなみに新美の敷地に建てられた≪光の教会≫は西向きなので朝日が入らず、14~16時ほどが一番輝くそうですが、茨木春日丘教会のように十字の光が床に照らすことはないそうです。ただ妄想ながらいいEurekaを得ることが出来ました。

by wavesll | 2017-12-06 19:24 | 展覧会 | Trackback | Comments(0)

Kimono Roboto at Omotesando hills

c0002171_19584641.jpg
c0002171_19592816.jpg
c0002171_19585760.jpg


by wavesll | 2017-12-05 20:59 | 展覧会 | Trackback | Comments(0)

EXHIBITION : 中國最先端 C.H.I 池磊 @DIESEL ART GALLERYにみる蒸気波的狂騒

c0002171_20514913.jpg
c0002171_20514099.jpg
c0002171_20513137.jpg

c0002171_20230969.jpg
c0002171_20232960.jpg
c0002171_20240135.jpg
c0002171_20252481.jpg
c0002171_20254671.jpg
c0002171_20290157.jpg
c0002171_20294622.jpg
c0002171_20300621.jpg
c0002171_20301963.jpg

渋谷DIESEL ART GALLERYにEXHIBITION : CURRENT 中國最先端 C.H.I 池磊を観に行ってきました。

中国の藝術家は例えば横浜トリエンナーレでも活躍したアイ・ウェイウェイがそうであるように、政治的な思想性から中国国内から出て、海外で活動/評価されることが多く、実際の中国内部のアートの蠢きは中々触れることが叶わないものがありますが、この池磊氏はまさに中国国内で活動し人気を得ているという点でまず興味を惹かれました。

赤が共産党とコカ・コーラのWミーニングであったり、ファッショナブルな広告に黒髪のアジア人女性を使ったりするところに今の上り調子の中華からの西洋に向けた自信や眼差しを感じたり、或いは近年のパステルな作品に関してはチェン・ティエンジュオの作品にも通じる感性を感じました。

上海万博に行ったときにみた奇妙奇天烈なビル群と青く照らされ街中が六本木のような高速道路、そんなバブルな狂騒を想起して。中国は今まさにVaporwave & Future Funk的な事象が発言しているのだと想わされる、熱を感じる展示でした。

by wavesll | 2017-12-05 20:30 | 展覧会 | Trackback | Comments(0)

太陽の塔ロボが土偶み@TAMASHII NATIONS AKIBA

c0002171_20133047.jpg

by wavesll | 2017-12-05 19:14 | 展覧会 | Trackback | Comments(0)

TOKYO MINERAL SHOWがアノマロカリスの化石やアンモライト、ビスマス鉱石や透明骨格標本、菊花石にラピスラズリの原石etcをみれ超楽しい

c0002171_22481278.jpg
c0002171_22132632.jpg
c0002171_22141309.jpg
c0002171_22144694.jpg
c0002171_22513680.jpg

c0002171_22533943.jpg

c0002171_22174699.jpg
c0002171_22181539.jpg
c0002171_22555252.jpg

c0002171_22220133.jpg
c0002171_22231005.jpg

c0002171_22234055.jpg
c0002171_22574792.jpg

c0002171_22261082.jpg
池袋サンシャインシティで開かれている東京ミネラルショー2017に行ってきました!鉱物の即売会で、国内外の業者さんが所狭しとブースで鉱石を販売していました。

入り口で「写真撮影はNGですか?」と聴くと「ブースで許可を得ればOKですよ」との答え。「Excuse me. Can I take a picture?」と尋ね、OKを得た上で撮影してきました。

今回の目玉は澄江(チェンジャン)・バージェス動物群化石で、カンブリア紀のユニークな生物が展示されて。中でもアノマロカリスの化石がみたくて足を運びました。

現場で一番心がときめいたのはオパール状の遊色を持ったアンモナイトであるアンモライト。まこと心奪われる美しさ。

その他にも恐竜の化石や水晶、透明骨格標本や岐阜の菊花石、珊瑚やラピスラズリの原石など盛りだくさん。ビスマス鉱石がみれたのも嬉しかったです。会場には虫入り琥珀のガチャポンなんかも◎

今まで宝石を持とうという気になったことはなかったのですが、十月生まれで誕生石がオパールなのでいつかアンモライトを自宅に飾れたらいいな何て思いました★

by wavesll | 2017-12-01 22:42 | 展覧会 | Trackback | Comments(0)

