COVID-19禍での2度目の5月の終わり。ワクチンという解が見えてきたところで、今年もまたHD録画を消化しながら映像を見て土日を過ごしたりしています。
そんな訳で今日みていたのはバレエといったらこれ!と知られるチャイコフスキーの「白鳥の湖」。英国ロイヤルバレエが上演したもので、ヒロインの白鳥になるオデットと黒鳥であるオディールを日本人の高田茜さんが演じて。この高田さんが肢体がすらりとしていて本当に美しい白鳥でした。
この番組をみはじめて、Youtubeで参考動画を探すようになってわかったのが同じ演目でも人が違い衣装が違いセットが違い演出が違うと別物という事。Youtubeではロイヤルバレエは探せず、サンクトペテルブルグのバレエを載せましたが、本ブログ記事の感想は英国ロイヤルバレエ版のものです。
第一幕は城のシーンでイマイチこの舞台の美しさが分からなくて、そこから出て暗闇の中で王子ジークフリートが考え込んでいるシーン?であの有名な旋律が流れて”あぁ!ここで流れるんだ”となって。
そこから第二幕のメインである白鳥のシーンになるのですがこれが美しいのなんのって。悪魔に白鳥に変えられた姫であるオデットを始めとして白鳥のダンサーたちの腕と手でつくる所作が本当に鳥の首であったり、羽の様で。その美は
ヤン・リーピンのシャングリラの孔雀の精の踊りクラス!
そして漫画『昴』愛読者としては期待していた群舞なのですが、これがまっこと美事で。セットが黒夜で、チュチュの白い踊り子たちの集団がフォーメーションダンスをめくるめく展開する様は一種抽象的な表現にも届いているようにも感じて。素晴らしかったなぁ。後”あ!これも「白鳥の湖」の曲なんだ”ってメロディもラインダンスの際にありました。
そこからまた城のシーンに戻り、今度は悪魔が自分の娘オデットをオディールそっくりの黒鳥に化けさせ王子を誘惑するのですが、一人二役なのですがなんとも妖艶な表情をオデットである高田さんが浮かべて。この演じ分けは凄い。”なるほど映画「ブラック・スワン」ではナタリーポートマンが悩んでたのはこの演技か”と。
さて、黒鳥の誘惑に乗ってしまい、白鳥を裏切った王子に対しオデットはどんな答えを出すのか。実はWikipediaをみると、この結末部分は舞台ごとに演出次第でエンディングが変わるとのこと。ほえ~、そうなんだ。だけど逆に言えばこれからもし舞台を生で観に行くときにその公演の情報をシャットアウトしておけばどうなるかハラハラしながらみれますね。
本当に白鳥のダンスの美が極致を究めていて、これは凄ぇなと思わされた舞台でした。