大滝詠一(33) 「ヘッドフォン・コンサート」 1981年12月3日 渋谷公会堂(第1部)
1.FUN×4
2.Pa-Pi-Doo-Bi-Doo-Ba物語
3.Velvet Motel
4.スピーチ・バルーン
5.外はいい天気だよ
6.青空のように
7.カナリア諸島にて
8.指切り
9.雨のウェンズデイ
10.恋するカレン
11.ナイアガラ・ムーンがまた輝けば
(第2部)
12.恋はメレンゲ(ミックスダウン実演)
13.想い出は霧の中(ミックスダウン実演、歌のみライヴ)
14.CONFIDENTIAL
15.BLUE VELVET
16.風立ちぬ
17.街で見かけた君(杉 真理)
18.SOMEDAY(佐野元春)
19.A面で恋をして(大滝詠一、杉真理、佐野元春)
20.君は天然色
21.さらばシベリア鉄道
EC.A面で恋をして(大滝詠一、杉真理、佐野元春)
Dr:島村英二、Ba:長岡道夫、Eg:鈴木 茂、村松邦男、Ag:吉川忠英、安田裕美、Key:国吉良一、難波弘之、Per:鳴島英治、川瀬正人、Cho:伊集加代子、鈴木宏子、和田夏代子
ゲストミュージシャン(佐野元春のステージ):伊藤銀次、ダディ柴田
今夜はYoutubeで発見したこのお宝音源を聴いていました。サマソニ会場にサイレント・ディスコというヘッドフォンをつけてDJのPLAYを愉しむブースがありますが、こちらはさらに攻めていて、バンドの生ライヴをライヴ会場でヘッドフォンで聴くという趣向。そして大瀧詠一による最後の単独公演でもありました。
この公演の物語にまつわる情報(特に冒頭の無音部分に関する仕掛け)についてはTAPthePOPの記事に詳しいですが、単純にブートレグ音源として聴いたときに、登場するミュージシャン達、そしてこのナイアガラサウンドの極上のポップ性が、日本の音楽の屋台骨を担ったのだなと。そしてこの60s POPの正統変奏は、国内では大きな幹として、その後の枝葉にも、或いは桑田サウンドとの同じ根にもなったのだろうと思うし、海外では同じ根としての60sから80s、そして00年代にはアニマルコレクティヴのようなブルックリン・サウンドに通じていったんだなぁなんて雑感な歴史観にも導かれました(ここでは60sの同根として)。
また大瀧さんはクレイジーキャッツも好きだったようで、丁度今夏植木等に嵌っていたのでシンクロニシティーを感じたりw個人的には70s90s10sの尖った感じが好きなのですが、60s80s00sにはエヴァーグリーンな陽性の流れがありますね。
個人的にはこの時の大瀧さんが33というのも凄くて。年下じゃないか。まぁ私自体がボンクラなのは大いにありますが、フリッパーズギターに対する当時のオトナが覚えた驚異と畏敬を、このライヴでのまさに己のShowをやり遂げ、音楽観を語る大瀧さんに覚えたところでした。