Pygmy Rain Forest Music

この連載を続けて長いけれど、稀に特別な時間が流れる組み合わせがあります。
本当は毎回そうした本当に飛び切りの時だけを紹介したいのだけれど、そこまで届かなくても"この組み合わせは一応ライン越えてるな"と書いてることは、正直あって。
この音に、此の酒。熱い刺激がそこに存在するのに、なんとも円やかな、≪Nature≫が起ち上がる感覚。空梅雨の夜、蒸した空気が、此処を高密度の緑へ持ってかれる。
無何有、屋久島の酒でもこれはちょっと異なる位相にある酒だと想。密林の音に、本当によく合う。
20分、40分が数時間にも感じるような変性意識。音楽と酒が連れていける至高の奥地へ行った時間。
一番日が長い時期の闇に、心躍る。身体が形而上へ持ってかれる、天然自然と自我が調和する。そんな体験でした。