人気ブログランキング | 話題のタグを見る

TEDデジタル農業回からみるプラットフォームを握る価値観の胴元としての強かさ

This computer will grow your food in the future | Caleb Harper


Eテレのスーパープレゼンテーションで、「未来のデジタル農業」が取り上げられてました。

MITのメディアラボの中にコンピューター管理の農場を設けたケイレブ・ハーパーによるTED。
野菜の生育をコンピューターの分析・管理を以て行うことで、狙いは“若者が魅力を感じ、全世界で農業プラットフォームをつくる事”。

面白いと想ったのは"農業をプラットフォーム化で進化させる"というヴィジョン。
パーソナルフードコンピューター、フードデータセンター、フードサーバーが野菜作りの生育条件のレシピをオープンソースで共有する時代をつくろうという目論見。次世代の食の未来は次世代の農家をネットワークでつなぐプラットフォームにあると。

農業のオープンソース化や家庭や学校でもできる小型化・負担を減らして全世界の総体として次世代農業を築くという視点が素晴らしい。さらに言えばこの次世代農業プラットフォームを握ることで胴元として利益が上がりそうなのが凄いなと想いました。

ビジネスの視点が全世界の基盤を狙うというのが米国の強みだなと。
価値観を造りの面でもそうで。よく雑誌なんかでも"世界で一番うまいレストラン100店"とか"世界でベストな観光地"とか欧米は行います。日本は「東京が評価されて嬉しい」となったりしてますが、評価される側からそろそろ評価する側へ回ってもいいんじゃないかと想うのですよね。なんで日本の視座を示さないのかなと想います。

ここら辺の話は"分かっていない他者に届く表現"によるコミュニケーションの話にも繋がるのですが、"分かる奴だけ分かればいい"というドメスティックな姿勢を脱して、プラットフォームを担うにしても、世界のBest100を選ぶにしても、プレイヤーというより胴元として政治力・評価力を狙う野心を持ったビジネス/メディア人が出て来たら、それこそがクールジャパンな価値観の輸出になるんじゃないかなと感じました。
by wavesll | 2016-09-16 11:56 | 小噺 | Comments(0)
<< INU / 牛若丸なめとったら... 平成廿八年中秋の名月にLaur... >>