金延幸子 - み空 {1972} FULL ALBUM
金延幸子さんは日本の女性SSWの草分けと言われ、この1972年のアルバム『み空』は細野晴臣さんプロデュースで、確かに”日本のジョニ・ミッチェル”という異名を感じさせる透き通った音楽性が素晴らしいですね。
再び大きな注目を得るきっかけとなったのはヴィム・ヴェンダース監督『PERFECT DAYS』の挿入歌として「青い魚」がかかったこと。私は映画をみていないのですが、とても刺さる映画だそうで。
金延さんは米国をベースに活動されていて。聴くところによると『PERFECT DAYS』も都市の中の一種の辺境の人を取り上げた映画だそうで。
私自身もストレンジャーというか、都市の外れの野邊・海邉で暮らしている心持ちで。その気晴らしと、一種手ぶらな頼りなき生活の中で暮らしていて。まぁ役所広司演じる人物と私はまるで違いますがw
金延さんは「すべて時が解決してくれる」とも歌っていて。そのオプティミズムって大事だなと思うと共に、なんか最近、自分の人生のフェーズが第3章に入ってきたなと。地に足を付けながら気を楽に暮らせたらそれは幸せであるなぁと。野心を越えるというか掘り耕すというか、薄く薄くとも、積もったり芽吹いたりするものもあるんだなぁという感じで。そんな門出な気持ちにはこの音は好く合ってくれました。