森アーツセンターギャラリーにて
世界遺産ポンペイの壁画展をみてきました。

火山灰で鮮やかなまま保存された壁画は二千年前の絵画のレベルの高さを教えてくれます。家の壁画には神殿?等が立体的に描かれ、その騙し絵的な魅力はさながら古代のプロジェクションマッピングの如し。
昨日のドミューンのラジカセ回でも想った事ですがフィジカルの魅力って“欠ける・風化する”ことにあるのではないでしょうか?意図しない改竄。ともすると退屈な古代の神々や風景画が、欠ける≒トリミングされることで抽象画や現代画のような魅力を手に入れるのはスリリングでした。
現代でいうと部屋を飾る絵画はTVやPCのディスプレイに取って代わられていますが、こうして壁画をみるとこういうのもいいなと想いました。洒落たカフェでやってるスクリーンに映像を投影しているような感じ。古来の日本だと掛け軸なんかもそれ系ですよね。8畳の和室に鳥獣戯画タッチで描かれたツール・ド・フランスの山岳シーンの掛け軸なんか飾りたいw
その帰りヒルズの3FのA/D GALLERYにて
CHAOS*LAUNGEによる風景地獄 とある私的な博物館構想展をみてきました。



ヲタク的な高度情報化社会のメタな都市風景という仮想空間の魔法から褪めつつある自分というか、有機志向を逆に自覚させられましたが、このマッシヴな情報量が組み上がりながら腐敗し解けていく、その蜜のような苦い甘美さは嫌いではなく、一つの視点として興味深くみれました。
どぎつい濃さでなく淡い絵画は好きでした。ここら辺脂身に対する自分の好みの変化も感じたり。でもHUNTER X HUNTERなんかは最高に好きなので、"つくりごと"が嫌いなわけでは全然ないのですけれど…。ヲタ的なものとの自分の(半ば同族嫌悪な)慣れなさがあるのかなと。
ポンペイの壁画展と風景地獄展は<古代-現代、ローテク-ハイテク、ポンペイ―六本木>という対比で共に見るといいと感じました。
現代における風景壁画を私が蘇らせるとするなら銭湯やコンセプトラブホの風呂場に古代ローマの壁画なんて或る種現代的なテルマエロマエかもしれないと想ったり。
実際若冲コレクターのプライスさん宅の風呂場は鳥獣花木図屏風がタイルで表現されていたりするので、デザイナーズホテルなんかにいいアイディアかと想います。風呂場や襖絵など、日本文化の中には家の中の巨大絵画の文化があるので、それをインスタレーション的に再生するのも乙なのではと想います。
cf.
展覧会の感想レポを色々検索したら凄い記事が多いので元個人ニュースサイトを隠れ蓑にご紹介。
ガラガラで穴場?!でも見応えたっぷりの「ポンペイの壁画展」に行ってきました。(あいむあらいぶ)
ポンペイの壁画展(Touch the Heartstrings)
「ポンペイの壁画展」(弐代目・青い日記帳)
過去の展示とは次元が違う!世界遺産ポンペイの壁画展は必見!(いまトピ)
【終了】【六本木】7/3まで!古代文明「ポンペイの壁画展」に行ったけど...(BUONO!ITALIA)
【肉体美にうっとり♡】『ポンペイの壁画展』で古代都市を体感!(aNEW)
ポンペイの壁画展に行ってきました(六本木ヒルズ)(稀に役立つ豆知識)
「世界遺産ポンペイの壁画展」 @森アーツセンターギャラリー(食べログ AI94のレストランガイド)
ポンペイの壁画展を観てきました(Rongo-Rongo)
ポンペイの壁画展に行ってきました(出不精の旅)