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AKIRA <IMAX> 超激烈なNewage音楽映画

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AKIRAをIMAXでみました。日本のアニメーションの金字塔。今まで断片的にイメージをみていたりしましたが、ようやくフルでみれた。これは今みても衝撃だし、当時はどんなショックか計り知れません。もうネタバレとか気にする映画でもないかもしれませんが、ネタバレを含む感想文になるかと思います。

舞台は2019年のネオ東京。第三次世界大戦の破壊から復活したこの街で、主人公金田などの不良少年がバイクで暴走して対立する暴走族とやりあっている中で、鉄雄が不可思議な少年の力にぶつかり意識を失い、アーミーに回収される。そして鉄雄が超能力に目覚め、暴走していく縦軸に、レジスタンスと共に救出しようとする金田、ネオ東京の治安を守りつつ超能力者を研究分析して我が物にしようとする大佐、そして実験の生き残りである年老いた子供たちが3重らせんの様に絡む構成。そこから「アキラ」という存在が現れていく…。

大体の筋は知っていたのですが、やっぱり鉄雄の心情が心に来ましたね。頼りになる身近な存在に対する相反するルサンチマン。自分の力をみせつけたいという劣等感は、私自身身につまされるような思いでもありました。また今まさに起きている香港やBLMをみた眼だと群衆の蜂起がまた違ってみえました。

アニメーションも、勿論今見ても衝撃的ではありながら、あれから数十年で他の作品でも咀嚼がされまくってブラッシュアップされてきたんだなぁと想いながらも、芸能山城組の音楽が凄い!今回4Kになった際に音質もかなりクオリティアップしたからか、ジェゴグといいガムランといい笛といい、こんなにもパワフルなニューエイジ体験は初かもしれない。

物語自体も、生命の根源となるパワー、いわば意識のベクトルが無機物の時代からDNAのようにビッグバンのエネルギーをそれぞれの個体に宿していて、まるで麻薬のバッドトリップのような幻覚体験をしながら、その莫大なエネルギー<アキラ>へ触れようとする、という極めてニューエイジな似非科学的哲学で、だからこそ図太い寓話になっていて、私事ですが、十年以上前に書いた唯光論をちょっと想いだしました。

この悟った感じ、つまり精神が進化する感覚は正しくニューエイジ。これは映画館の爆音で聴くことで体験として次元を超える感があります。4Kのヴィジュアルも凄いですが、この爆裂する音楽作品としての『AKIRA』を是非映画館で味わってもらいたいです。

by wavesll | 2020-06-22 22:15 | 映画 | Comments(0)
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