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Mucha展@新美 ヒトが形創る歴史、その中での美しさ、存在感

国立新美術館にミュシャ展を観に行きました。
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故郷チェコ語での発音はムハ。
パリで名声を得、チェコへ戻った彼が晩年の16年を掛けて描いた大作『スラヴ叙事詩』、そのヴォリューム、壮大さはキャパを越えました。スラヴ民族の神話、戦争、信仰、文化、迫害、理想が描かれていましたが、それら全て『人が形創る歴史』なのだと。人々の存在が胸に、目に響きました。優美な筆致で描かれる荘厳な民族史、恐れ入りました。

『原故郷のスラヴ民族 トゥーラニア族の鞭とゴート族の剣の間に』の点描の星空、会場に入ってまず目に広がりその大きさに「おおお…!」と声が洩れてしまった『ルヤーナ島でのスヴァントヴィート祭 神々が戦いにあるとき、救済は諸芸術の中にある』、そしてスラヴ民族の象徴としての少年が印象的な『スラヴ式典礼の導入 汝の母国語で主をたたえよ』、碧の光が麗しい『聖アトス山 正教会のヴァティカン』、そして『スラヴ民族の参加 スラヴ民族は人類のために』が好きでした。

ミュシャというとアールヌーヴォーの時代がPOPな魅力が著名で、この『スラヴ叙事詩』の筆致は発表の1920年代、キュビズムなどモダニズムの時代には「古い絵」と捉えられてしまった向きもあったようです。

事前に特集番組の映像を通してみた時はこちらを見据える厳しい目線にスラヴ民族の苦難をみましたが、生で見るとその柔らかな筆致が非常に美しかったのが印象的でした。

まるで草間彌生展 わが永遠の魂@新美での『連作「わが永遠の魂」』の巨大空間とザ・ビューティフル 英国の唯美主義1860-1900@三菱一号館美術館の優美な筆遣いが融合したかのような絵画鑑賞体験となり、今の私には新しい刺激として『スラヴ叙事詩』は感じました。

そして従来のアールヌーヴォーな作品もその後に展示してあって。ミュシャの代名詞『ジスモンダ』、『四つの花「カーネーション」「ユリ」「バラ」「アイリス」』、『四芸術「詩」「ダンス」「絵画」「音楽」』という擬人化作品の可愛らしさ、自由の女神のような頭飾りの『メディア』とその女性が身に着けていたものを立体化した『蛇のブレスレットと指輪』の水色も鮮やかでした。

複製作品でミュシャはデザインに関わっただけですが『1900年パリ万国博覧会「人類館」のデザイン案』の曲線的なパヴィリオンのヴィジュアルは魅力的で。そして『1900年万国博覧会「ボスニア・ヘルツェゴヴィナ館」壁画の下絵』は『スラヴ叙事詩』のきっかけになった作品とのこと。

チェコへ戻ってもアールヌーヴォー的な女性のポスターをムハは描いていて。『ヒヤシンス姫』などもそう。ただ、フランスの女性のたおやかさより、意志の強さを感じさせる表情や丸顔な所がスラヴの女性を感じました。

ムハが手掛けたチェコの切手やコルナ紙幣のデザインなども展示してありました。

最後には習作も展示してあって、『スラヴ民族衣装を着た少女』が可愛かったです。

クライマックスはやはり冒頭の『スラヴ叙事詩』。この絵画にでてくる人物たちは実際に近所に住む人たちにポーズを取ってもらったということ。だからこそ『ヒトが造る歴史、その中での美しさや存在感』が響いていたと得心…!

神話、戦争、文明、宗教という大きな物語が意識されがちな『歴史』という事象ですが、それらは一人一人の人間が創るものである、そのムハのまなざしに深い叡智と情熱を感じる、胸からあふれる絵画体験でした。

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by wavesll | 2017-05-24 20:07 | 展覧会 | Trackback | Comments(2)

快慶展@奈良博&法隆寺大宝蔵院で観仏記 + Extra Tracks

日帰りで奈良国立博物館、特別展 快慶 日本を魅了した仏のかたちへ行ってきました!!!!!
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無理を効かして来て良かった。布の優美な柔らかさの表現が天界レベルでミケランジェロかと思いました。衣文線という布の紋様が何とも優美でうっすら残る截金も美しい。筋骨隆々に凛々しい仏達はモンゴロイドの男の理想フォルム。常設の仏像・青銅器博物館もかなりの見ものでした。来た価値があった。開館とほぼ同時に入り、ほぼほぼ2h30mみました。

以下それぞれの作品への感想を書いていくと、入り口すぐの 京都 金剛院『金剛力士像』からしてもうやられる!バスタードのD.S.みたいな腹筋の割れ方!何というか、マンガ的想像力の筋肉がめちゃくちゃカッコいい化け物クラスの金剛力士像で。足の血管が浮き出る様まで凄味がありました。

そこからすぐに本展覧会のハイライトの一つ、快慶作 京都 醍醐寺『弥勒菩薩座像』が。これがもう本当に醇とした顔つきで飾り立てるアクセサリーも美しく、こんな貴美なオッサンになれたら最上だなと想いました。

余談ですが黄色人種って実際には黄色じゃないじゃないですか?あれってもしかしたら仏像のイメージが加味されているのではと想ったりします。ちなみにこの弥勒菩薩座像、台座に獅子が居るのでそれもお見逃しなきように◎

そして日本美術展では結構文書が展示されることが多いのですが、中々意味を捉えるのは難しく、ヴィジュアルをクローズアップして鑑賞することが私は多いです。そんな自分からみても相当高位になるくらいの美しい字だったのが国宝・京都 真正極楽寺『法華経(運慶願経)巻第二・第三』。なんと素晴らしいことか。

そしてこの展覧会で気付かされたことのもう一つが木による布の表現のたおやかさ。中でも康知による京都 長講堂『後白河法皇坐像』の脚の部分の柔らかな表現は図抜けたものがありました。

