いよいよ国立民族学博物館(みんぱく)へ。
この後膨大な写真群が現れるけれども、何しろそれはこのMUSEOが日本壱いかれてるいっちゃってる異ノーマルだからだw
ここにあるもののほとんどは歴史的な宝物と言うより綿々と文化が形作られてきた”民藝”で。その意味で収奪ではなく、大英博物館より上等だなと。
世界中のギター系etc楽器のコーナーなんかフィールドレコーディング聴き放題でワールド音楽ラヴァーはあそこだけで一日潰せるのでは?
旅, 土地の移動の魅力は文化の変遷にあると想うが、民族音楽の魅力は文明のグラデーションの中でもティピカル、つまり「型」として存在するくらいの独自性、一つのジャンルとしての音楽で顕されていること。みんぱくは音楽に限らずこの典型のオリジナリティの変遷があってヤバかった。
印象的だったのは校外学習の小学生たちが「次はアメリカ行こうぜ」「まだ観切ってないじゃん」と話しながらみていたこと。”おぉ…これはまるで『20世紀少年』のケンヂたちの様な姿じゃないか…EXPOの精神はここでまた生まれてるんだ…!”と。
TOKYO2020に批判的な自分だが、図らずも生で体験することの凄さをまざまざと感じて。
一方で、経済的な利権にまみれた、或いは官製の「クールジャパン」なる空虚なナルシズムを片目にすると、”『おもてなし』に必要なのは『みせびらかしたがり』でなく『他者/他国への興味津々な好奇心』なのでは?”とも想ったりした。
これから載せる写真たちはオセアニアからアメリカを回って欧州、アフリカ、西アジア、南アジア、東南アジア、朝鮮、中国、中央アジア、シベリア、アイヌ、日本、沖縄に円環し、ついに最後に日本における移民に到達する文明の旅路。個人的にはアフリカ史を追えたのが嬉しかった。
途中にはメキシコの企画展や、途中前後して撮影したものもあり、何しろ夥しい写真群で、読者のみなみなさまがたにはどんどんトバス、あるいはスワイプして頂きたい。
伝達したいのは「世界はとんでもなくでっかいこと」。あの小学生たちはきっと与えられた時間では途中から飛ばしまくることになっただろう。一回じゃ精査してみるなんて不可能な物量、でもその鑑賞はきっと世界の広さをあの子たちに体感させたと想。そんな感覚を味わっていただければ幸いだ。