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Suchmos『THE ANYMAL』X 至福の香り 華々しい苦み 第158回酒と小皿と音楽婚礼

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Suchmos - WATER

2015年前後に「シティポップ(或いは都市インディー)」という一種の盛り上がりがありました。そこではceroであったり、tofubeatsであったり、今思うとあまりに十把一絡げに非ロキノン系のアーティストを纏めたものでした。

そしてそんな中の一つのバンドがSuchmosでした。
私は当時話題になりかけのSuchmosを渋谷タワレコでみていて。ただ、その時気に入ったのは同じイベントに出ていたサナバガンで、Suchmosは”どうにもいけすかない感あるな”と想ったのも事実でした。

そしてその後の「STAY TUNE」のスマッシュヒットからどんどんバンドがビッグになっていく様をちょっと遠めにみていたのですが、W杯応援歌の「VOLT-AGE」を聴いて、”あ、これいいじゃん”と想って。

クールに流れるVoに対して暴れ唸るギターの静と動、これがSuchmosに対する当初の気構えをアイスブレイクする契機となりました。

そしてこの春に放たれた『THE ANYMAL』。これが本当にするりと入ってくるというか、Suchmosの音楽を純化した形で一番自然に聴くことが出来ました。単純に、凄くいい。

クールでダンサブルでありながら、ゆったりとした時間がくゆらせられて。シガーの紫煙の先で青色の光の内部で演奏されるような、深い音楽。一人の音楽ファンとして、(恐らくは野心的だと受け止められるであろう)こうした上質な盤がリリースされるのは非常に嬉しいことです。

2019年においてCrossing Carnival'19出演者のような新しいミュージシャンの波がやってくるのを感じつつ、都市インディーでの勃興から未だにメタモルフォゼる彼らの姿はRolling Stone。湘南の不良たちのかっこいいPlayはさらに深化を遂げてこの先の進化を思わせます。

これに今夜合わせたのはサッポロのファミマ限定の麦酒・至福の香り。ボディはちょっと頼りないけれどホップの華々しさが素晴らしい。このBeerはSuchmosのヤンチャな音にとてもグッドなマリアージュをもたらしていると思います。

夜を深めていく、ゆったりとした寛ぎの刺激に。

by wavesll | 2019-04-26 23:01 | La Musique Mariage | Comments(0)
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