東博常設展にて好い写楽や好い月岡芳年、そして刀や絵師の仕事をみる

東洲斎写楽 ≪中島和田右衛門のぼうだら長左衛門と中村此蔵の船宿かな川やの権≫
c0002171_18141706.jpg

東洲斎写楽 ≪紀伊国屋納子 三代目沢村宗十郎の孔雀三郎≫
c0002171_17261241.jpg
月岡芳年 ≪英名二十八衆句 古手屋八郎兵衛≫
c0002171_18183616.jpg
月岡芳年 ≪英名二十八衆句 笠森お仙≫
c0002171_17304088.jpg
月岡芳年 ≪英名二十八衆句 福岡貢≫
c0002171_17312493.jpg
歌川広重 ≪名所江戸百景・蓑輪金杉三河しま≫
c0002171_17321198.jpg
寺崎広業 ≪秋苑≫
c0002171_17325463.jpg
≪小袖 染分綸子地若松小花鹿紅葉模様≫
c0002171_17334859.jpg
岸連山 筆 ≪猪図≫
c0002171_17343004.jpg
喜多川月麿 ≪相州江の島巖屋の図≫
c0002171_17350895.jpg
荻生徂徠 ≪文語≫
c0002171_17361010.jpg
徳川綱吉 ≪和歌≫
c0002171_17365230.jpg
c0002171_17371433.jpg
三井親和 筆 ≪詩書屏風≫
c0002171_17375806.jpg
円山応挙 ≪波濤図≫
c0002171_17412951.jpg
≪熊毛植二枚胴具足≫
c0002171_17421820.jpg
≪紅糸威二枚胴具足≫
c0002171_17425122.jpg
≪白糸威二枚胴具足≫
c0002171_17433722.jpg
≪瓶形四君子図七宝水柱≫ ≪瓶形梅桜文七宝水滴≫ ≪重丸瓶形花文七宝水滴≫
c0002171_17444974.jpg
≪火事羽織 紺木綿地刺子人物模様≫
c0002171_17483854.jpg
≪火事装束 猩々緋羅紗地波鯉模様(抱き茗荷紋付)≫
c0002171_17492524.jpg
≪太刀 長船景光(号小龍景光)≫
c0002171_17500750.jpg
≪太刀 備前元重 銘 備前長船元重 観応二二年十二月日≫
c0002171_17505707.jpg
≪刀 関兼元≫
c0002171_17513314.jpg
≪刀 相州正宗(名物 石田正宗)≫
c0002171_17521876.jpg
≪刀 長曽祢興正 銘 東叡山於忍岡辺長曽祢興正作之≫
c0002171_17541552.jpg
≪刀 堀川国安 銘 国安≫
c0002171_17551363.jpg
≪刀 来国光≫
c0002171_17555798.jpg
≪脇指 畠田光守≫
c0002171_17563352.jpg
≪脇指 相州貞宗(号 石田貞宗)≫
c0002171_17570585.jpg
≪黒漆小脇指 無銘 貞宗(号 石田貞宗)の拵≫
c0002171_17584461.jpg
≪獅子造鱗文兵庫鎖太刀≫
c0002171_17591889.jpg
≪沃懸地葵紋蒔絵合口≫
c0002171_18000196.jpg
≪沃懸地葵紋蒔絵螺鈿打刀 銘 助真の拵≫
c0002171_18094200.jpg
≪梨地笹龍膽車紋蒔絵糸巻太刀 銘 貞真の拵≫
c0002171_18101732.jpg

この写楽とか芳年とか、かなり好きな感じでした。

最近の刀剣ブームでかなり見る機会が増え、段々と「この刀いいねぇ」と想うようになったりw

ここには載せていませんが国宝室には万葉集が。また信長の肖像画の掛け軸なんかも。常設展と言っても結構な頻度で展示替えしているので、特別展を見るたびに新鮮に楽しめて満足感高しです◎

by wavesll | 2017-11-28 19:07 | 展覧会 | Trackback | Comments(0)

フランス人間国宝展 at 東京国立博物館 表慶館が素晴らしかった

c0002171_20043703.jpg
東博・表慶館にて開かれたフランス人間国宝展に最終日に行ってきました。

日本の通称人間国宝(重要無形文化財の保持者)認定を基に、フランスにおいて認定されたメートル・ダール/Maître d' Artの保持者たちの作品群。日本伝統工芸展とか好きな人にはかなり響きそうな展覧会でした。

