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他者の経験を自分のものにする

SOUL FLOWER UNION - 平和に生きる権利

俺は日本の日常が楽しくなくて、どうにもいつも不安と孤独を抱えていたんだけど、自分の努力が社会的な成功に結び付かない事、社会の中で自分の価値が認められない事から、日本を逆恨みしていたんだなぁ。

どうにも俺より賢くない人たちの方が世の中を上手く渡って行ってるし、まともな話は誰ともできないしでどうしようもない孤独感が人と話していて感じてしまう。自分で自分の意見を言える人もほとんどいなけりゃ他者の言葉を受け止める人も希なこの国は、俺は嫌いなんだ。

黙っている人間、空気を読んでもらおうという人間、他者に空気を読ませようという人間は、俺にとっては存在の無い泥のようなものだ。この国に存在する<サイレントマジョリティ>は<意見をする他者の存在を圧殺する存在>に他ならない。奴隷だ。運命の。考えることは自分の命と生活を守ることだけ。

社会ってものを普段考えない。考えさせないような構造に日本はなっている。確かに<できる人>は自分の生活を自分で守れるのかもしれない。しかしそこから零れおちた人を<できる人>は見下し、無視し、圧殺する。自ら手を下さないだけで助けない奴らは加害者だ。彼らが今死の恐怖におびえてる。。

石原慎太郎はこの地震は日本人の我欲への天罰だとしたが、そういう風に解釈すること自体は別に間違ってないと想う。ただ都知事の立場で言ったから非難されただけで、この地震を機に日本人が本当に大切な助け合いの精神を蘇らせればいいと俺は想う。自分の力だけで生きていけると想ってはならない。

社会のサーヴィスっていうものが<当り前のもの>であるっていう既成概念がこの地震を機に覆ればいいな。ライフラインだって、スーパーだって、みんな自分を助けてくれている存在なんだって意識を持てるようになれば日々に感謝が産れると想う。資本主義の豚=消費者としての傲岸不遜な態度が消え、金の心配だけしてればいいという思い込みが晴れ、もっと人間的な生活をみなが送れるようになると想う。

また、日本の経営者が労働者を奴隷のようにこき使って、モノを考える余裕をなくさせているこの現状が改善すればいいと想う。人間は自分の仕事のことだけを考えていてはいけない。社会の中で弱ってる人の事も考えて、行動するべきだ。なぜなら自分も自分ひとりの力で生きてるわけではないんだから。

そのために経営者は人をたくさん雇って、仕事を分散化させるように努めると良い。ちゃんと8時間労働か、それに準じる労働時間で、労働者が生活できるだけの賃金を与えるのが<良い経営者>の務めだと想うし、それを成し遂げるために必要なのがイノベーションだと想う。

この国では<理論>というものが軽視されすぎている。<経験>でしかモノを語れない阿呆ばかりだ。政治経済については特に理論と言うものは価値を持たないものとされている。

それはつまり、自分の経験だけを信じて、人の云う事を信じない姿勢だ。先人の産み出した理論を信じないというのは。確かにその理論は自分がぶち当たっている事柄にそのままあてはまるものではないかもしれない。しかし、他者の云う事に、今までの先人の歴史の言うことに耳を傾ければ、より有用な人物として成長できるのは間違いない。

経済人ならばドラッカーなどを読んでいるだろうが、ドラッカーだって読めばわかるがきちんとした歴史観に裏付けされた上でモノを画いている。つまり他者の遺産をきちんと利用している。

もちろん、他人ごとは他人ごとだ。それは自分の経験そのものではない。その認識を誤ると、他者に己の人生を飲みこまれてしまう。しかし、他者のいうことを聴く姿勢を見せることは大事だ。そして、<自分とは関係のない他者のこと>のために行動して、関わりを持つようになること。社会で助け合う事はとても大事なことだと想。
by wavesll | 2011-03-16 00:03 | 私信 | Comments(0)
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