快慶作 京都 金剛院『執金剛神立像』は白地が出てハヌマーンのよう。こちらも快慶作 京都 金剛院の『深沙大将立像』は脚が象になっていてとてもカッコよかった!獅子のような顔でした。

この展覧会で気付かされた仏像の魅力、先ほど布の表現の優美さを挙げましたが、もう一つが截金。仏像の表面に布の文様が描かれていて。それは時と共に無くなっていったりするのですが未だ残る切金の美しさ。素晴らしく素敵でした。例えば快慶作 京都 悲田院の『阿弥陀如来坐像』なんかも銅に截金が浮かんでいました。

この他、京都 勝龍寺『菩薩立像』も髪飾りが美しかったし、髑髏等のアクセを持った京都 清水寺『千手観音坐像』はこの展覧会のハイライトの一つでした。

日本の伝統絵画は西洋と比べてリアル性に欠ける、なんて言われますが、立体である兵庫 浄土寺『重源上人坐像』なんか"あぁ!こんな人いる!"とリアルで、しかもただのリアルというより性格まで読み取れそうなちょっと2.5D的な真実味を感じました。こちらは二次元の奈良 阿弥陀寺『観経十六観変相図』はウーロン茶の広告にでも使えそうな現代に通ずるデザイン性を感じました。

和歌山 金剛峯寺の『四天王立像のうち広目天(快慶作)・多聞天『執金剛神立像』そして『深沙大将立像』(共に快慶作)の漆黒のカッコよさ!執金剛神なんかほんと"シャドウビースト"って感じ。深沙大将もスカルのネックレスして腹からなんか顔でてるしルークみたいな死神的カッコよさがありました。それぞれ巖と波濤の台座の上に立っていて、その出来も素晴らしかった。

快慶作 奈良 東大寺『阿弥陀如来立像』の珊瑚のような台座、同じく東大寺の快慶作『地蔵菩薩立像』をみると白いので雲か波か。この地蔵菩薩立像、痺れるような魅力があったなぁ。国宝・『僧形八幡神坐像』。これも服の色味と言い質感と言い布そのものでした!

”おっ!なんかいい”と想ったらこちらも国宝だった京都 清凉寺『霊山変相図(釈迦如来立像像内納入品)』は白地に黒でシンプルに描かれた絵で、質感としてはウルジャンで連載してそうな感じでした◎またこちらも国宝(この展覧会ほとんどが重文・国宝の弩級の展示でした)である奈良 安倍文殊院『文殊菩薩騎獅像 像内納入品 仏頂尊勝陀羅尼・文殊真言等』は文殊菩薩を顕わす梵字が連打されているという逸品。こんなの初めて見たなぁ。

奈良 東大寺『西大門勅額附属八天王像』もそれぞれが本当に感性にジャストに触れるフォルムで。日本人だからうってつけのカタチなのかなぁ。帝釈天なんか麗しかったです。四天王はモンゴロイドの理想形。年を経るごとに東洋美術が好きになるのはそこにアジア人としての格好良さの有様をみるからかもしれません。

快慶作 栃木 真教寺『阿弥陀如来立像』の縦の木目の美しさ。快慶作 静岡 伊豆山浜生協会『菩薩坐像』の修業中な感じのかわいらしさ。静岡 鉄舟寺『菩薩坐像』は腕がないけれどそれがまた趣がありました。静岡 新光明寺の『阿弥陀如来立像』、美しかった。

快慶作 大阪 八葉蓮華寺『阿弥陀如来立像』の光輪の美しさ。裏から見ると花になっていました。京都 浄土宗『阿弥陀如来立像像内納入品 造像願文 順阿弥陀仏等交名』は黄色になった地に超高密度で文字が描かれて見応えがありました。

快慶作 京都 醍醐寺『不動明王坐像』のドヤ顔wこういうキメ表情する芸人いるはw京都 青蓮院『兜跋毘沙門天立像』の編み込まれた鎧の描写。快慶作 京都 隨心院『金剛薩埵像』。お釈迦様の髷はきっとリンガなのだろうなぁ。快慶作 米国メトロポリタン美術館『地蔵菩薩立像』の衣に残る截金がヴィトンのモノグラムのように美麗でした。

長快作 三重 パラミタミュージアム『十一面観音立像』に"これ自体が一つの遺跡だ…!"と心揺らされて。快慶作 京都 正壽院『不動明王坐像』の射るような顔。奈良 東大寺『聖観音立像』の持てる花の曲がりの美。快慶作 米国 キンベル美術館『釈迦如来立像』も優美でした。

そう、この"優美"が快慶が彫り続けて辿り着いた到達点だったのかもしれません。衣文線のたおやかさ、柔和で晴れた空のような表情の『阿弥陀如来像』達。奈良 西方寺、奈良 安養寺、大阪、大圓寺、奈良 西方院、どれもなんたる柔らかい魅力を放っているか。素晴らしかった。

そして最後に展示されていたのが京都 極楽寺『阿弥陀如来立像像内納入品 阿弥陀如来印仏』。ハンコで連打された仏画。最後にこんな逸品を入れてくるのがニクい。本当に満ち溢るる展示でした。

