MOA美術館リニューアル記念名品展+杉本博司「海景-ATAMI」をみに熱海へ行ってきました。
東海道線車窓からのロスコな海写真
杉本博司さんのディレクションでリニューアルされた館内。MOA美術館には初めて来たのですが、胎内くぐりの様なエスカレーターを抜けると万華鏡が映された天井が。


ヘンリー・ムア / 王と王妃
秀吉の黄金の茶室(復元)
紗でつくられた障子の赤と黄金は極楽浄土を顕わしている。掛け軸は秀頼によるもの。
この石畳が敷かれる床と木戸の自動ドア、やるなー。
柳橋図屏風


平兼盛像 佐竹本三十六歌仙切
吉山明兆 / 白衣観音像
山水人物蒔絵箱
金色の山水画。
染付草花文瓶 伊万里
このカタチにときめいた。
色絵五艘船大平鉢 伊万里
色絵花鳥文蓋物 伊万里
蓋の上にある獅子が可愛い。
色絵牡丹文大皿 伊万里
色絵桃花文皿 鍋島
色絵橘文皿 鍋島
手鑑 翰墨城
継色紙
藤原定信 / 石山切
尾形光琳 / 紅白梅図屏風








これは本当に凄かった。2017年のベストが早くも出たかも。
宗達が創った風神雷神からさらに創新を行ったという話を聴いて一度みてみたかった絵画だったのですが、琳派の特性である構図の妙だけでなく、色がいい!梅樹の茶と緑が混じる様や、ぽつぽつと咲く花たちも愛らしくアクセントを加えていて。さらに中央を流れる川紋が本当に存在感があって!生は凄い!こーれは弩偉いの見たなぁ!
野々村仁清 / 色絵藤花文茶壺
本阿弥光悦 俵屋宗達下絵 / 鹿下新古今和歌巻断簡
洋人奏楽図屏風
長次郎 / 黒楽茶碗 銘 あやめ
この全てを吸い込むようなマットなブラックが良かった。
吉州窯 / 玳玻天目鳳凰文茶碗
この橙と青の色味はスマホじゃ写せない。素晴らしかった。
郊壇官窯 / 青磁大壺
このライトブルーとフォルムの妙。
伝 本阿弥光悦 / 樵夫蒔絵硯箱
これも写真には写せない煌めきのある作品でした。
尾形乾山 / 銹絵染付梅花散文蓋物
Crown of Fuzzy Grooveみたいな焼き物。
伝 俵屋宗達 / 伊勢物語図 西の対図
尾形光琳 / 紫式部図
湯女図
勝川春章 / 雪月花図
喜多川歌麿 / 桟橋二美人図
葛飾北斎 / 二美人図
階段の縁の金の黒の入り方なんかも良かった。
阿弥陀如来及両脇侍坐像



金光明最勝王経註釈断簡 飯室切
妙法蓮華経 授記品
星曼荼羅残欠
諸尊図像

仁王経法図像
北方天眷属像
十一面観音立像
釈迦八相図
観音菩薩立像
金が青緑に錆びているのが美しい。
菩薩半跏像
阿弥陀三尊像
康円 / 聖徳太子立像
阿弥陀如来立像
杉本博司 / 加速する仏
徐々にスピード上げながら切り替わっていく三十三間堂の千手菩薩の写真。
宇宙と芸術展のチームラボを想起。此処までくると次は床面と天井もやって欲しくなる。
杉本博司 / 海景 熱海


杉本博司 / 月下紅白梅図
これもみたかった一品。紅白図屏風を銀塩に撮影したもの。オリジナルが金で膨張色で、こちらが黒色で締まっているからか、月下紅白梅図の方が小さく感じました。
創設者である岡田茂吉氏の部屋に書や日本伝統工芸展でみたような品々が置いてありました。
岡田氏、世界救世教・教祖だとは。ただ
「優れた美術品には、人々の魂を浄化し、心に安らぎを与え、幸福に誘(いざな)う力がある」「美術品は決して独占すべきものではなく、一人でも多くの人に見せ、娯しませ、人間の品性を向上させる事こそ、文化の発展に大いに寄与する」(Wikipedia)
という志は良いですね。
真善美
春光
三代目徳田八十吉 / 耀彩壺「恒河」
今泉今右衛門 / 色絵薄墨墨はじき時計草文鉢
須田賢司 / タモ拭漆嵌荘箱「銀漢」
大角幸枝 / 南鐐花器「海風」
増村紀一郎 / 乾漆菊華鉢
庭には移築された門や再現された光琳屋敷があったりしました。

館内には能楽堂も。
Exit Musicは
Ino Hidefumi - Love Theme From Spartacus.



バスで熱海駅へ戻って美術館がある山をぱしゃり。8番乗り場から20分に一本出ています。
素晴らしい展覧会でした。国宝・重文・重要美術品が非常に多く見ごたえがあったし、何気に一番感動したのが反射を抑えた新ガラス。すべての美術館はこれを採用して頂きたい。いい財産の遣い方だなぁ。熱海、先日も坂本慎太郎がライヴしたり、最近熱い。横浜から1300円だしちょこちょこ来たいです。
サンビーチから熱海城を眺めたり、寛一お宮の像をみたり、熱海の街をふらついた後、帰路につきました。

