びわ湖ホールプロデュースオペラ『神々の黄昏』無観客公演の実施および無料ライブストリーミング配信決定!との報を聴き、13:00から途中30分の幕間を2度挟みながら19:00までWeb観劇をしました。
光の劇でありました。舞台のセット、背景がヴィジョンが映されていて、冒頭の星空、岩山の向こうにはトルクメニスタンの地獄の門のような焔。このセットの美しさにまず心惹かれて。
『ニーベルングの指輪』のあらすじを読みながら感激したのですが、独逸語の歌唱は心の張り裂ける様子が心電図のように顕在して。音楽劇の精神性として、オペラは
去年観た能とはまた違ったガイストの輝きがありました。あえて言えば能は闇の幽玄、オペラは光の響きでありました。旋律と和声の組み立ての違いかな?
冒頭のジークフリートとブリュンヒルデの歌の合わさりも胸が高鳴るし、ジークフリートの霊魂の演出も素晴らしいし、最後、屋敷を火炎が包み、恋も、野心も破れ、指輪はライン川へ還る様など言葉の意味はわからずとも、まるで絵画のような情景が幾つも記憶に残る演劇でした。
今回初めてまともにワーグナー『ニーベルングの指輪』に触れたのですが、北欧神話を基にした劇という点で『ロード・オブ・ザ・リング』と時を越えた姉妹作品的な感もあるのですね。ラグナロクというと剣が先に想起する人間ですが、原典にも当たりたい、また音楽として流すだけでも大変に心を打つ美麗さがあったので、METライヴビューイングなどで見る機会が有ったら『神々の黄昏』以外の『ワルキューレ』等の部もみて観たいです。
またこのWebストリーミングはTwitterでも盛り上がりました。なんとなく「びわ湖リング」に反応を示した想は
「蘇」や
「シュクメルリ」にも反応を示していたクラスタに通ずる気がするというか、古典の風格がありながら別注な異界感のあるカルチャーに惹かれる層というか、まぁ私もなのですがw
こういうのを「ヴィレバン的半歩だけ脚突っ込んだサブカルチャー」というように揶揄することも可能かもしれませんが、3/7の上映の同時接続数は1万人位。これくらいの盛り上がりがメガと身近の間って感じで一番熱意を感じるレンジだし、無理に巻き込むことを志向せずとも、いいものをいいと伝達し広まることが自意識の捻じれなく真っすぐに評価されるのは善いことだよななんて思います。
そしてこの劇はとても良いものでした。なんと本日3/8にも7日とは別キャストでストリーミング上映があるそうです。休日にちょっと異世界へ行くのもいいものです◎