まず入ると陶芸家ジャン・ジレルの≪Tennmoku(天目)≫が。
曜変天目の再現としては瀬戸の陶工の長江さんの方が見事なように感じましたが、ジャンさんの作品もメタリックな天目として愉しめました。

そして奥に入ると鼈甲細工、革細工、金銀細工の部屋が。

クリスティアン・ボネによる鼈甲が光に透ける≪花瓶≫はアールヌーヴォー的な卵にもみえて。セルジュ・アモルソによる革鞄≪クフ王≫シリーズは品の良さと格好良さを非常に感じさせられました。

そして≪グラス チューリップ≫がメインヴィジュアルにも使われたロラン・ダラスプの金銀細工。
ファンタジー世界の砦のような≪パンチボウルとレードル≫、銀の枝が伸びる≪枝付き燭台≫、≪キャビア船≫、≪トレイ≫、≪ゴブレット≫も好いし、コップで表現された≪ドン・キホーテとサンチョ・パンサ≫なんてのも。≪一輪挿≫も粋でした。

階段を上に上がると麦わら象嵌細工、壁紙、真鍮細工の一室。

フランソワ=グザヴィエ・リシャールによる和紙の壁紙≪オービフォールド≫が明暗の変容をするライティングに映えて。

その中に包まれるナタナエル・ル・ベールの真鍮細工が何しろ素晴らしい。

アーク・ノヴァのような≪マヨルカ≫と≪無限≫。臓器のような身体性を感じさせる≪灰色≫。≪トルソー≫というなの壺。肺がイマージュさせられる≪呼吸≫。金と黒の須恵器 子持高坏のような≪テーブル オペラ≫、緑・黄緑、そして木の茶の≪テーブル シャイアン族≫。そして本展随一の印象を受けた黒孔雀のような≪テーブル 春の月≫が美事でした。

リゾン・ドゥ・コーヌの≪ルクソール≫という家具もシックとゴージャスが両立していて素晴らしかった。

第四室は 傘、扇。これがまた素晴らしく良くて!

ミシェル・ウルトーによる傘たち。椿姫な≪日傘 日本≫やレースがひらりとする≪花嫁≫、≪イシス:豊饒の女神≫の舞う赤。老婦人が持ってたら凄くイイ感じの≪パゴダ≫、確かにアール・デコな≪アール・デコ≫や確かにアフリカな文様の≪アフリカ≫。

跳ねるデザインの≪突風≫や植物な白岩感のある≪フォンタンジュ嬢≫、淑女のスカートの中を覗いてしまったようなコケティッシュさのある≪土星≫、赤が映える≪日傘 スペイン≫、本当に上品な落ち着きのある≪銀杏≫、どれも素晴らしかった。

そしてシルヴァン・ル・グエンによる扇がまた好くて。日本で生まれた扇子が現代フランスの感性でリファインされていて。

”こんなのありかよ!”というようなボウボウが出た≪イソギンチャクの夕べ≫や、立体の羽根の≪香り立つポップアップ≫。そして透明な”トゲ”がでた≪ウニ≫、≪ホワイト・ウェディング≫も立体的で。前衛扇子。

四角と丸のカタチの≪非対称なスルタン妃≫や畳むと三角形になる≪ピラミッド≫。珊瑚の様な柄の≪ゴルゴン≫、抽象画な≪セルジク≫にそれが折り目で立体的になっている≪セルジク 折り紙≫、空に風に流れる雲が描かれた≪風の神アイオロスに捧ぐ≫や、≪マラルメに捧ぐ≫も美がありました。

菱形の折り目達がついた≪ダイヤモンド≫や広告が織られた≪200%≫、PSのゲーム『IQ』のようなヴィジュアルの≪格子(ピックに捧ぐ)≫や人の顔とグラスのだまし絵が描かれた≪ジュリエット・グレコ≫。≪孔雀の太陽≫も美しかった。

対になる白鶴が表現された≪鶴≫、立体裁断な≪星々のきらめき≫、木の感じがいい≪秋の夕暮れ≫にクリスタルも使われた≪カロリーナ≫。柄の部分が蓮な≪蓮(黒/革)≫にまさに黒蓮が表現された≪蓮(黒)≫。

ヴェールがついた≪霧氷の花びら≫に広げた時逆三角形になる≪トライアングル≫、マジシャンのような≪ホワイト&ブラック≫といい、非常にアヴァンな扇、大変愉しめました。