そして予定の面から駆け足で観たのですがなら仏像館と青銅器館もなかなかのいい品がいっぱいあって。中でも仏像館はかなりマストかと。

その後法隆寺へ行きまして。近鉄奈良駅からJR奈良駅まで結構あったけど、JR奈良駅の駅舎がモダン寺院って感じでなかなか良かったです。
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法隆寺着。もう随分前、初めて訪れた時はもう暗く、法隆寺は閉まってしまっていて何故か山門前で『人間発電所』を吟じた記憶がw修学旅行生が沢山。引率の若い先生の方が生徒より年近くなったなーwもうバスガイドのお姉さんの年は超えてるwとあの頃からの時の経過を感じました。
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法隆寺の宝物殿では鎌倉時代の快慶の仏像とは異なる、奈良・飛鳥の真一文字の目の仏たちをみれて嬉しかった。中でもスラリと伸びた観音菩薩像をみれたのはとびきりでした。他にも教科書で有名な聖徳太子の絵があったり舞楽の太鼓も。夢殿もみれ、塔に配置されている仏像たちも枯れた厳しい顔でまた良かった。法隆寺は聖徳宗の総本山なのですね。
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おまけ1, 台北and宮古島に続いてぶらり旅先マンホールハント。鹿と吉野の桜かな?
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おまけ2, 近鉄奈良駅などで押されていた奈良のキャラクターを。せんとくん…w
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Extra Track
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奈良から京都へ向かい、神宮丸太町駅で降りてMeditationsへ探訪しにいきました。このお店のサイトはよくみていて、是非一度店舗に訪れてみたくて。陽光射す店内にはお香が販売されていたりいい雰囲気。フィールドレコーディングなんかがこんなにあるのはいいなぁ◎せっかく実店舗きたしこんな機会でないと買わなそうなものをと考え、Highly Recommendされていたガムランのカセットテープを買いました。

Extra Track2
電車の中吊りでみかけた志摩スペイン村のスチームパンクなジェットコースターが面白そうでした。


Extra Track3
RHYMESTER-人間発電所(cover)


cf.
Nara古代路 I. 正倉院展 at 奈良国立博物館

Nara古代路 II. 東大寺、正倉院
Nara古代路 III. 橿原神宮、大阪、帰路

吉野の山桜 晩春爛漫
by wavesll | 2017-05-15 00:09 | 展覧会 | Trackback | Comments(0)

茶碗の中の宇宙 樂家一子相伝の芸術 & 東京国立近代美術館常設展

近美に茶碗の中の宇宙:樂家一子相伝の芸術展をみにいきました。
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壮烈な魅力を放つ展示でした!凄まじく好い!最初の土の素の黒に“渋すぎたか”と思ったのですが途中で黒い無から揺らぎが生まれ、火星や星雲が…!当代の作品はアブストラクトミュージック好きにはMust!!!

DJ Krush - Kemuri


DJ krush - Strictly Turntablized (full album)


樂家のルーツは中国にあり、初代長次郎の父は阿米也という人とのこと。赤樂茶碗 銘 二郎坊の赤に黒が一滴。黒樂茶碗 万代屋黒の何の作為も感じさせない黒、黒樂茶碗 銘 シコロヒキの土の貌。千利休が所持した黒樂茶碗 銘 本覚坊も素晴らしい。

田中宗慶の香炉釉阿古陀形菊文水指の白の割れ、二代、常慶の黒樂茶碗 銘 不是の黒、香炉釉井戸形茶碗の金継の割れ。ただ一周目のここまでの感想は「ちょっと渋地味すぎたかも…」でした。

しかし三代 道入を契機に宇宙以前の無の時空からゆらぎが生まれたのを感じて。黒樂茶碗 銘 木下の光沢、黒樂茶碗 銘 青山のホイップクリームの一泡のような黒、黒樂茶碗 銘 升の四角いカタチ。赤樂茶碗 銘 鵺なんかはアブストラクトだし、赤樂茶碗 銘 寒菊の赤黒白。赤樂茶碗 銘 僧正には四角い意匠が。そして二彩鶴首花入れのコスタリカの密林のような緑。

本阿弥光悦も樂家とつながりがあり、光悦の作品もありました。黒樂茶碗 銘 村雲の漆黒、黒樂茶碗 銘 雨雲や白樂茶碗 銘 冠雪といった見立や、飴釉樂茶碗 銘 紙屋のまさに赤い星雲や赤樂茶碗 銘 乙御前の溶けた火星のようなフォルムに、"あぁ本阿弥光悦は茶碗でコスモのヴィジョンを顕わしてる"と想いました。

樂家とも縁者である尾形乾山の銹絵染付松図茶碗は樂家の中ではかなり異彩を放ってました。メタリックというか。

四代 一入は樵之絵黒樂茶碗 銘 山里で木こりのプリミティヴな人物画を入れたり、赤樂茶碗 銘 つるし柿も面白かった。樂家は結構獅子の焼き物を残しているのですが四代 一入の赤樂獅子香炉と五代
宗入の黒樂獅子香炉、良い顔してました。

五代 宗入だと黒樂茶碗 銘 梅衣、黒樂茶碗 銘 亀毛、赤樂茶碗 銘 海原が良かった。六代 左入の赤樂茶碗 銘 毘沙門の赤い罅、七代 長入の赤樂茶碗の濃紅の影、八代 得入の亀之絵黒樂茶碗 銘 萬代の友の意匠も良かった。

九代 了入の黒樂茶碗 銘 巖の金属削り出しのようなフォルム。白樂筒茶碗もアブストラクトなブランでした。十代 旦入には富士山が描かれた不二之絵黒樂茶碗という品も。

十一代 慶入の黒樂茶碗 銘 入船の薄さ、ゆがみの妙。貝貼浮文白樂茶碗 銘 潮干の茶碗の内部には貝が。この展示、茶碗の底をのぞき込むと中々に面白いですよ。

十二代 弘入の八角形な円の赤樂茶碗 家祖年忌や黒樂茶碗 銘 羅漢。十三代 惺入には紅白の花が描かれた黒樂茶碗 銘 八千代 追銘 花筵という作品も。八景絵象耳花入れというのも面白かった。

十四代 覚入の黒樂茶碗 銘 林鐘の黄色が美しい。富士之絵黒樂茶碗 銘 晨明の斜めに流れるM形の山、赤樂茶碗 銘 樹映は真っ赤なバックにダンスの足のような木々が。赤樂茶碗 銘 杉木立もほんと木立でした。色釉流水赤樂平茶碗 銘 綵衣の赤白緑黒も魅力的だったし、赤樂茶碗 銘 笑尉も抽象的で良かった。角がついた貝の形をした真砂釉栄螺水指なんてのも。

そして当代 吉左衛門。イタリア留学もした吉左衛門氏の作品は黒樂茶碗 銘 三星在隅など色味が現代的。そして次期十六代である篤人氏の黒樂茶碗と赤樂茶碗も現代的なツヤでした。

