『不滅の男 エンケン対日本武道館』 at シネマリン 真の生命の炎が突き抜ける凝縮されたライヴフィルム

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『不滅の男 エンケン対日本武道館』を伊勢佐木町のシネマリンでみてきました。

無観客の武道館に富士山のように積まれたアンプ、そして枯れ芒と炬燵。圧倒的な熱量、迸る唄とギター。武道館が四畳半のようなエナジーの密度。熱い!最高に熱いライヴ映画でした。

最初の『不滅の男』からもうノイズの域のエレキギター、そこから『満足できるかな』の暴れまわるアコギ、かと想えば消え入るように繊細な『カレーライス』、そして心底の叫び『ド・素人はスッコンデロォ!』『東京ワッショイ』、真っすぐに透き徹る『夢よ叫べ』。

冷笑さや小賢しさ、忖度せねばならない空気など消し飛ぶ全存在を懸けて挑みかかる凄まじいライヴ。かっこつけでない、肚から湧く言葉、歌。“こりゃ凄ぇは”でした。

伝説はかねがね聴きながらも、私自身がエンケンさんをきちんと聴いたのは今年放送されたPARKという番組で。想えばあの出演は何かを予期したからだったのかもしれません。

上映後に、この映画の編集マン等によるトークがあったのですが、この映画、武道館を24時間借り切って撮影したのですが、リハで遠藤さんが全力で歌いすぎて声を使いすぎる等の話が聴けて。本当に火の玉のような歌。TVでみたのみでほぼほぼ初見・初聴だったのだけれども、本当に轟だった。感動へ持ってかれました。

このライヴ・セットにおいて一番印象的だった演出はミラーボールで宇宙のようになった瞬間でした。そしてもしかしたら予算がかつかつだったためかもしれないけれど、映像をヴィジョンに映しての演出がなかったのが、本当に良くて。ヴァーチャルでない、生身の炎がフィルムに焼き付いていて。

純音楽とはまさに的を射る名。こんな生命そのものの巨魁、真の星。海外の真似事ではない、日本人の、いや遠藤賢司にしかできない純粋な波動が弾き鳴らされて。年初にみた七尾旅人/兵士A at 渋谷UPLINKも凄まじい体験だったし、今年は怪物のようなライヴ映画を目撃した年となりました。

映画製作クルーが撮っていた「カレーライスを食うエンケン」の映像をみて散会。出口では奥さんが提供してくれたエンケンのギターの展示も。

私は昼の上映に行ったのですが、夜の絶叫上映会ならガンガンに歓声が沸いて楽しそうだなと想ったり。けれど夕方のシネマリンに湧いた拍手はなんとも温かいものでした。


by wavesll | 2017-12-10 20:49 | Sound Gem | Trackback | Comments(0)
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