そして吹き抜けの空間を抜けるとピエトロ・セミネリの折り布が。

まず目に飛び込んでくる≪トレーン≫が凄い!黒い鳳凰の尾のよう!圧倒され、思わず”すげぇな”と呟いてしまいました。

そして≪権力者≫、≪強さ≫、≪義務≫はどことなく東洋というか、スルタンな感じを思わせる作品。≪力の荘厳≫は鎧のようで、≪隠遁者≫は恐竜の鱗のよう、≪深き淵より≫も美しい黒の連なりでした。

第6室は銅盤彫刻、紋章彫刻、エンボス加工(ゴブラージュ)

ジェラール・デカンの紋章彫刻による≪明日≫はガラスに動物たちを浮き上がらせる連作。金の円柱の≪方舟≫とこれも動物が彫られた≪陶印≫も良かった。

ロラン・ノグのエンボス加工による≪構造と動き≫はミニマムな複雑性というか、白地に立体的な構造が編まれていて、”こんなの家に飾ったら最高の空間になりそう”と想いました。

≪ITO≫は細い糸のような線で幾重にも円が重なる作品。紙に死神などがエンボス加工で画かれた≪黙示録≫も。

リアルな大和絵のような金色の空を見上げる≪雲1≫、≪雲2≫や≪三連作 風景≫も素晴らしかった。

さらにファニー・ブーシェの≪継承≫は神域の空間が広がっていて。白いふわりとした布の花の上に銅の球が浮かんで。感銘を受ける、非常にシンボリックな逸品でした。

そして階段を降りるとネリー・ソニエによる羽根細工が。

花を中心に植物が羽根で形づくられる≪沼地のはずれで 蜜採集≫や羽根で竜魔がつくられた≪ドラゴン≫、木のウロが羽根によってつくられて金の虫が這う≪窪み≫の感じなんかアルチンボルドに通じるものを感じて。

アクアリウムのような≪ツグミと鯉 分け与える≫や実際の林檎の木に羽根を飾った≪夏の盛り 思いがけない樹木≫なんて作品も。

そして最後の部屋はエアニュエル・バロウによるガラス作品。ガラスの巨大な波があらわれている≪探究≫には金沢国際ガラス展でみた作品群を想い起しました。

この展覧会、フランスの現代工芸を観ることが出来てなんか世界が広がった気がしたし、表慶館の建築も凄く雰囲気があって行って良かったです。今後も表慶館で開かれる展覧会、ちょくちょくチェックして行こうと想いました!

c0002171_21280128.jpg

by wavesll | 2017-11-27 21:28 | 展覧会 | Trackback | Comments(0)

シャガール 三次元の世界展@東京ステーションギャラリーにて大理石の彫刻と陶器によって浸透率が高められ、絵へ導かれる

c0002171_13524649.jpg

東京ステーションギャラリーにてシャガール 三次元の世界展をみてきました。

シャガールって今まで熱心には観てこなかったというかメルヘンな感じがちょっと体に馴染まなかったのですが、立体のシャガールって凄く良くて。

陶器は立体のキャンバスで思う存分表現に遊んでて、彫刻はきらきらが散りばめられた大理石の聖明さにシャガールの闇か光化されてる感じ。そして絵の濃部に辿り着く。いい展覧会でした。

まず最初の部屋で目に入るのが≪誕生日≫。宙に浮かんでひょいっと恋人にキスする姿。その”カタチ”が唯一無二だと感じて。そしてその傍に大理石に彫られた≪誕生日≫が。この”新しいシンボリックなカタチの創造”が特異点としてのシャガールを感じました。

同じ部屋には≪ふたつの頭部と手≫という大理石の彫刻が。まるで角砂糖のような質感が素敵で。展覧室に入って最初の作品≪町の上で、ヴィテブスク≫は故郷の街の空を飛ぶ恋人たちが記号的に描かれていてプロトタイプ性を感じました。

そして愈々陶器の展示が。≪青いロバ≫には小学生が紙粘土でつくったようなピュアさが素晴らしくて。このための下絵も展示してあって制作過程がわかる展示としてもいいし、下絵等の途上の品もそれ自体が作品として魅力的でした。≪二羽の鳥≫もそうですが、シャガールのメルヘンな色遣いが陶器に色づいた透明な色彩がとても美しくて。

その傍の絵画だと≪逃避 / 村の上の雄鶏と雄山羊≫の山羊がまた象徴的に昏さがあって対照的でした。≪彫刻された壺≫の大きく口が開ききった壺に、”あぁこの人は自分の立体のキャンバスとして陶器に絵を描いているのだな”と。≪把手のついた壺≫のフリーキーに突き抜けた色彩がまた良くて。