ここまででもかなりの良さだったのですが、次の部屋の吉左衛門による焼貫黒樂茶碗のシリーズが物凄すぎて頭がパンクしそうになりながらみました。沸騰しかけたw一言コメント付きで一部をご紹介します。

焼貫黒樂茶碗 銘 月朧明 HIPHOPグラフィティのような枝垂れ感
焼貫黒樂茶碗 銘 白駱 これも黒が好い
焼貫黒樂茶碗 銘 翺翔天際 ペンタブラックのような黒
焼貫黒樂茶碗 銘 暘谷 赤一閃
焼貫黒樂筒茶碗 銘 我歌月徘徊 U字の意匠がモダン
焼貫黒樂茶碗 銘 砕動風鬼 メタリカ
焼貫黒樂茶碗 銘 吹馬 大胆な馬の流れ
焼貫黒樂茶碗 銘 女媧 渋い抹茶色
焼貫黒樂茶碗 銘 峨々幽晦 黒きこと他になく山の如く孤生して固の雄たらん toeみたいな域へw
シリーズ 夜の航海 焼貫黒樂茶碗 銘 桂舟 椀の舟
涔雲に浮かんでI 焼貫黒樂茶碗 銘 涔雲は風を涵して谷間を巡る 悠々雲は濃藍の洸気を集めて浮上し 天空
涔雲に浮かんでII 焼貫黒樂茶碗 銘 黒銅の雲は陰気を胎んでゆるり降下する ゆらなびく雲旗をおしたて 天空
巌上に濡洸ありIII 焼貫黒樂茶碗 銘 巌裂は苔の露路 老いの根を嚙み 海の原
巌上に濡洸ありIV 焼貫黒樂茶碗 銘 幾条もの洸の道を雲根に刻む アマゾン
巌上に濡洸ありV 焼貫黒樂筒茶碗 銘 ここに到り洸得るあるがごとく輝かずして諸物を明かす 液体的なまことの椀
焼貫黒樂茶碗 銘 一犂雨 苛烈な美
焼貫黒樂茶碗 銘 瞪目視霄漢 真のシック
焼貫黒樂茶碗 山・雲・雪

さて、このハイヴォリュームな展覧会も終盤ですが、ここで新しい概念、焼貫茶入が。この"石ころのイデア"のような造形には惚れこまされました。焼貫茶入 銘 青鷹や焼貫茶入 銘 蓑笠、焼貫茶入 銘 縞青なんかはジーンズっぽさも。焼貫茶入 銘 乾闥婆や焼貫茶入 銘 青鸞はまさに石。焼貫茶入 銘 迦楼羅、最上の石ころ。

焼貫水指はオーパーツのようでした。フランス焼締象脚花入 銘 普賢も象の足のような面白い作品。フランス RAKU茶碗の現代性さ。シリーズ 盌 African Dream 銘 大地の朝の繁殖性、シリーズ 盌
African Dream 銘 精霊の炎のマーブル、最後の焼貫黒樂茶碗の黒金の美。最高の展覧会でした。

そして常設展も充実していました!長次郎と吉左衛門の茶碗をノイズ映像化した作品なんかもあってこちらも必見ですよ!日曜美術館でみた作家がバンバン出てきて、かなりテンションが上がりました。中でも藤田嗣治は圧巻。そしてみれてよかったのが長谷川利行。彼の絵は生で見ると魅力が前回になりますね。

撮影した名画たちをシェア。時間の関係で行けなかったけれど特別展を買うと常設に加え工芸館もみれるし、一日中いれますね。

和田三造 南風
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加山又造 春秋波濤
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古賀春江 海
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靉光 眼のある風景
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安井曽太郎 金蓉
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須田国太郎 書斎
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梅原龍三郎 浅間
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原田直次郎 騎龍観音
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徳岡神泉 椿
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徳岡神泉 芥子
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吉田博 池畔の桜
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中村弘光 花下月影
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辻永 椿と仔山羊
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岸田劉生 道路と土手と塀(切通之写生)
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高村光太郎 手
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富本憲吉 登科壺図
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石井柏亭 木場
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山本鼎 房州の海
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山本鼎 ブルターニュの小湾
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山本鼎 ブルトンヌ
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アンリ・ルソー 第22回アンデパンダン展への参加を芸術家に呼びかける自由の女神
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ジャン(ハンス)・アルプ 地中海群像
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ジョゼフ・コーネル ウィーンパンの店
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ジョージア・オキーフ タチアオイの白と緑ーペダーナル山の見える
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アンリ・ミショー メスカリン素描
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アンリ・ミショー ムーヴマン
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イヴ・タンギー 聾者の耳
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ジョアン・ミロ 絵画詩(おお!あの人やっちゃったのね)
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ハンス・リヒター 色のオーケストレーション
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ワシリー・カンディンスキー 全体
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パウル・クレー 花ひらく木をめぐる抽象
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パブロ・ピカソ ラ・ガループの海水浴場
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ジョルジュ・ブラック 女のトルソ
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藤田嗣治 パリ風景
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藤田嗣治 自画像
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藤田嗣治 五人の裸婦
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藤田嗣治 アッツ島玉砕
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藤田嗣治 サイパン島同胞臣節を全うす
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藤田嗣治 少女
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藤田嗣治 動物宴
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ナターリア・ゴンチャローヴァ スペイン女
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佐伯祐三 パリ雪景
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菅井汲 低い雲
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白髪一雄 天慧星拚命三郎(水滸伝豪傑の内)
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ピエール・スーラージュ 絵画 1976年3月4日
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李禹煥 風と共に
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植田正治 少女四態
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植田正治 少女たち
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植田正治 小狐登場
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植田正治 カコとミミの世界
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植田正治 カコ
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植田正治 パパとママと子供たち
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植田正治 パパとママと子供たち
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植田正治 ボクのわたしのお母さん
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植田正治 風船をもった自画像
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植田正治 妻のいる砂丘風景(II)
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植田正治 妻のいる砂丘風景(III)
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植田正治 砂丘群像
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植田正治 砂丘群像
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植田正治 砂丘群像
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植田正治 モデルとゲイジュツ寫眞家たち
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伊東深水 「現代美人集第一輯」より潮干狩り、湯の香
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伊東深水 「現代美人集第一輯」より五月雨、水 「現代美人集第二輯」より吹雪
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山川秀峰 「婦女四題」より3. 赤い襟、4. たそがれ
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山川秀峰 「婦女四題」より1. 秋、2. 雪もよひ
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川崎小虎 萠出づる春
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上村松園 母子
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梶原緋佐子 花
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鏑木清方 木場の春雨
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鏑木清方 晩涼
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寺島紫明 三人
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伊東深水 聞香
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長谷川敏行 ガイコツと瓶のある静物(頭蓋骨のある静物)
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長谷川利行 カフェ・パウリスタ
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長谷川利行 岸田国士像
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長谷川利行 タンク街道
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長谷川利行 鉄工場の裏
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長谷川利行 ノアノアの女
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長谷川利行 新宿風景
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織田一磨 「画集新宿」より 武蔵野館
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木村荘八 新宿駅
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舟越保武 原の城
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柳原義達 犬の唄
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向井良吉 蟻の城
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三木富雄 EAR
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菅木志雄 止空散様
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斎藤義重 反対称正方形No.1, No.2
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菅野聖子 作品
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モーリス・ルイス No End
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大竹伸朗 Torso and Guitar
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大竹伸朗 網膜(ワイヤー・ホライズン、タンジェ)
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奈良美智 Harmless Kitty
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石田徹也 無題
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石田徹也 無題
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広川泰士 「BABEL Ordinary Landscape」より東京都新宿区 2006年8月
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村上友晴 無題
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山口長男 竝
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松江泰治 JP-01 Moere
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ジュリアン・オピー 「日本八景」より国道五十二号線から南部橋をのぞむ
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Twitterで話題になってる竹橋駅のアレも撮りましたw写真撮るのに夢中になっちゃったからもう一回常設展を今度は工芸館と一緒に愉しみに来てもいいな。
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by wavesll | 2017-05-13 07:31 | 展覧会 | Trackback | Comments(0)

