Ice concert in Olavshallen, Norway - Terje Isungset and Trondheim Soloists.
Årskonferansen 2017 Sara Marielle Gaup Beaska
最近、人の手による藝術よりも自然の在り様に活力を得ている感覚があります。そんな中でNatureとArtの響き合いが聴けないかと想って訪れたのが新宿Pit Innで開かれたTerje Isungsetのライヴ。
テリエ・イースングセットはノルウェーのパーカッショニスト。彼の代名詞である氷の楽器によるパフォーマンスが行われると聞いて馳せ参じたのでした。
ライヴ前には今年に彼が行った「東京の音」プロジェクトの動画が流れて。青梅・澤乃井の水で氷の楽器を創る様子や八丈島の自然物を採集して音楽を奏でる様が流れていました。
そして愈々ICE MUSIC。イースングセット氏が助手のお爺さんが発泡スチロールのケースから取りだす氷の楽器を演奏し、そこにマリア・スクラネスという女の子がサンプラーと歌を奏でるという形。
一番いいなと想ったのはクラッシュドアイスを氷の棒でざくざっくやるビートメイキングで。氷の木琴はブラジルの創作楽器音楽集団
Uaktiにも通じる奏で。そして氷の喇叭は法螺貝のような音。最後の氷の角笛も透明にきらりと光って、そして演奏する間から溶けていく。その音の流体性が面白いと感じました。
そして第二部は東京都の様々な場所のNatureからつくった楽器と共に
Arvvasのヴォーカルでもあるサラ・マリエル・ガウプ・ベアスカさんが北欧の先住民サーミの歌唱であるヨイクを披露してくれて。こーれがめっけものでした!氷のコンサートを凌駕するくらい!
実は私は以前
代官山の晴れ豆でテリエさんのコンサートをみていて、その時も石や竹、口琴でのパーカス・ライヴだったのですが、今回精霊のような、子守歌のような、自然を体現する様なサラさんの歌が入ることでナチュラル・パーカッションがさらにきらめいて、本当に素晴らしかった。いいものをみれました。
自然を体現し、人の身体と器楽としてさらに輝かしてアウトプットする、今の時代におけるプリミティヴさがみてとれた感銘を受けた一夜でした。