マティスのような≪井戸端の女≫や内臓のように肉体的な≪預言者エリヤの馬車≫そして≪横たわる女≫のテラコッタの素焼きも魅力的。≪水浴する女≫はテラコッタとブロンズ製の二品が。

≪青い婚約者たち≫の男に女二人の絵が立体化した感じも物語性があっていいし、≪キマイラ≫は古代から発掘されたような惹きがありました。

≪空想の動物≫も白い石膏製と黒いブロンズ製で、組み込まれた恋人像が白は骨、黒は筋肉のように感じました。≪緑の夜≫の仄かな灯り。≪ラ・バスティーユ≫は昏く赤い影が。≪山羊に乗る子供≫のブロンズ像は毛並みが植物の様でした。

テラコッタの≪雄鶏≫は溶けかかったしっとりした肌質で、石膏の≪雄鶏≫は木を彫ったような質感。墨絵の≪画家と雄鶏≫には年賀状感も。≪鳥≫と≪鳥=魚≫は神話的な古代性を感じました。

≪黒い手袋≫は肉感のあるまなざし。シャガールは少女趣味に感じていたけれど、やはり男の絵なのだなと。≪たそがれ≫は世界で恋人と二人だけで寄り添って生きる様が。ここまで描けるのは自己陶酔がある男の弱さや良さなのだなと。

≪二つの顔のある頭部≫は逆さに繋がった男女の顔が描かれた絵画。≪大きな人物≫は最初の妻ベラとベラがなくなった後再婚したヴァヴァの融合像。シャガールにとって青は特別な色なのだなと。

≪二つの顔を持つ紫色の裸婦≫のムラサキが鮮やか。≪月明りに照らされる二重の顔≫は2人の女性のペルソナが。ヴァンスの石で創られた≪恋人たち≫はがっちり触れ合い離れない感じ。大理石の≪自画像≫は白くてきれい。≪黄色い顔の自画像≫もテーマカラーはブルー。

≪サン=ジャン=カップ=フェラ≫の『Bバージン』な青。≪二重の横顔≫はギリギリな造形が面白い。≪青い羽根の振り子時計≫も大きな鳥と柱時計が印象に残る幻想的な絵。≪小舟と魚≫も月夜の青で。

シャガールは色味がつくと昏い方向に傾いていく気がする一方で大理石の彫刻はきらきら輝く粒子が白に明度が高くて、シャガールの昏さを明るく昇華して非常にいいなと想いました。

≪女と動物≫はまるで3DCGをぐりぐりやってるような鑑賞体験。油彩の≪緑の目≫の大きな目や≪ヴォテブスクの上に横たわる裸婦≫は故郷の灰空に浮かぶ女性の身体が。≪恋人たちと山羊≫は愛し合う二人に山羊が交わる感じ。≪雲の中の恋人たち≫は恋人たちを金色の光が包んで。

≪波の上のロバと鳥≫は仏画のような穏やかな描写。≪恋人たちと木≫は隆起する大理石の質感が見事。≪赤い雄鶏≫のカップルを見つめる優しい赤鶏のまなざしが良くて。≪雄鶏と女≫≪鳥と恋人たち≫、≪雄鶏と恋人たち≫のための下絵の鳥もいい。鳥はポジティヴな象徴に感じました。

≪女と魚≫の身体の斜めな立体平面感。魚だと≪通りの魚≫や≪魚のある動物≫は食が様々な場面で画かれて。食という意味では≪鳥の上の女≫のまな板感と皿に描かれた≪腕をあげる女≫も良かった。

ユダヤ人であるシャガールは旧約聖書をテーマに様々な作品を残していて。

イシュタルの青い門が描かれた≪青いアーチの前の人物≫もいいし、≪聖書の女 ラケルとレア≫や≪聖書の女 サラとリベカ≫の白い大理石に描かれた平面彫刻が綺麗で。

≪エルサレム(嘆きの壁)≫が実際の東京駅のレンガの壁に置かれる演出も良かった。その隣にはもっと引いた光景が描かれた≪エルサレム≫も。

そして絵画では白眉の≪過越祭≫。聖なる夜の墨夜に赤と緑、そして黄色が入り、天使が闇の中で福音を鳴らす。凄く好きな作品でした。

≪アブラハムの犠牲≫は大理石の生成の形に彫られていて。≪モーセと十戒≫もいいし、≪モーセ≫が彫られたロニュの石の古代遺跡感が素晴らしい印象を与えて呉れて。≪竪琴を弾くダヴィデ≫のための下絵の色味のコラージュ感がこれはこれで特別で。