阿佐ヶ谷アンデパンダン+α

阿佐ヶ谷アニメストリートにて催されていた展覧会をみてきました。

面白いの沢山。中でもりぷかさんのはスパンコールとか散りばめられてて“おっ!”と思いました。
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こちらはタカウチミユウさんの作品。肉が比喩的に。モノクロで画かれることで肉が肉ならざるモノにズレる面白さもありました。鉛筆削りの物干し棹に吊るされる肉が面白かった。
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そして会場へ行くまでの間に普通の家の壁に絵が描かれていたのに遭遇。アートフォレストウォールといって障碍者の方々との作品だそう。
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阿佐ヶ谷アニメストリートには声優の卵が働くSHIROBAKOというカフェがあったり。爆笑問題の地元という意識しかなかったけど、中々に面白い土地でした。
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by wavesll | 2017-05-13 02:29 | 展覧会 | Trackback | Comments(0)

横浜・外交官の家にてイースターにインペリアルエッグみてきた

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久方の光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらむとはよく言ったもので、桜が散っていく首都圏はナンドッグが食べたいほどの陽気。

コーチェラの配信は最高なのだけど、こんな晴日は外に出たいなと、石川町で降りて外交官の家に行ってきました。Twitterでインペリアルエッグの展覧会があるとみていたのです。

インペリアルエッグ自体はイースターの風習とは関係ないらしいですが、連想の産物として楽しい。日本の魔改造イースターとして卵アートが流行ったら面白い。ハロウィンの次はイースターと業界は動いている昨今ですが、キリストの復活祭がどう換骨奪胎されるか、興味津々な所です。

インペリアルエッグの展覧会は明日までとのことでした。

ちなみにこの辺りの山の手は外交官の家やブラフ18番館を始めとして洋館があって横浜で洒落てるエリアです。港の見える丘公園の方が洋館は多いかな。

そちらは平日の夕方なんかはインターナショナルスクールの下校時間だったりして、ちょっとアメドラっぽい雰囲気もあっていいですよ◎
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by wavesll | 2017-04-16 14:09 | 展覧会 | Trackback | Comments(0)

草間彌生展 わが永遠の魂@新美

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草間彌生展、ドチャクソヤバかった。くらくらした。富士山からの“21世紀の草間彌生”にガガガツーン喰らって。そして初期からの画のその情念、(男根を打ち出してるから敢えていうけど)女には敵わねえなあと。そして『天上よりの啓示』、こんな蠢く生命の構造体初めて見た。文句なし。お勧めです。

と直後にTweetしたのですが、これだけでも情熱は伝わるかも(笑)

新美に着くとなんと平日にしてチケット売り場に行列が。流石ミュシャ&草間は凄い。10分ほど並んでチケットを買えば中での並びはなかったです。

草間彌生展、最初の展示は『生命は限りもなく、宇宙に燃え上がっていく時』という富士山の絵画。これは浮世絵の原画で、その浮世絵展にも行っていたので感慨深かったです。ってかこんなにデカい原画だったのか…!

