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山本忠宏 編 大塚英志 監修『まんが訳 酒呑童子絵巻』 漫画化されて初めてじっくり内容が掴めた平安の禍々しい魔物退治物語

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山本忠宏 編 大塚英志 監修『まんが訳 酒呑童子絵巻』を読みました。
源頼光が都から乙女を攫う鬼、酒呑童子を討つというストーリーのこの著名な絵巻を、アップやカットアップを使ってコマに落とし込み、漫画として読める形にしたというこの書籍、これは面白い!

絵巻物って凄く興味はあるのですが、美術館なんかで観ても長い巻物をさらっとしかみれないし、途中で長々とみているオッサンオバサンとかいてうざいしで、絵以上の内容をじっくりと鑑賞できたことってこれまであまりなくて。今回初めて内容をじっくりと読めました。源頼光の部下には坂田金時なんかもいたのですね。安倍晴明も出てきたり。

酒呑童子から酒として人の血を出され、人の腿肉を供される様や血しぶきみたいなハードな展開が続くのは流石平安時代ならではだなと。

『酒呑童子絵巻』だけでなく、本書には能で有名な『道明寺縁起』と頼光によって退治される『土蜘蛛草子』も収められていて。平安の禍々しさがよく出ていて面白かったです。

この「まんが訳」は大成功だったと思うので、この調子で≪一遍聖絵≫とか、その他の有名絵巻もどんどん漫画化していってもらいたいなぁ。美術館でさらっとだけみて分かった気になっているけれど実際は分かってない絵巻とかたんまりあるので、期待です。

by wavesll | 2021-06-03 00:35 | 書評 | Comments(0)
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