
John McEntire(ds,key)
John Herndon(ds,key)
Dan Bitney(key,ds)
Doug McCombs(b)
Jeff Parker(g)
James Elkington(g,key)
シカゴ音響派としてポストロックを切り拓いた彼等。その代表作『TNT』を鳴らしたLIVE. 音が発せられた瞬間から感無量というか、あの透き通った碧がかった荒涼感は“俺の時代の音だ”って感動。そしてそれはblack midiにもSteve Reichにも、あるいはMilesにも繋がっている気がして。
火花が今にも軋むような潜在する空間はBloodthirsty Butchersからtoeそしてマスロックへ繋がっていくし、サポートメンバーとして、波多野敦子(vln)、関口将史(vc)、河崎聡(bassoon)、山田丈造(tp)、駒野逸美(tb)が参加し、そしてトータスの面々のマルチプレイヤーさに舌を巻いたツインドラムの入れ代わり立ち代わりからの木琴と鉄琴タンバリンにパーカスそしてサンプラーの演奏には現代音楽にも繋がる身体運動・物理現象としての奏での美があって。そして時に最高のモード・ジャズから電化マイルスのその先の様にも聴こえるような。さらにはMark Guilianaみたいなドラムプレイまで。
一つのアルバムの中で本当に多彩な世界が展開され、音楽体験の時間軸の、まさに私の基準点を体感したライヴでした。音楽を聴いていて、自分の人格形成期の音だけでなくその前の時代や、その後の時代の音も愛聴するようになったけれど、改めてその土壌の肥沃さに鮮明に触れたというか。想念の海も湧き上がって。そしてそこから解放されたさらなる歓びと愉しみが放たれて。1st ShowがTNT Set, 2nd ShowはGreatest Hitsとのことでしたが、これは2ndも取っても良かったなぁ。酔いしれました。