そして次の広間が一気に開けてドガーンと作品の焔がExplosionしている『連作「わが永遠の魂」』。これがもの凄い熱量。公式Webサイトに特設ページがあり、撮影可だったので後で写真載せますが、このグワワワワとくる炎のような熱源は現場で体感してこそだと想います。

私は
『星のすみか』『初恋』『人間達の営み』『行こう、空の彼方へ』『私に愛を与えて』『開花の季節に涙するわたし』『永遠の美』『恋は呼んでいる』『人間愛の果て』『悲しみの日々を超えて』『心のすべて』『空の一隅』『天空の祭り』『生きる喜び』『ふるさとへ帰りたい』『原爆の足跡』『宇宙の足跡』『祭りの中の群衆』『死が訪れた瞬間』
が好きでした。いや、全部で130点あるというヴォリュームで。水玉の連弾にはアボリジニのアートのような鮮烈なスピリチュアルを感じたのですがスタッフの方に聴くと特にアボリジニアートへの参照はないとのこと。彼女にとっては水玉はまさしく世界がそう捉えられるという表現。

さて、第二部に入ると白黒の線画でやはり水玉のぽつぽつがある人物画『(無題)』等の初期作品が。

繰り返される水玉は姿を変えてNY時代は「YAYOI KUSAMA」が羅列され貼られる『文字の集積』、「VIA AIR MAIL」が繰り返し貼られる『Airmail Stickers』、数々の顔写真のコラージュをアリの巣のような線がうねり貫く『顔の集積No.2』へと変幻していきます。

そして『The Man』という作品を始め男根がうにょうにょ生える作品が勃発。男根を顕わすであろう突起物の作品群をみていると、水玉というか斑点に関しても性的なモチーフなのかもしれないという想いに駆られました。

アボリジニの話でいうと、ウルルには女陰とされる部分があったりもして。ただどちらかというと水玉/斑点は性病の湿疹というか、鈴木其一の点苔のような自然から生まれる不気味な生命力を感じました。

『自己消滅』『自己消滅#2』ではポップアートのようなヌードを伴う作品をみせ、『Kusama's Self-Obliteration 草間の自己消滅』というビデオ作品ではハプニングというパフォーマンスアートの様子も。

また文学作品では"自殺"、"陰茎斬り"、"男娼"、"心中"、"精神病院"といったキーワードが並び此のおどろおどろしさが後に『連作「わが永遠の魂」』のような原色の明快さにネガポジ反転するのだなと。

そんなネガポジ反転の象徴がカボチャ。銀紫金の『南瓜』の輝きが素晴らしくPOPで。美術館の外にも巨大な『南瓜』がありました。

また『生命の輝きに満ちて』は1965年の『無限の鏡の間』にプロトタイプを持つ、電飾と鏡の無限空間作品。時空に放り出された気持ちになりました。

帰国後の作品1970-2000では蛾や蝶が飛び交う『自画像』や、『闇に埋れる我青春』、『みどり色の死』、『魂のをきどころ』、『暁の蕾』、『戦争の津波』、『無名戦士の墓』、『戦争』、『自殺した私』『水に映った蔭』といった一連の作品の陰鬱な情念に降参。草間彌生には敵わないし、女性の情念の前では男の陰鬱なんてなんと甘っちょろいものなのだろうと想わされました。

そして次の部屋がこの展覧会の最大の輝きで。

水玉の連関はネクストレヴェルへ行き、おたまじゃくしの『魂を燃やす閃光A.B.Q』、草間彌生流のエネルギッシュなボタニカル作品『一億年の星屑』、瀧のような、幹のようなモノクロ作品『よみがえる魂』、ちんぽこちんな突起物が可愛い無限に上下に伸びる梯子の『我ひとり逝く』に加え、『天上よりの啓示』、この蠢く赤、黄緑の小丸、草間彌生の作品からは常に生命の蠢動を感じますが、これほど生命力にあふれた絵画は稀有で、ほとんどありえないくらいのエナジーを感じました。これは生で見て欲しい。

最後の部屋では黄色と黒の触手・樹枝の『黄樹』、"実家の商売からだというけれど草間さんはカボチャに出逢えて良かったなぁ"と思わせる『かぼちゃ』、そしてその発展形『黄樹リビングルーム2017』も"草間彌生の世界に住む"といった感じで感銘を受けました。

さて、そうしてまた『連作「わが永遠の魂」』の間へ。写真撮りまくってしまいました。これ、ネタバレになってしまうかもしれないし、せっかく本物を観れるチャンスが今あるのだからこのインパクトは変に先入観なく現場で先に見て欲しいです。と、いうわけで、もう見たという方向けとして写真を載せます。

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会場外では観客が水玉のシールを貼って完成させる作品『オブリタレーションルーム』が。最後の最後まで楽しませてくれる素晴らしい展覧会でした。

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おまけ(5/9追記)
GINZA SIXの白赤南瓜、上から見るか、横から見るか、下から見るか
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by wavesll | 2017-04-14 17:42 | 展覧会 | Trackback | Comments(2)

これぞ暁斎!展@Bunkamura -奇想の真骨頂

Bunkamuraミュージアムにゴールドマンコレクション これぞ暁斎!展をみに行きました。会期末でもあり大変な盛況で。

お目当てはこれ、『名鏡倭魂 新板』、堪能しました。
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そして他のも素晴らしい絵ざっくざくで。

入り口すぐの『蛙の学校』などの動物の擬人画は鳥獣戯画っぽくて愛らしい。中でも『山葡萄に猿』の猿がまたいい顔してて。ファンタジーだけでなく『カマキリを捉える子犬』なんかは立体的でリアルな筆致。『鯰の曳き物を引く猫たち』なんか『きょうの猫村さん』みたいなほのぼの感。

次が鴉の章。『枯木に鴉』『枯木に夜鴉』を並べるとウォーホルのような現代的な感覚が。啼いている鴉を描いた『烏瓜に二羽の鴉』もいいし、『月下 梅に鴉』の円の補完デザインは好い!