≪ダヴィデ王≫の天使が訪れる瞬間。大理石の≪ダヴィデとバテシバ≫の荘厳な雰囲気。ロニュの石で創られた≪バテシバI≫と≪バテシバII≫は遺跡をみるかのよう。≪聖母の前のキリスト≫のための下絵のコラージュの良さ。≪十字架降下≫は仏画のゆうな朴訥とした感じ。≪燭台≫はとぼけているのがいい。

≪『聖書』のための挿絵:≪カルメル山上のエリヤ≫(テリアード版『聖書』第2巻、版画86)≫と≪『聖書』のための挿絵:≪夢に現れた神に智慧を与えてくれるよう願うソロモン≫(テリアード版『聖書』第2巻、版画77≫は銅版やエッチングの過程も展示してありました。

大理石の≪アダムとイヴ≫も朗らかに笑って。≪天蓋の花嫁≫の二人の花嫁。≪キリストと雪の村≫の空を飛ぶソリ。≪ヤコブの梯子≫は人々の歴史が梯子の垂直で顕わされて。≪キリストの磔刑≫は傷口が赤くにじんでいました。

≪ダヴィデ王≫の二柱の彫刻。≪橋の上のキリスト≫の昏重さの一方で≪二人の裸婦と山羊≫の菩薩な顔。≪花束を持つ恋人たち≫のプロヴァンスの石の古代な風合い。≪聖母子≫は生成りの力強さがあり≪聖母とロバ≫のシンプルさも良かった。

花をシャガールは愛したらしく、とても詳細に明るく描かれていて。≪青い花瓶の花束≫の熱や≪花束の中のカップル≫の幸せそうな姿。黒髪が華になっていく≪夜の裸婦≫の女の子の可愛らしさ。≪燭台と白いバラ≫の机一杯に広がる華束。≪赤い背景の花≫の燃えるエナジー。

≪逆さ世界のヴァイオリン弾き≫のふわっとした印象。≪アルルカンの家族(タピスリーのための下絵)≫の太さの生命力。≪地上の楽園≫と≪村の恋人たち≫のエデン感。≪雄鶏と恋人たち≫の大理石に彫り込また姿。大理石とブロンズの二体の≪女=雄鶏≫も良かった。

≪黄色い家と屋根の上のロバ≫のファンタジックさもいいし、≪ラ・コリヌ(ロバ、魚、月、二羽の鳥)≫と≪ラ・コリヌ(二羽の鳥とウサギ)≫はなんとエルサレムの石でつくられて。

1970年近くになるとシャガールの画がネクストレベルへ行く感じが。≪ダヴィデの詩篇≫の闇に赤が煌々となる鮮やかさ。≪時の流れに(逆さブーツのマントを着た男)≫の花火のような彩り。≪ギターを持つ女≫はカラフルverなアイヌ美術の様。

≪回想≫≪画家と妻≫の色で区分けされて塗られた表現がまた”次の展開”を予期させて。≪ダヴィデとバテシバ≫のための下絵や≪黒い月≫のための下絵のピンクなコラージュも綺麗で。≪シバの女王の到着≫のための下絵はレインボー。≪騎手≫のための下絵は金の輝き。

≪紫色の裸婦≫は下絵も凄くいいし、粒立ちのいい色味の煌のアルルカンの画ヂカラにやれられました。そして≪アルルカン≫も下絵が幾何学的な色付けで凄く良くて。

そして最後に展示してあったのは≪ヴァヴァの肖像≫。異色肌ギャルのような緑の肌で。その隣の下絵は素肌のヴァヴァで。そして最後に大理石の≪ヴァヴァ≫は穏やかな表情で。シャガールが愛に包まれた生涯を送ったことを感じさせられました。

シャガールの展覧会、最初は立体物がとても心に沁みて。そして絵画には濃密な感情が色づいて。シャガール自身も特に大理石の彫刻で魂が洗われていくような感覚。光と闇の間を航行していくような鑑賞体験となりました。

そしてどの作品にも”シャガールならではのカタチ、色”があって。それってオリジナリティに達した特別な芸術家にだけの領域なのだなぁと感じ入りました。

by wavesll | 2017-11-25 13:33 | 展覧会 | Trackback | Comments(0)