2017 Paris Opera Ballet - Midsummer Night's Dream Excerpts - Marchand Abbagnato Renavand
プレミアムシアターにて昨日の
「じゃじゃ馬ならし」に続いてシェイクスピア原作の「夏の夜の夢」を。「真夏の世の夢」と訳されることもありますが、夏至祭の時期の話だそうで。そうか、先週の日曜は丁度夏至の前日か。
妖精王オベロンが妖精の女王ティターニアに媚薬を塗ろうとお調子者のパックに任せると、ミスってしまい人間たちに塗ってしまって恋人同士が翻弄されるスラップスティックが起こり、一方で妖精の女王ティターニアはロバに変えられた職人に恋してしまうドタバタ喜劇が起こって、それがひと段落するのが第一幕。
そして第二幕ではアテネ公シーシアス(テセウス)とアマゾン国のヒポリタ(ヒッポリュテ)との結婚式が。あの有名なメンデルスゾーンの
「結婚行進曲」はここで鳴る音楽なのですね。
そんな音楽的にも魅力的なのと同時に、ヴィジュアルが最高。特に妖精に扮した白人の美しさと言ったら。”やっぱり妖精は白人に限るなぁ、同時に日本の伝統の侍やあやかしは日本人が演じるのが似合う”なんて思っていると、王族の結婚式でソリスト的に踊っていたのは韓国人の女の子。”なるほど、バレエはグローバルな藝術だから、実力があれば採用される多様性があるのだなぁ。思えば柔道だって相撲だって国際化してるか”と考えが流転したり。グローバルな才能が集まるトップクラスの場は自然と多様性が生まれるものですね。文化盗用や一子相伝的な在り方も勿論分かるけれども。
バランシンの振り付けは結婚式の場面何か女性バレリーナの方々がまるで噴水のように跳躍して、見事。伝統と格式はアップデートされつづけることで今に生きていくのですね。