日本画は西洋画と比べると動物を主軸にした絵が多い印象ですが、暁斎の動物画はその獣の性格と言うか、キャラまでもが伝わる生き生きとした筆運びで。『象』なんかもそう。

『枇杷猿、瀧白猿』はこの展覧会随一の美をもった作品かも、やはり猿の顔が至高。画像LINK貼りましたが生は格別なのでみて頂きたい。『虎を送り出す兎』は鳥羽と書いてあって鳥獣戯画からの流れを感じさせるし、『眠る猫に蝶』のまん丸ネコの可愛いこと。『蛙の放下師』は生き生きとした大道芸をする蛙を水墨画で画いた作品。暁斎の作品はユーモラスな感性が流れていますが中でも『月に手を伸ばす足長手長、手長猿と手長海老』は最高に笑えましたw

現代的と言うか、ワールドワイドに画題を求めた暁斎は『鳥と獣と蝙蝠』ではイソップ童話に着想を得ています。『通俗伊蘇普物語』は黒でベタ塗りの迫力ある冊子。

なんというか、暁斎の絵って現代の漫画みたいなんですよね。『動物の曲芸』はちょっと『ビリーバット』っぽいし。『暁斎酔画』では寺田克也キム・ジョン・ギのような奇想天外なラクガキングぶりを魅せてくれます。

一方で『暁斎楽画』のようなリアリズムな兎を描いたり。『暁斎漫画』も素晴らしかったし、幅が広い!『雨中さぎ』では近代版画ポスターみたいな画風も。

でもやっぱり猿の表情が良くて。『松に猿』の赤いちゃんちゃんこ猿もいいし。

『とくはかに五万歳(徳若に御万歳)』・『蛙の鬼退治』・『舶来虎豹幼絵巻』・『西域舶来大象之写真』・『<天竺渡来大評判 象の戯遊>』なんてのは小学生が"こんなの描きたいな"と夢想するようなユーモラスで愛らしくもかっこいい擬人化作品。昔はカエルがこんなにも身近だったのだなぁと。

暁斎は幕末から明治維新を経る時代を生きて。当時のグローバルを描いています。『船上の西洋人』は蒸気船の上の光景。『各国人物図』は象を操るアフリカ人、ラクダと共にいるアラブ人、そしてエスキモーなんかも描かれていたり。流石訃報がフィガロに載っただけの事はある国際派。

『野菜づくし、魚介づくし』は当時の画家たちのオールスター合作で愉しい作品。『五聖奏楽図』はキリスト、釈迦、孔子、老子、神武天皇が一堂に会しています。『大仏と助六』は『聖☆おにいさん』みたいな筆さばき。

『町の蛙たち』『蛙の人力車』には電線が。文明開化の音が聞こえると共にファンタジーに技術が入るとちょっと『千と千尋の神隠し』のニュアンスを感じたり。擬人化だと『雀の書画会』の鳥人的ユーモラスもいい。

『墨合戦』はホーリー宜しくデカい筆で墨を塗り合う合戦場が描かれていて。一人一人の生き生きと板体遣いが本当に見事、素晴らしかった。また『放屁合戦』はもうアヴァンギャルドすぎるw屁がスペシウム光線のように出ているw『暁斎絵日記』は単行本のあとがき漫画みたい。

そして目玉達。『蒙古賊船退治之図』は波と火薬との迫力満点、戦後の少年誌の特集ページっぽい感じ。画像より実物はもっとイエローが鮮やか。『名鏡倭魂 新板』はいわずもがなの名作、逃げる妖怪には着物姿や洋装姿のモノも。『不可和合戦之図』は薩長との戦をメタファとして描いたようでした。

一方で遊女を描いた『<岡田屋内>於ろく』の美少女っぷりは漫画太郎先生が萌え娘を書いたときのような驚きがw背景のアヤメを描いたのが月岡芳年というのも興味深い。

遂に植物の擬人化というか、カボチャが人間のように等身を持つ『<家保千家の戯> 天皇祭/ろくろ首』なんてのも。『<新文教歌撰>』では骸骨が楽しそう。『<暁斎漫画> 第三号 化々学校』ではカッパが学び舎で勉強してましたw

暁斎はいわゆる吉祥絵も描いていて。『鐘馗と鬼』の荒々しさ。そして『鬼を蹴り上げる鐘馗』の、蹴り上げる動きが満ち満ちているダイナミックな画。『鐘馗と鬼/酒樽を盗む雷神』がまたイイ顔しててw『鬼の恵方詣』の鬼の表情がまたよし!『鷹に追われる風神』なんて画題も。『猩々の宴会』は今でもそのまんまポン酒のポスターに使えそうな感じ。『朱鐘馗と鬼』の朱がまた効いてました。

暁斎は春画も描いていて。性のなかに笑いがあるのがまた好い。『笑絵三幅対』には女陰のハンコが押されてて草w『松茸の絵をみるお福たち』は笑うしかないw『障子の穴』では『太陽の季節』がw『稚児男色絵巻』では享楽が、『連理枝比翼巻』ではぐっちょぐちょの乱交が。『春画絵暦豆判組物』『大和らい』『屏風一双の内』でも笑いの要素が好い感じ。

展覧会のメインビジュアルにも使われている『地獄大夫と一休』はクレイジーというかスレスレの危うい領域にいる二人が自在に魅力を放っていて。一休の怪僧ぶりと地獄太夫の色気が凄かったです。

『閻魔大王浄玻璃鏡図』の鬼の造詣が相変わらず素晴らしいし、『鬼の集い』の表情がまたいい。『変化の技を練習する狐たち』は『NARUTO』っぽさがあるw『三味線を弾く洋装の骸骨と踊る妖怪』はブルックだしw『百鬼夜行図屏風』もほんと顔がいい。『<暁斎楽画> 第二号 榊原健吉山中遊行之図』もいい顔!"いい顔"ばっかいってるけど、本当に人物像が伝わる表情が見事すぎて。

『<新板かげつくし>』ではついに妖怪がサザエさんEDライクな影絵になってしまったw

最後の「祈るー仏と神仙、先人への尊崇」の章では『祈る女と鴉』が素晴らしかった。すっきりと冴える遊女の気品と言ってもいい色気と、大きくホログラフィックに迫る鴉。

暁斎は確かに変わった絵を描きます。変わってる事は暁斎のとても大きな魅力です。ただ彼は“変わってる”と言われる事にアンビバレントな気持ちを持ったのではないかとも想ったり。単なる変わり種でなく、彼の中の本質的な美意識が根底にあって。しかしそれはナイーヴ過ぎる感想かもしれません。奇想で勝負するという覚悟の生きざまをみた展覧会でした。

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by wavesll | 2017-04-03 05:05 | 展覧会 | Trackback | Comments(0)

吉岡徳仁 / スペクトル at 資生堂ギャラリー

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by wavesll | 2017-03-12 17:28 | 展覧会 | Trackback | Comments(0)

中島健太初期作品 X 飛龍高校 和太鼓部 - 第2回全国高校生太鼓甲子園 最優秀賞 第28回音の貝合わせ

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飛龍高校 和太鼓部 - 第2回全国高校生太鼓甲子園 最優秀賞


火の心迸るMusicとArt.

