アレックス・ターナーは「ただ僕はザ・ストロークスの一員になりたかっただけ、それが今ではこのザマだ」と歌いますが、 そもそもThe Strokesも自分は当時全然嵌らず、ガレージリバイバル当時聞いていたのはMando Diaoとかで何かストロークスはピンと来なかったというか。けれども時系列的な事を考えるとまさにシーンを創ったのは『Is This It』であったと想うし、何よりもジュリアン・カサブランカスが放った『Tyranny』は近年もっとも胸を高鳴らせたロックアルバムで。どうせならと今回ストロークスもSpotifyで全聴きしてみました。
そこから見えてきたのはThe Strokesがアルバムを重ねるごとに(私から見たら)創造性を増していって、おそらくジュリアンがいわゆるお定まりの『Is This It』の延長線上にあるサウンドが退屈に想ったのか(結局ソロプロジェクトまで放出しますが)どんどんその枠外へ飛び出てロックを更新していく流れがあったこと。
そして本日、改めて聴こうとSpotifyでArctic Monkeysを『Tranquility~』から『AM』、『Suck It and See』、『Humbag』、『Favourite Worst Nightmare』そして『Whatever People Say I Am, That's What I'm Not』と上から流したら、これら7枚で一大ロック組曲というか、まるでYves Tumor『Safe~』を超拡大したように、大人しく内省的な音から徐々にRock的なダイナミズムが爆ぜるように響いて。ある意味Yves Tumorはこのアクモンのキャリアを一枚の盤の中で劇的に凝縮したというか、そんな感慨すらあって。