中島健太さんは先日BS Fujiプライムマルシェで知ったとてもリアルな筆致の方で、番組では肖像画を描く権利をTVショッピングしていて。

番組では美術が生業と覚悟を決める前の、我が出た絵として紹介された大学時代のこの絵がとても気に入りました。

この情熱的な画に何を掛け合わせようかと想った時に思いついたのが和太鼓。
富士山太鼓まつりで披露された高校生たちの熱情あふるる好演が気合入っていいなと。
ほぼ打音のみと言うのがLee Gambleのようなハードコア・ビート感覚も。

全力、120%、200%と焔を昂る姿は、寧ろ生業ではないからこその凝縮なのかもしれませんね。

cf.
ホキ美術館 3つの個性―表現の可能性を探る― に行ってきた

by wavesll | 2017-03-09 05:45 | La Musique Mariage | Trackback | Comments(0)

東京富士美術館にて『サン=ベルナール峠を越えるボナパルト』をみる

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MOA美術館 熱海にて紅白梅図屏風をみるに続き八王子の東京富士美術館にWeekdayアート訪問。

目当てはナポレオンの白馬での峠越えの絵だったのですが、その他も大ボリュームでした。

ノエル=ニコラ・コワベル / ヴィーナスの誕生
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テオドール・ジェリコー / 突撃するナポレオン軍の将軍
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ロベール・ルフェーヴル / ナポレオン1世
ジャック=ルイ・ダヴィッドの工房 / 戴冠式の皇帝ナポレオン
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フランス・ウーテルス / アントニウスとクレオパトラ
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ジャン=マルク・ナティエ / ボーヴォー王女
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ピーテル・ブリューゲル(子) / 雪中の狩人
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ジャック=ノエル=マリー・フレミー / 皇帝ナポレオン1世と皇后ジョゼフィーヌの戴冠式
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カナレット(ジョヴァンニ・アントニオ・カナル) / ヴィネツィア、サンマルコ広場
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ピーテル・ブリューゲル (子) / 農民の結婚式
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フランソワ・ブーシェ / ヴィーナスの勝利
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ジャック・ルイ=ダヴィッドの工房 / サン=ベルナール峠を越えるボナパルト
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フランソワ・ジェラールの工房 / ナポレオン1世
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ルイ・ロランス・トランクス / 夜会の後で
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ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングル / ユピテルとテティス
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ジョシュア・レノルズ / 少女と犬
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ウィリアム・アドルフ・ブーグロー / 漁師の娘
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ジャン=ジャック・エンネル / 少女の横顔
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ジョルジュ・クロエガート / 婦人像
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ジュール・ジェーム・ルージュロン / 鏡の前の装い
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ミケーレ・ゴルディジャーニ / シルクのソファー
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エウジェニオ・エドワルド・ザンビーギ / マンドリンを持つ女
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作者不詳 / 収穫のアレゴリー
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イポリット=カミーユ・デルピ / 夕暮れの舟遊び
ルイ・アレクサンドル・カビエ / 河畔
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クロード・モネ / 海辺の船
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クロード・モネ / プールヴィルの断崖
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ベルト・モリゾ / テラスにて
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ベルト・モリゾ / バラ色の服の少女
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メアリー・カサット / 団扇を持つバラ色の服の女
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エドガー・ドガ / 舞台の袖の踊り子
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フランソワ=シャルル・カシュー / 神秘的な月明かり
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この他、レオナルド・ダ・ヴィンチに基づく『タヴォラ・ドーリア』など写真NGのものがあって。その多くは現代絵画だったのですが、これが素晴らしかった。

アンディ・ウォーホル / ジャック・ニクラウスの肖像

マン・レイ / コンポジション(黄+青) 原色の躍動が美しい

マルク・シャガール / 曲馬

マリー・ローランサン / 二人の女

マン・レイ / スパニッシュ・ダンサー はギターラがリズミカルに配置され。
マン・レイ / オブリビア はちょっとエジプトっぽい感じ。

マックス・エルンスト / 青い背景の太陽は今回の展覧会の中でもイチオシな逸品。

ルネ・マグリット / 再開

ルーチョ・フォンターナ / 空間概念

ラルフ・ローゼンボーグ / アメリカ風景画、丘、河、そして岸辺

コンラッド・マルカ=レッリ / ミスター241 は金属的な地に赤の差し色

アンドリュー・ワイエス / 滝 の黒い滝

カレル・アペル / 鳥と猫 の色の乱脈

ジェール・オリツキイ / 美しい女性 の抽象ノイズ地

ジャン=ポール・リオペル / 喫煙者たち のメチャメチャな白

アーネスト・トローヴァ / ディプティク 黒地に白と赤で人物が抜かれてる抽象風景画

ブライアン・ワイルドスミス / 『お月さまと王女』原画〔「ぜったいいや!」〕(7~8)

アンディ・ウォーホル / キャンベル・スープ缶

アンディ・ウォーホル / ウーマン

アンディ・ウォーホル / ドロシー・ハミルの肖像

アンディ・ウォーホル / ブラスナー氏の肖像 これは結構アヴァンな色遣いで良かった。

アンディ・ウォーホル / ベルリン帝国議事堂

MOA美術館も世界救世教でしたがここは創価学会かー。宗教団体は美術を蒐集しますね。800円で写真もOKというのは恐るべし。アートと金は清濁ありますな。聖俗も。八王子からバスで15分強かかりましたが行っただけのことはありました。
by wavesll | 2017-03-08 19:22 | 展覧会 | Trackback | Comments(0)